本日2022年9月22日、Blizzard Entertainmentはニュースページを更新。『Overwatch 2(オーバーウォッチ2 )』で実施される10ヒーローのバランス調整やロールパッシブの変更などが発表されました。
一般的なバランス調整
- 一般
- 追加ライフにダメージを与えた際に得られるアルティメット・チャージを0%から50%に変更
追加ライフがアルティメット・チャージを与えない仕様は、目立たないながらも、ライフ付与系アビリティを強力なものにしていました。この仕様のおかげで、よりリスクの大きい選択やプレイスタイルが可能となっていたのです。特に、追加ライフを他のプレイヤーに与える場合は顕著です。ダメージを与える側にとって、大きなダメージを与えているのにも関わらず、アルティメットがチャージされないことは公平でないと感じることがあるはずです。この変更で、追加ライフの長所を維持しつつ、ダメージを出してチームに貢献しているプレイヤーにもメリットを与えることを目標としています。
- ロール・パッシブ
- すべてのヒーローが、交代時にアルティメット・チャージを最大30%引き継ぐ
- ダメージのロール・パッシブ:敵をキルすると、2.5秒間リロード速度と移動速度が25%増加。累積はしないが、効果時間は更新される
ダメージヒーローのロール・パッシブとして実装されていたアルティメット・チャージの引継ぎが「なぜこれがすべてのヒーローに適用されないのか」というフィードバックを多数受け、テスト後採用されました。
元々この能力を有していたダメージヒーローには新たに、継戦をサポートするロール・パッシブを採用。5vs5となったオーバーウォッチ 2では、1キルの価値が初代に比べ高くなっており、このロール・パッシブは、当たり合いの流れを掴む事に大きく貢献します。
頻繁に変更されているロール・パッシブの能力ですが、今後のシーズンにおいても、定期的にメタを変化させるために作用を観察しつつ、調整を続ける可能性があるとの事。
ヒーローのバランス調整
ジャンカー・クイーン(弱体化)
- “コマンディング・シャウト”
- 味方に与えるライフ・ボーナスが100から50に減少
- 味方のライフの持続時間を5秒から3秒に短縮
- 追加ライフが効果時間中に減少しないように変更
- クールダウンを11秒から15秒に延長
ベータテストから得たデータやフィードバック、および最近のプロ選手のプレイを分析した結果、ジャンカー・クイーンの「コマンディング・シャウト」で得られる追加ライフはあまりにも強力で、上位層のチーム構成においてクイーンの採用率が高い一因になっていると分かりました。得られるライフと効果時間を減少し、クールダウンを増加することで、このアビリティの全体的なパワーを弱めます。これによって、使うタイミングを見極める必要が生じ、リスクが大きくなります。
過去に公開された第2回PvPベータテスト統計データでも紹介されていたように、非常に強力なアビリティであった“コマンディング・シャウト”が大幅に弱体化されました。唯一の強化点である時間経過による追加ライフ減少撤廃は、ベータテストの最終調整を元に戻すものです(持続時間は同調整前より短縮)。
先述の変更点「追加ライフでのアルティメット・チャージ獲得」の影響も受けるため、実質的には4つの弱体化を受けたことになり、今までのようなライフ・ボーナスに重きを置いた起点作りや受けは、やや難しくなると予想されます。
“コマンディング・シャウト”が持つもう1つの効果30%のスピード・ボーナスに関しては、未だ手つかずとなっているので、こちらを活かした逃げや急襲能力の高さは健在です。
オリーサ(強化)
- 一般
- 基礎ライフを250から275に増加
- 基礎アーマーを250から275に増加
- “エネルギー・ジャベリン”
- クールダウンを8秒から6秒に短縮
オリーサの前回の大幅調整は好評で、プレイしていて楽しく、なかなか倒されにくく、敵に突撃していくプレイスタイルがとても強力であると意見が寄せられました。しかし、ゲーム内の勝率は依然として最低クラスであり、難しいバランス調整を迫られました。ライフを増やすという確実な強化に加え、「エネルギー・ジャベリン」の使用頻度を増やしたことで前線に突撃する際に存在感が増すことでしょう。
基礎ライフ、基礎アーマー両方の増加(計50増加)で、高耐久の550族となったオリーサ。ノックバックによって一時的に5vs4状況を作り出したり、スタンを付与したりと、非常に強力なアビリティである“エネルギー・ジャベリン”のクールタイムを2秒も短縮するという思い切った強化調整ももらいました。
オーバーウォッチからオーバーウォッチ 2への移行に合わせ大幅な方向転換が行われるも、過去に公開された第2回PvPベータテスト統計データ(ヒーローの非対称勝率)では、全期間を通し全ヒーロー中ワースト1位を維持。思うような活躍ができていない新オリーサですが、今回の強化調整やプレイヤーの適応、研究によってどれほど活躍できるようになるのか注目です。
D.Va(強化)
- “ブースター”
- 直撃ダメージを10から25に増加
- “マイクロ・ミサイル”
- クールダウンを8秒から7秒に短縮
- “メック召喚”
- アルティメットのコストを12%減少
5v5において、D.Vaは他のタンクと比べるとあまり活躍できていませんでした。「ブースター」の直撃ダメージを増加することで、ダイブする際のインパクトを大きくし、素早い動きで敵の陣地深くまでプッシュできるという彼女の強みを活かしました。
こちらも統計データ(ヒーローの非対称勝率)では、最終的に全ヒーロー中ワースト5位と振るわない結果となっていたD.Va。今回、初動の“ブースター”による与ダメージが増加したことで、低下力高レートのメイン射撃“フュージョン・キャノン”を生かしやすくなりました。
オリーサに比べると少々地味な強化が並びますが、他アビリティと併用可能な“マイクロ・ミサイル”の高回転化など、その他調整も痒い所に手が届く良調整となっています。
ブリギッテ(弱体化)
- “インスパイア”
- 持続時間を6秒から5秒に短縮
「シールド・バッシュ」のスタン効果を削除したにも関わらず、5v5においてブリギッテは非常に強く、特に「インスパイア」のパッシブによる回復を最大限に活用したチーム構成においては、その強さが顕著に現れていました。この変更では1秒ごとの回復量は変化しませんが、「インスパイア」の再発動ができない状況となると、全体的な効果は低くなるはずです。
“インスパイア”の持続時間が短縮され、起動1回の回復量は1ヒーローあたり90から75に減少。近距離の長期戦では“インスパイア”の効果時間中に再度“インスパイア”を発動させることは難しくないため、この弱体化が影響する場面はそれほど多くありません。
しかし、戦闘終了後にダメージが残る、“ウィップ・ショット”での単発起動では回復量が不足するという場面が今後発生しやすくなります。
バティスト(強化)
- “バイオティック・ランチャー”
- メイン攻撃のダメージを24から25に増加
- メイン攻撃の距離減衰が開始する距離を20メートルから25メートルに延長
わずか1のダメージ増加ですが、オーバーウォッチ 2で実装される新ヒーローを含め、ヒーローの基礎体力の最小単位は25であるためキルの取りこぼしを大きく減らすかなりの強化。もちろん、純粋にキルに必要な弾数も減少します。
また、それを補助する形で有効射程距離も延長されており、“アンプリフィケーション・マトリックス”から逃げる敵を狙う際などでは、特に大きな恩恵を受ける事ができそうです。
マーシー(仕様変更)
- “ガーディアン・エンジェル”
- 発動中にしゃがむと真上に発進
- “エンジェリック・ディセント”
- 空中でしゃがむことで発動するように
ベータにおけるマーシーの変更では、「ガーディアン・エンジェル」のキャンセルおよびブーストが可能になったことで、移動にかなりの柔軟性が加わりました。しかし、発動前に素早く上を向き、戦況を確認するために再び下を向く必要があったため、真上にブーストすることは多くのプレイヤーにとって難しいことでした。この問題を解決するため、しゃがみ入力をすると向いている方向に関係なく上方向に発進するように変更しました。さらに、空中でしゃがむと、ジャンプと同様に「エンジェリック・ディセント」が発動します。これにより、垂直ブーストを行う際の快適性が大幅に向上します。
予告通り新旧仕様のハイブリッド型となった今回のスーパー・ジャンプは、真上に飛びたい場合はジャンプではなく、しゃがみキーを入力する仕様に。滞空時間を延長するアビリティ“エンジェリック・ディセント”もしゃがみキーに対応し、これらを絡めた縦の機動操作はしゃがみキーのみでも可能になりました。
バスティオン(強化)
- “アイアンクラッド”
- パッシブを再び有効化(変形時に被ダメージが20%減少)
大幅調整されたバスティオンが登場してから、特に「セントリー・モード」時において、新しい仕様が強すぎるという意見が広く見受けられました。このような懸念に対応するため、パワーを抑えようと「アイアンクラッド」のパッシブを削除しました。現時点において、さらなる時間とゲームデータを評価に費やした結果、「アイアンクラッド」のパッシブを戻しても圧倒的に強力になることはないと判断しました。
オーバーウォッチで存在した“セントリー・モード(強襲モード)”中の移動不能を2で克服したバスティオン。それと引き換えにバランスを取る形で(クールタイムの実装と合わせ)没収されていた“アイアンクラッド”が帰ってきました。
変形時という記述から、逆に移動が不可能になったアルティメット・アビリティ“砲台モード”にも適用されると考えられます(初代ではUlt“タンク・モード”にも対応)。
リーパー(強化)
- “ヘルファイア・ショットガン”
- 拡散範囲を8から7に縮小
拡散範囲の縮小は集弾性を高め、小さな攻撃対象に与えるダメージ量の増加が見込めます。オーバーウォッチ 2では明確な有利対面の多いタンクロールが2名から1名に減少し、ジャンカー・クイーンのような細身で被弾を避けやすいタンクヒーローが登場するなど、リーパーにとって向かい風となる環境の変化が続いていましたが、それらに適応する形の調整となっています。
ソジョーン(弱体化)
- “レールガン”
- プレイヤーではないターゲット(バリアやタレットなど)から得るチャージ量をさらに50%減少
バリア等でエネルギーをチャージしサブでキル、メインとサブを併用しシールドに大きなプレッシャーをかけるといった動きが低効率化。そのため状況に応じて、今まで通り正面から攻めるのか、“パワー・スライド”を用いて側面から攻撃を仕掛けるのかの選択が重要になります。
ソンブラ(強化)
- “ハック”
- アビリティ阻止の持続時間を1秒から1.75秒に延長
「ハック」によるアビリティ妨害は、アクティブなアビリティを中断させない限り、ほとんど意識されないほど短いものでした。以前の数値に戻そうとは考えていないものの、アビリティが有効だと感じてもらえるように、持続時間を少しだけ伸ばしたいと考えています。この変更は、「オーバーウォッチ 2」でクラウドコントロール系アビリティを少なくするという目標を逸脱するものではありません。クラウドコントロールが抑制された状態を維持するために、今後もパフォーマンスのデータやプレイヤーからのフィードバックを注意深く観察していきます。
“ハック”の性能はオーバーウォッチ 2で大幅に変更され、アビリティ妨害の効果は5秒から1秒に短縮されました。そのため、新たに追加されたウォールハック効果の起動や、パッシブ・アビリティ“オポチュニスト”の与ダメージ40%アップの起動を主な目的とするアビリティとなっていました。
説明されている通り初代オーバーウォッチの5秒に比べるとわずかな延長時間ですが、逃げアビリティを封じて上記新能力を十分に発揮させたり、バリア持ちをハックして“アース・シャター”(発生0.45秒+最端到達0.5秒)などバリアに弱いアビリティを通す等、アビリティ妨害効果を目的とした運用が最低限実用的になります。
Source: Overwatch
- タイトル:Overwatch 2(オーバーウォッチ2 )
- 発売日:2022年10月5日
- 対象機種:PC / Xbox Series X|S, Xbox One / PS5, PS4 / Nintendo Switch
コメント
コメント一覧 (16件)
そうだな。延長線って表現すべきだったな
そもそもの元凶はヒーラー3タンク3編成のせいで全てが狂ってしまったってのもあるけど
多分あれ以降DPSヒーロー優遇になりつつあった