Activision Blizzard(アクティビジョン・ブリザード)が、チートソフト販売業者EngineOwning UGを相手に起こした訴訟で圧倒的な勝利をおさめた。
カリフォルニア中央地区裁判所は、EngineOwning UGによる著作権侵害を認め、1446万5600ドル(約22億6865万円)の損害賠償と約29万ドル(約4,600万円)の訴訟費用の支払い、更にはEngineOwning社のドメインをActivision Blizzardに引き渡すように命じた。
アクティビジョン、チート販売業者に勝利
Activision Blizzard社は、EngineOwning UG社が人気ゲームソフト『Call of Duty』シリーズのチートソフトを販売し、デジタルミレニアム著作権法(DMCA)に違反したとして訴訟を起こしていた。EngineOwning UG社はゲームのセキュリティを回避するチートソフトを販売しており、Activision Blizzard社は著作権侵害による損害賠償と違法行為の停止を求めていた。
裁判所はEngineOwning UG社の行為が「故意による著作権侵害」にあたると判断し、アメリカ国内で72,328件のチートソフトがダウンロードされたと推定。1件あたり200ドルの法定損害賠償を認める方針を示した。
2022年1月に提訴されてから2年を経て下された判決は、EngineOwning UG社に多大な負担を強いることになった。同社は著作権侵害による損害賠償に加え、Activision Blizzard社側の弁護士費用29万2,912ドル(約4,600万円)も支払うことになる。
アクティビジョンは2023年6月に他のチート業者2社を閉鎖させており、大手のEngineOwningが残っている状態だった。
ドメイン移譲から販売サイト閉鎖か?
裁判所は、EngineOwning UG社に対し、チートソフト販売を含むActivision Blizzard社の著作権を侵害する行為を恒久的に禁止する方向で、Activision Blizzard社が求める恒久的差し止め命令を認める見通し。具体的には、EngineOwning UG社が運営するウェブサイトのドメインをActivision Blizzard社に移譲するなどの措置が含まれる。
Activision Blizzard社がドメインを譲渡された場合、チートソフト販売サイトを閉鎖することも可能となる。購入したチーターとCoDアカウントの紐付けで一網打尽にしてほしいところだが、過去の販売データからの追跡などはプライバシーの問題から難しいと考えらる。
なおつい先日にも、『Destiny 2』の開発・運営スタジオであるBungie社がチート販売業者に勝訴している。ゲーム業界全体として良い傾向だ。
今回の判決もまた、違法なチート行為を取り締まり、健全なゲーム環境を守る上で重要な一歩となるだろう。
Gaming Device Power Tune for FPS
Source: @CharlieINTEL
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