サウジアラビアのリヤドでは現在、名実ともに世界最大のeスポーツイベント「Esports World Cup 2024(以下EWC)」が開催中。日本時間7月31日からはUbisoft(ユービーアイソフト)『Rainbow Six Siege(レインボーシックス シージ)』部門がスタートし、8月2日の時点でグループステージの日程を終えた。
日本代表として出場したSCARZは、3戦して1勝2敗。これによりグループステージでの大会敗退が決まった。しかしWolvesとのBO3では勝利し、課題の1つとされていた「海外チームに勝てるか」という点は解消に成功した。
『R6S』eスポーツワールドカップ・グループステージ結果
破格の賞金総額200万ドル(約3億円)が用意されたシージのEWCには、世界の強豪16チームが集結。まずは8チームずつ2グループに分けて「グループステージ」を実施し、各グループ上位4チームの計8チームが「プレイオフ」へ進出するという流れ。
グループステージの結果は以下のとおり。EWCにはフォーマットに特殊な部分もなかったためか、BLASTの公式大会で安定した結果を残している各チームが順当にプレイオフへと進出した。
これまでと同じく北米・欧州・ブラジルというメジャーリージョンが支配的な中、昨今存在感を増している東南アジア地域の国際チームBleed Esportsも活躍。ブラジルチームFaZeとのBO1を8-7という大激闘で制した。
- グループA突破
- Team BDS
- Team Liquid
- Spacestation
- w7m esports
- グループA敗退
- Team Cruelty
- PSG Talon
- Team Bliss
- Luminosity
- グループB突破
- FURIA
- Bleed
- FaZe Clan
- DarkZero
- グループB敗退
- Geekay Esports
- Wolves Esports
- Into The Breach
- SCARZ
SCARZは世界に1勝
日本代表として出場したSCARZの成績は以下の通り。
- 第1戦 vs FaZe Clan(BO1):4-7で敗北
- 第2戦 vs Wolves Esports(BO3):2-0で勝利
- ナイトヘイヴンラボ:7-5
- 山荘:7-2
- 第3戦 vs DarkZero:0-2で敗北
- 高層ビル:5-7
- 銀行:5-7
国内のリーグ戦では、2022年のデビュー以来日本最強チームであり続けてきたSCARZ。ロースターを変更しつつトップの成績を維持し、2024年のステージ1でも国内1位に君臨。春の世界大会マンチェスターメジャーに出場した。
しかし、SCARZの課題は世界での戦いにある。2023年春のコペンハーゲンメジャーでは北米の強豪SpacestationにBO3で勝利したものの、そこから海外チームに勝てなくなってしまう。2023年秋のアトランタメジャーは3戦3敗で敗退。年が開け、シックスインビテーショナル2024でも4戦4敗でグループステージ敗退。そして今年5月のマンチェスターは4戦3敗だった。このとき唯一の1勝は、同じ日本代表チームのCAG Osakaから勝ち得たものだ。
ステージ2まで長い中断期間となる中、EWCはSCARZにとって世界との戦い方を見直すのにうってつけの機会だった。初戦のFaZeには敗れたものの、続くWolves戦では最新メタを織り込みつつユニークな作戦を次々に披露。特に「山荘」では相手にほとんど何もさせないまま、7-2で押し切って勝利した。
翌日のDarkZeroとのBO3は、0-2で敗北。しかし前回DZとマンチェスターで対戦した際は、2-7(BO1)と翻弄されていた。そこから数か月で、プレイのスピードと精度を向上。試合全体の組み立ての巧みさに定評のあるDZと真正面から激突した。実際のところわずかな差でラウンドを落とした場面もあり、今回のEWCの成績こそ「惜敗」と言って過言ではないだろう。ステージ2に向けて期待が高まる内容だった。
日本チームは姿を消したが、EWCはまだまだ続く。複数あるTwitchのEWC公式チャンネルでプレイオフの戦いに注目しよう。第1試合Team Liquid vs DarkZero、第2試合Bleed vs w7m esportsは日本時間8月3日午前0時より同時にスタート。
- タイトル:Rainbow Six Siege(レインボーシックス シージ)
- 発売日:2015年12月10日
- 対象機種:PS5, PS4, Xbox Series X|S, Xbox One, PC(Steam)
Source: X, YouTube and Liquipedia
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