コミック版「サイロック」のキャラクターについて
桃子: 皆さん、今日はお越しくださいましてありがとうございます。私はマーベルで表紙とコミック書いております、桃桃子（ピーチ・モモコ）と申します。
今回このような形でマーベル作品に関わり、キャラクターデザインをさせていただくことにすごく嬉しく、それを紹介できることはとてもありがたく思います。よろしくお願いいたします。
まず、『Marvel Rivals』のヒーローの1人であるサイロックこと「サイ」の キャラクターの紹介をさせていただきます。彼女は私がX-MENのシリーズとして書きました『X-Men: Demon Days（デーモン・デイズ）』という作品の一巻に出てくる主人公になります。
旅人であるサイは、霧咲山に住み着く鬼と村人たちの問題を解決して、その妖怪と人間界の絆を結びつけるとても重要なキャラクターとしてコミックで登場させました。
私自身が日本昔話のアニメを毎週幼い頃見ていたことから、日本昔話というものをどうにかマーベルの世界に落とし込めないかなと考えて書いた作品が、サイが中心となる『デーモン・デイズ』という作品になります。なので、お話自体は昔話が軸にインスパイアされたものになっております。
サイの見た目は、江戸時代の旅人のイメージと、「サイロック」のカラーを重点的にイメージして作り上げました。
動きやすい軽装と「サイロック」のカラーを合わせたデザインですが、あくまでもオリジナルを重視してデザインしましたので、髪の色や目の色はそのままにしています。日本の設定ということもあり、どこか異国から来た容姿が想像力を膨らませるのではないかと思ってます。
『Marvel Rivals』チームとの共同制作
『Marvel Rivals』での「サイロック」のキャラクターデザインをするにあたりまして「どうやったら自分らしくデザインができるか？」って考えた時に、 自分の好きなものを取り入れることを重点的に集中しました。
自分にしかできない好きなデザインに関して、和装をベースに装飾を足してオリジナリティとユニークさを出すということを考えました。
『Marvel Rivals』の基本デザインがすごくモダンでスタイリッシュな感じなので、私のデザインはちょっと民族的でミステリアスな雰囲気が出たと思います。
『Marvel Rivals』×桃子氏のコラボレーション企画
「スパイダーマン」と「ベニー・パーカー」のデザインコラボが予定されており、和をベースに様々な異文化が混ざり合ったような雰囲気を表現したと思っております。
キャラクターごとに自分の中で肩書き、職業的なものがざっくりとしてありまして、 例の1つ「スパイダーマン（画像左上）」は自分の中では忍者みたいなイメージがあり、そこからデザインをしました。
スパイダースーツのスーツという概念をなくして1からデザインをするにあたりまして、忍者だけど装飾とか、そういう着物の帯や帯締め、帯揚げなどを足すことによってユニークさが出てるんじゃないかなと思います。素材の様子をイメージしながら刺繍や生地のベースなどを考えながら書きました。
特にスパイダーマンの特徴とも言える蜘蛛のマークや、蜘蛛の糸が出る手の装飾に関してはしっかり作り込みました。そこはスパイダーマンらしさが出てると思います。
色に関しては青と赤というスパイダーマンの特徴的なカラーを、青でしたら紺色や藍色をイメージして、赤は朱色や小豆色などを取り入れて、和のテイストを失わないように日本の馴染みのある色合いに仕立てています。
「ペニー・パーカー（画像右下）」に関しては日本人のキャラクターなので、ダイレクトにお祭りの少女をイメージして、 ロボットを獅子舞に見立てて、からくり人形を参考にしました。とてもユニークな形になったと思います。
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