1月30日に正式リリースされたばかりの"傭兵vsエイリアン"の脱出系PvPvEホラーシューター『Level Zero: Extraction』(Steam)だが、残念ながらこのリリース版アップデートが、最終アップデートとなってしまった。
開発を手がけるDoghowl Gamesのコミュニティマネージャーが、その告知と背景の解説を行っている。
『Level Zero: Extraction』アップデート終了
『Level Zero: Extraction』はPvPvEの脱出シューター。マッチングしたプレイヤーたちが「傭兵(メルク)」と「エイリアン」に分かれるゲームで、傭兵たちは他の傭兵チームの存在に警戒しつつ任務を遂行するのが目的。一方でエイリアンたちは、人間を生かしては帰さないことが目的だ。
傭兵側は銃器やフラッシュライトなどでエイリアンに対抗できるが、エイリアンはステルス行動を可能にするさまざまな特殊能力を駆使し、背後から傭兵たちに忍び寄ることができる。
このように脱出型PvPvEシューターの中ではユニークな存在だった「傭兵vsエイリアン」ゲームだが、2月14日、「もうアップデートはない見込み」と発表された。
開発者のコメント抜粋
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こんにちは、傭兵とエイリアンの皆さん。
Antshyです。プロジェクトのコミュニティ・マネージャーとして、DogHowlとtinyBuildを代表して、『レベルゼロ:エクストラクション』が2025年1月30日にリリースした最終状態に達したことをお知らせします。期間限定ベータ版の最終形態です。おそらくこれ以上のパッチはありません。(略)
『Level Zero: Extraction』は、DogHowl にとって野心的なデビュー作です。エクストラクションシューターと非対称ホラーを組み合わせることで、他にはないゲームを作ろうと考えていました。しかし最終的には、非対称というには似通いすぎてしまった部分もありました。それでも挑戦する機会と、皆さんから得られた貴重なフィードバックには感謝しています。
古い道をテストしつつ新たなアプローチに作り変えていくためには、多くの困難が待ち受けており、時間と努力が必要です。努力が十分だったかは別として、私たちはやれるだけのことはやりました。(略)あらためて、傭兵とエイリアンの皆さん、本当にありがとうございました。
ベータ時点では"最もプレイされたデモ版ゲーム第2位"に
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2024年は、Steam全体で18,942本もの新作ゲームがリリースされた(Steam DB)。そんな魔境のようなPCゲーム界において、『Level Zero: Extraction』はかつて「最もウィッシュリストに登録されたゲーム・トップ100」にランクインした期待作だった。さらに、Steam Next Festにあわせて開催されたオープンベータテストでは、「最もプレイされたデモ版ゲーム第2位」という栄にも浴した。
しかし、プレイヤーからは賛否両論さまざまな意見が寄せられていた。『Level Zero: Extraction』は、早期アクセス段階でさまざまな変更を積極的に実施。エイリアンに新たな変異システムを作成するなど、ゲームのコアにさまざまな改変やバランス調整を行ってきた。ところがこうした変化により、作品の魅力が損なわれた恐れがあると、レビューを通じて多くから指摘されていた。
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1月30日についに正式リリースを迎えたものの、その後のパフォーマンスは「期待を下回る」ものだったという。主に経済的な事情で、小さな開発チームではゲームの維持が現実的ではなくなったため、Doghowl Gamesはこのゲームのサポート体制を閉鎖する決断を下した。
ロードマップなどを通じて明かしていた開発計画はすべてボツ。前述した通り、1月30日のアップデートが最後となる。今後はウィークエンドイベントも開催されない。
一方で、サーバーはオンライン状態で稼働し続け、毎月最初の木曜日にはプレイヤーのワイプも実施される。
正式リリース後も同接100人に届かず...
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トラッキングサイトのSteam Chartsでプレイヤー人口推移を確認すると、開発チームの語る「期待を下回るパフォーマンス」が浮き彫りになる。
オンラインPvPではプレイヤー人口の維持が必須だが、追跡を開始した2024年8月をピークに、3ヵ月目には既に月間平均プレイヤー数が100人を下回ってしまっている。1月30日の正式リリース後もピーク人口に伸びは見られず、対戦環境の維持はもはや不可能であることは明らかだ。
とはいえSteam Next Festで「最もプレイされたデモ版ゲーム第2位」にランクインしたように、『Level Zero: Extraction』が突出したユニークな脱出系ゲームであることは、「おすすめしない」レビューのプレイヤーたちさえも認めていた。
この独特さを保ちつつも、対戦ゲームとしてのバランスを取り続ける困難さが、最終的に足かせになったのかもしれない。
Doghowlは新作を開発中!
『Level Zero: Extraction』はこのような悲しい最期を迎えた一方、Doghowl Gamesには既に「新しいマルチプレイヤー用タイトル」の開発計画がある。次回は協力型のゲームになることを見込んでいるという。
続報は引き続き公式Xアカウントなどで告知予定。『Level Zero: Extraction』での経験をどのように活かすのか、Doghowl Gamesの次回作に期待しよう。
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そもそもの話だが、非対称系ゲームの命となる「バランス調整」が、非常に難しいことは誰もがイメージしやすいだろう。PvEなら強力プレイで楽しめるが、Pだと成功作もあまり思いつかない。非対称系をメインにするのではなく、サブの「イベントモード限定」などで良いのではないだろうか? 皆さんの意見も伺いたい。
Gaming Device Power Tune for FPS
Source: X
コメント
コメント一覧 (3件)
バンナムの馬鹿もそうだけど、なんで何も考えずにPvPvEを出したがるんだ?
せめてvEモードも搭載すればやる人もいるのに頑なにvEは追加しないんだよな
うおおおおお新たなConcord!新たなConcordだああああああ!!!!
ただし、Concordよりは長く続いた模様...