『Level Zero: Extraction』(Steamストア)は、インディーズスタジオDoghowl Gamesが手がける非対称のPvPvEホラーシューター。プレイヤーは敵対しながら探索する複数の「傭兵」チームと、人間を誰も生きては返さない「エイリアン・モンスター」チームに分かれてマッチングするのが特徴だ。
2024年8月に早期アクセスが始まっていた本作だが、2025年1月30日に正式リリースされた。2月10日まで、35%オフの1,495円で購入できる。
『Level Zero: Extraction』正式リリースと新要素
『Level Zero: Extraction』の特徴は、脱出型PvPvEをベースにしつつ、プレイヤーが傭兵(メルク)とエイリアン・モンスターに分かれて対戦する非対称性にある。
傭兵チームは、他の傭兵チームの存在に警戒しつつ、それぞれの目標を果たして脱出するのが目的。一方でエイリアンは、換気ダクトのような傭兵たちが使えないルートを使って移動可能。ウォールハック的な能力など、エイリアンの固有アビリティを駆使し、傭兵たちを背後から無慈悲に排除するのが目的だ。
8月のアーリーアクセス時点から、主に以下の要素が追加されてコンテンツがさらに充実。プレイスタイルの幅が広がっている。
- 新武器・装備の追加
- TRYZUB (ブルパップ式セミオートアサルトライフル)
- 7.62 NATO SKAR-R
- SR-32(セミオートAR)
- LAR(アサルトライフル)
- Double-12(ショットガン)
- スナイパーライフル
- さまざまな武器に光学照準器を追加
- 焼夷手榴弾
- 煙幕手榴弾
- レーザー地雷
- ガス手榴弾
- 紫外線手榴弾
- 新注射器(バフアイテム)の追加
- ダッシュ速度(ダッシュ速度を一時的に上昇する)
- 心拍力(心拍力を一時的に強化して、スタミナゲージが減らなくなる)
- 一時的毒耐性
- パッシブ回復(即時回復注射器の回復速度が下がり安価になったもの。時間経過で徐々に体力が回復する)
- エイリアンの能力仕様の見直し
- 「変異」システムにより、対戦中に自分のレベルアップ&能力強化が可能に
- チュートリアルの改善
- 照明の最適化
- プレイヤー・リーダーボード設置
- その他、多数のバランス調整とバグ修正
正式リリース時には、以前から予告されていた第3マップ「Space Station」も登場。また、エイリアンが出現せず、傭兵同士のみで対戦する新モードでもプレイできるようになった。他にもエイリアンが「繭」を作り、倒したメルクの戦利品の一部を入手できる新システムも導入されている。
正式リリースに合わせて、サーバーワイプが実施。メルクとエイリアンのレベルを始め、行商人の評判などの進行状況がリセット。新規プレイヤーが乗り込むにはうってつけのタイミングだ。一方でスキンの獲得システムは変更され、チャレンジ完了時に永続的に獲得。ワイプの影響は受けなくなる。
「バランス調整の難しさ」がユーザーの論点に
アーリー前のウィッシュリスト登録者は35万人を突破し、ベータテストの同接数は4,915人。インディーズ系の期待作として挙げられていた『Level Zero: Extraction』。
しかしSteamストアページを見てみると、記事執筆時点で、最近のレビューは「やや不評」と芳しくない。オンラインゲーム特有の問題だが、日本語圏でも英語圏でも、人口の少なさを原因とするマッチングの遅さに不満が寄せられている。他には(どのゲームにもあるとはいえ)チーターの被害報告も。
ゲームシステム自体の論点としては、ベータからゲーム性がすっかり変わってしまって「PvPvEのユニークさを失っている」というコメントが目につく。どうやら非対称型ルールならではの、バランス調整の難しさに起因しているようだ。
結局のところ、エイリアンと傭兵、どちらが強いのか、楽しいのか、バランスは取れているのか。1月内のレビューだけを見ても、人によって意見がまったく異なっている。
まず、エイリアンが変異システムなどで強化を受けたため「今のエイリアンは強すぎる」という意見がある。エイリアンの気配を感じたら、傭兵チームは即座に脱出を考えた方が良いという。
その一方で、「エイリアンが弱すぎる」と見るユーザーもいる。照明などのギミックでエイリアンを妨害するシステムに意味がなく、傭兵サイドはゴリ押しすればエイリアンを倒せる。もはや戦略性も何もないのだとか。
総じて、傭兵もエイリアンも、互いの存在を感じながらじっくり行動するという『Level Zero: Extraction』独自の楽しさが、アップデートの度に失われてているという。そもそも「エイリアンへの対処方法」などゲームの基礎を理解していないプレイヤーが多いのか、「チュートリアルが不足しているのが原因」という指摘もある。
「ユニーク」で「面白そう」なゲーム、開発側の手腕に期待
とはいえ、結論は「おすすめしない」というレビューでも、「傭兵vsエイリアンの構図で脱出シューターをするユニークさ」は多くが認めている。「面白そうには見える」という意見にも頷ける。開発を手がけるDoghowl Gamesの、今後の手腕が問われていると言えるだろう。
『Level Zero: Extraction』は2月10日まで、35%オフの1,495円で購入できる。トレーラーで興味を抱き、今後のさらなる改善に期待したいという方は、この機会にユニークな「傭兵vsエイリアン」体験に挑んでみてはいかがだろうか。
『Level Zero: Extraction』関連リンク
Gaming Device Power Tune for FPS
Source: Steam
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