2025年6月7日、Blizzard Entertainmentは『Overwatch 2(オーバーウォッチ 2)』公式ブログにて、アソシエイト・ゲーム・ディレクターのアレック氏による「ディレクターの視点」を公開した。今回は新モードやパークといった話題に加え、運営方針そのものに焦点を当てた内容となっており、開発陣が何を基準にコンテンツを評価し、更新を続けているのか、その舞台裏が明かされている。
「OW2は庭園」開発チームが語る比喩的な指針
アレック氏は『オーバーウォッチ 2』を「庭園」にたとえ、開発陣の役割を「庭の管理者」と表現。新コンテンツの導入に力を入れつつも、それが映えるように「土台=ゲームシステム全体の健全性」を保つことが重要だと強調した。
これは、パーク、スタジアム、ヒーローBANといった新要素が次々と追加される一方で、プレイヤーから寄せられていた「既存コンテンツがおざなりになるのでは」といった不安に対する開発チームの明確な回答でもある。
戻る理由と続ける理由「シーズン構成に込められた意図」
『オーバーウォッチ 2』の開発チームは、各シーズンのコンテンツ設計において、単に新規プレイヤーを惹きつけるだけでなく、既存プレイヤーが継続して遊びたくなる環境づくりにも注力している。「なぜプレイヤーはこのゲームに戻ってくるのか」「なぜプレイし続けているのか」という2つの問いを軸に、シーズンごとの構成に戦略的なメリハリを持たせている点が今回のブログで明かされた。
たとえば、シーズン9やシーズン15のような“年度初めのシーズン”では、ゲーム全体に大きなインパクトを与えるシステム改修や新機能が投入され、復帰プレイヤーや話題性を狙った「戻る理由」を提供。対照的に、年度中盤のシーズンでは、長く遊んでいるプレイヤー向けにシステムの改善やパーク調整といった「プレイを続ける理由」に重点を置いたアップデートが行われている。
- 年度初めのシーズン(例:シーズン9、シーズン15)では大規模なゲームプレイ変更を実施
- 中盤のシーズン(例:シーズン18予定)ではシステム面やパークの抜本的アップデートを予定
- その他の時期では、機能改善やマップのリワークといった環境整備に注力
シーズン17では、フラッシュポイント用マップ「AATLIS」と「マップ投票」システムの実装を予定。シーズン後半には「SURAVASA」「NEW JUNK CITY」のリワークも予定されており、フラッシュポイントモード全体の質を高める動きが進められる。


パークにもさらなる改修を予定

シーズン18では、パークシステムに大幅な刷新が予定されている。各ヒーローに何らかの新要素を試せる新パークが用意されるだけでなく、各ヒーローのプレイスタイルを根本から変える「メジャー・パーク」のコンセプトを改めて見直し、実際のゲームプレイと乖離していたパーク内容の調整が進められていく予定だ。
ヒーローBANとマップ投票は「診断ツール」

記事では、BAN率のデータやマップ投票の結果が、バランス調整の判断材料としても活用されていることも語られた。例として、ソンブラの高BAN率や、フレイヤの急激なBAN率上昇などが挙げられ、こうした動向がホットフィックスや調整のトリガーになることもあるという。
開発チームは、プレイヤーからのフィードバックもこうしたシステムと並ぶ「貴重なデータ」であると明言。今後も過去と現在の問題を洗い出しつつ、アップデートと調整に活かしていくとのことだ。
『オーバーウォッチ 2』の進化は、新要素の追加だけでなく、土台の整備あってこそ。今後のアップデートに向けた“庭の手入れ”にも注目していきたい。
- タイトル:Overwatch 2(オーバーウォッチ2 )
- 発売日:2022年10月5日
- 対象機種:PC / Xbox Series X|S, Xbox One / PS5, PS4 / Nintendo Switch

Source: Overwatch
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コメント
コメント一覧 (2件)
スタジアム一本でいいのでは?
前より調整の沼にハマってると思う