1047 Gamesは、「ポータル」のギミックを搭載したアリーナシューター『Splitgate 2(スプリットゲート2)』の再リリース日を2025年内に決定した。対応プラットフォームはPlayStation 4およびPlayStation 5、Xbox OneおよびXbox Series X|S、PC Steam、PC Epic。
現地時間11月22日から23日にかけて最後のベータプレイテストが実施され、コミュニティからのフィードバックを反映させつつゲームの完成度を向上。念願の再出発を果たすに至った。
『Splitgate 2』ついに再リリースが決定
『Splitgate 2』は「リリースした後にベータに戻る」というまれな出来事を経験したFPSタイトルだ。
2025年初頭には本年の話題作の一つとして注目され、2025年5月にオープンベータを開始。直後の6月に正式リリースをするという好調なスタートを切った。リリース後もさらなるプレイヤーの獲得に成功し、300万回以上もダウンロード。シーズン・アップデートも開始して、軌道に乗ったかに見えた。
しかし7月、開発側は「リリースが早すぎた」ことを認める。一部の機能を急いで出したことで、ゲームとしての全体的な洗練に欠けていたという。また、コミュニティの視点では、アイテム課金システムの複雑さやその価格設定、PvP市場におけるプレイヤー確保競争の厳しさも指摘されていた。
結果、さらなる調整を加えるべく、『Splitgate 2』はベータバージョンへと後退。11月までテストが続けられていた。このテストサーバーは12月4日に閉鎖され、その後、12月中の正式再リリースを予定している。

派閥システムを削除、純粋な撃ち合いゲームに

前作と比較した『Splitgate 2』の大きな特徴として、プレイヤーは役割ごとにデザインされた3つの派閥(エアロス、メリディアン、サブラスク)から操作キャラを選べる点が挙げられる。アップデートでさらなる新派閥を追加し、ゲームの戦略性を深めていく予定だった。
しかし、深みが加わった一方で、複雑さが増してしまった。派閥ごとに武器、アビリティ、装備、つまりロードアウトの自由度において強い制約が課されてしまっていた。
開発側は「ポータルとキャラコンを駆使した爽快なガンプレイを楽しめる」というシリーズ独自の魅力が、派閥分けによって逆に損なわれていたと反省。純粋なアリーナシューティングを楽しめるよう、この派閥システムはテスト中に削除されている。非常に大きな決断だったと言えるだろう。
プレイの選択肢を増やすはずだった5つの装備(近接地雷、リコンレーダー、リジェンクラウド、サンドグレネード、タイムドーム)も、削除するテストを実施。テスト参加者からは好意的に受け止められたため、これらは再リリース版でも登場しないことになった。これにより、撃ち合いを純粋に楽しめる方向へとさらに舵が切られた。
新マップ&新武器&新モードでコンテンツ拡充

11月23日までSteamで行われていた「最終テスト」では、シリーズ第1作の初期マップにして、開発チームが最初に手がけたマップでもある「Karman Station」が登場。ポータルオーバーロード(敵のポータルの上書きギミック)やEMPといった『Splitgate 2』の新システムに合わせて調整が施されているものの、そのエッセンスを維持したまま現代版として再構築された。
さらに「Ozone」の夜バージョン「Ozone Night」も登場。前回のリリース版の問題点の一つだったマップローテーションの多様性をさらに改善させている。

武器には「レールガン」が復活。第1作で見られた爽快な貫通ショットが再現されており、最終テストでの注目武器となった。また、テスト中には3種の新LMGも実装。当初は「やや弱い」というフィードバックを受けていたため、最終テストでダメージが微調整された。
ゲームモードでは、定番モードの「キング オブ ザ ヒル」、「ドミネーション」、「チームデスマッチ」に加え、パーティーモードを拡充。Team SWAT、Team Fiesta、Shotty Snipers のアップデート版が「パーティーミックス」プレイリストへと編成され、カジュアルに楽しめる選択肢が増えている。
1047 Gamesの開発チームは6ヵ月という時間を投じ、コミュニティの声に耳を傾けつつゲームの基盤を大幅に再構築してきた。新コンテンツの追加だけでなく、ポータル軌道の視認性の改善、メニュー画面の刷新、膨大なバグ修正など、ゲーム全体に磨きをかけている。
2025年12月に再リリースされる『Splitgate 2』だが、独自のポータル・ギミックとハイテンポなアクションによって、今度こそ対戦FPSの世界に新たな地盤を築くことができるだろうか。基本プレイ無料タイトルなので、気になった方はダウンロードして実際に試してみよう。
FPS POWER TUNE
Source: Splitgate 2







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