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『バトルフィールド ハードライン』ではゲームにおけるストーリー表現を「再発明」しているわけではありません。よくある話に聞こえるかもしれませんが、多くのゲームとは異なる語り口を目指すのがゴールです。TVのエピソードを模した演出が、メタ的に複雑な世界を実現し、すぐれた俳優陣の力により人物をよりリアルに造形することができました。
またレナード作品の特徴である「シリアスな軽薄」、軽妙ではあっても決してもお遊びではないスタイルを取り入れるよう試みました。もし、このゲームでもっとも自信が持てる点があるとすれば、それは敵役たちが背景で織りなす会話です。
まあ、ゲームライターでなければ、こんなことは言わないでしょうが。
プレイヤーには、その引き金を引く前に、自分がどんな戦いを始めようとしているのか、しっかりと感じ見極めて欲しかったのです。そのために警備兵や犯罪者に数多くのセリフを話させました。
『バトルフィールド ハードライン』ではこの背景の会話の量が多く、その量は1,000ページを超えるほどです。音声チームの何人かが私とRobに一発食らわせてやりたいと思っていてもおかしくありません。
これはすべて、Visceralチームの皆がゲームの世界の隅々にまで命を吹き込みたかったからに他なりません。ですので、ゲームの中で身を隠して進む際は、ぜひ敵の会話にも耳を傾けてみてください。きっと天気の話や、警備に疲れたなんてお決まりのセリフ以上のものを聞かせてくれるはずです。彼らの会話の中にはネタも仕込んであるので、もしわかったら、笑ってもらえると最高です。
バトルフィールド ハードライン:MPプレイ動画 ~6分フルバージョン~
『バトルフィールド ハードライン』での仕事は、私のある考えに対するチャレンジでもあります。ある考えとは、ストーリーを伝えるというのは「出来事」を一定の流れに沿って伝えることであり、シューターは「出来事」を扱うのにあまり向いていないという考えです。
何故かと言うと、シューターのプレイでは常に状況認識が不可欠であり、それにより出来事の流れに対する注意力が奪われてしまうからです。シューターでは流れが一定しません。
本来なら粒がそろっている筈のストーリーという宝石の首飾りに、刻々と変化する状況という不揃いなビーズが挟まっているような状態です。今から何カ月も前にIanが言おうとしていたのも同じことだと考えています。彼は「筋よりも人物」と言いました。
ゲームにおいてストーリーを伝えるためのベストの方法は、印象に残るキャラクターを用意し、プレイヤーに興味を引く行動を用意することです。
『バトルフィールド ハードライン』ではキャンペーンにその両方をもたらすべく、Visceralチームの全員が全力を尽くしています。
Tom Bissell
バトルフィールド ハードライン 作家
Source: battlefield.com
コメント
コメント一覧 (3件)
戦争にあきあきなら別の新規タイトル作れよ
BFといえば軍事ものだと思っていたのに・・・正直BFずっとやってきた側からしたら今作は魅力がない・・・
日本語吹き替え版ではカットされちゃうのかな