本日2024年9月18日、Blizzard Entertainmentは『Overwatch 2(オーバーウォッチ 2 )』 で、シーズン12「ニュー・フロンティアーズ」のミッドシーズンアップデートを実施。予告されていた「タンクの耐久性低下」や「クラッシュのルール変更」を中心に、ヒーローのバランス調整が行われている。
OW2 S12 ミッドシーズンアップデート
全般
開発者コメント:以前のアップデートでアーマーの性能を上げた結果、アーマーを持つヒーローの耐久力が想定以上に高くなりました。アーマーの有無で性能が大きく変わるような状況は避けたいので、妥協できる値にまでアーマーを弱めています。
- アーマー
- ダメージの一律軽減量(直撃1回あたり)が10から7に減少
タンク
開発者コメント:ノックバック耐性はこれまでに数回、ゲームの環境の変化に応じて変わっています。ジュノがデビューし、移動速度をブーストできる機会がさらに増えた今、以前よりも敵チームへラッシュを仕掛けやすくなっているので、タンクヒーローの行動妨害系アビリティに対する耐性をふたたび下げることにしました。
- タンクの「ロール・パッシブ」
- ノックバックへの耐性が40%から25%に減少
先述のアーマー弱体化とあわせて、多くのタンクヒーローの平均パフォーマンスを低下させる調整となっている。
D.Va(弱体化)
開発者コメント:最近、D.Vaに関する意見がコミュニティ内で多く聞かれています。D.Vaは現在、他を圧倒するような平均パフォーマンスを持っているわけではありませんが、倒しにくい相手であることも確かです。そこで今回は、一部アーマーを基礎ライフに変換すると同時に、ライフの合計を25減らすことにしました。アーマーの性能にも手を加えたことを考慮して、この変更の実際の効果をモニタリングし、必要に応じて追加調整していくつもりです。
- 一般
- メックのアーマーが375から325に減少
- メックの基礎ライフが200から225に増加
弱体化が予告されていたD.Vaには「アーマー50減少」と「基礎ライフ25増加」のトータルライフが-25される調整を実施。コミュニティ内の意見としては“マイクロ・ミサイル”が強化されて以降「火力が高すぎる」という意見も見られるが、平均パフォーマンスはそれほどでもないようで、火力面への弱体化は行われていない。
一方で、本パッチでは先述のアーマー弱体化が行われており、D.Vaは合計ライフ内のアーマー含有量が多いヒーローの1人。その影響も大きいだろうという事で、追加の調整は今後の活躍次第であると記載されている。
オリーサ(強化)
開発者コメント:〈フォーティファイ〉使用時の移動速度の低下率を軽減し、同アビリティの利便性を上げることにしました。ただし、鉄壁の防御そのままに敵を簡単に追いかけられるようになっては相手側が対処に苦しむので、移動速度低下のペナルティ自体は残しています。
- “フォーティファイ”
- 移動速度の低下率が20%から10%に軽減
オリーサは“フォーティファイ”の移動速度ペナルティ軽減の強化調整。タンクヒーローのパッシブが弱体化されたため、そういった意味でも“フォーティファイ”の重要性は上がりそうだ。
しかし今回D.Vaのアーマーが減少された事により、オリーサは合計ライフ内のアーマー含有量が1位に(厳密には“ネメシスフォーム”中のラマットラが1位)。結果的に、最もアーマー弱体化の影響を受けるであろうヒーローになってしまった。
ロードホッグ(強化)
開発者コメント:ロードホッグがタンクとしてより長く立ち回れるよう、〈テイク・ア・ブリーザー〉のチャージ率を以前の値にまで戻しました。これまでに〈テイク・ア・ブリーザー〉の下方修正を何度も行ってきましたが、ロードホッグのパフォーマンスが時折想定より下回ることから、過剰調整と判断した次第です。
- “テイク・ア・ブリーザー”
- リソースの毎秒のチャージ量が8から10に増加
D.Vaやオリーサとは打って変わって、アーマーとは無縁のライフ構成をしているロードホッグ。“テイク・ア・ブリーザー”のリソース回復速度が上昇し、逆に耐久値が増したタンクヒーローとなる。
10/秒というリソースの再生速度は、ロードホッグが硬すぎるとコミュニティから不満が多かった時代の性能。それから「リソースの最大ストック量減少」や「発動中のダメージ軽減率低下」など“テイク・ア・ブリーザー”への弱体化は複数回行われているため全盛期程の硬さには及ばないものの、どれほどの生存力を発揮してくれるのか楽しみだ。
シグマ(強化)
開発者コメント:〈ハイパースフィア〉の直撃ダメージを下げて、代わりに爆発によるダメージ量を上げました。これには、最大距離における爆風攻撃のパフォーマンスと、密集する敵グループに対する効力を上げる狙いがあります。
- “ハイパースフィア”
- 直撃ダメージが25から15に減少
- 爆発ダメージが30から40に増加
- 自爆ダメージを無くしました
シグマには、“ハイパースフィア”の直撃ダメージと爆発ダメージの比率が見直しを実施。合計ダメージは1発最大55の据え置きとなっているため、マルチヒットが見込める爆発ダメージの割合増加は純粋強化と言える。
特に、相手が集団で動く展開が多い場合には、アルティメット・アビリティの回転率が大きく向上することもあるだろう。また、自爆ダメージの削除もインファイトを想定すると、地味ながら嬉しい強化と言える。
シグマのピック率は、アビリティが腐りにくい性質上常に中間程度を維持してきた。今回の“ハイパースフィア”強化やアーマーの弱体化(シグマはアーマーを持たないため相対的に強化)によって、どこまで活躍を伸ばせるか注目したい。
ダメージ
バスティオン(強化)
開発者コメント:比較的小さいターゲットを〈強襲モード〉でより遠くから攻撃できるよう、同モードの武器の拡散率を下げました。ただし、身体の大きいタンクヒーローに対するパフォーマンスが以前から高いことを考慮して、調整の規模は抑えています。
- “強襲モード”
- 拡散のアングルを2.2度から2度に変更
- “砲台モード”
- アルティメットのコストを12%減少
“強襲モード”は、対タンクのパフォーマンスはそのままに「中~遠距離」や「小柄なヒーロー」に対する有効性を高める調整。キルの確実性には少々難はあるが、エリアの制圧力が非常に高い“砲台モード”も発動に必要なコストが大幅に削減されている。
バスティオンは、体力にアーマーを含むため「アーマー弱体化」の影響を受けるヒーローの1人。しかし、天敵とも言えるD.Vaの弱体化や上記強化によって、十分カバーできそうだ。
キャスディ(バランス調整)
開発者コメント:〈フラッシュバン〉は、クラウド・コントロールの側面を持つがゆえに、相手プレイヤーにとってストレスの温床と言えます。この状況を改善するべく、〈フラッシュバン〉の持続時間を減らして、同アビリティの妨害能力を和らげました。ひるんだ相手に弾を撃ち込める隙が減る問題には、〈フラッシュバン〉の爆発ダメージを増やすことで対処しています。
- “フラッシュ・バン”
- 妨害能力の持続時間が1.2秒から0.9秒に減少
- 爆発ダメージが45から75に増加
- “デッド・アイ”
- コストが10%減少
現在、ダメージヒーローでトップクラスの選出率を誇っているキャスディ。今回は、開発コメントで「ストレスの温床」とまで言われてしまった“フラッシュ・バン”に性能の見直しが行われている。
キャスディ単体の決定力については、妨害能力の時間短縮後も「“ピースキーパー”2発」や「“ピースキーパー(ファニング)”1回分」と同程度残されており、爆発ダメージも増加しているため最低限担保されている。また、ダメージ増加量も30となかなかのもので、ダメ押しの1発としての信頼性はかなり高まった。
一方で、弱体化の影響が強く表れるシーンとして「対タンク」が想定される。キルにはキャスディ以外の追加火力が必要な場面も多く、援護射撃の猶予減少の影響は大きいだろう。また、シンプルに「逃げアビリティを封じる時間」が短縮されたことで(相手が225族であっても)“フラッシュ・バン”の投てき後、すぐに射撃を開始しないとアビリティで逃げられてしまうようになった。
ハンゾー(バランス調整)
開発者コメント:ライフが250のヒーローをふたたびヘッドショット1発で倒せるようにしました。ただし、矢のサイズが小さくなったうえ、チャージ時間ひいては投射間隔が長くなったので、ヘッドショット・キル自体の敷居は高くなっています。
私たちは、ハンゾーをシーズン9以降の環境に適合させようと試行錯誤を重ねてきましたが、検討を進めていくうちに「ワンショット・キルは、ウィドウメイカーのようなスナイパー系のヒーローにとって必要不可欠なゲームプレイ要素なのでは」、「ゆえにこうしたヒーローの大規模なリワークは不要では」という考えに至りました。確かにライフが225(またはそれ以下)のヒーロー枠ができて、ヒーローの構成にこそ幅が出ましたが、ワンショット・キルできるヒーローがこの枠に限られる従来の環境は、妥協点としてまだまだ中途半端と感じられます。
- “嵐ノ弓”
- 通常の矢を、投射物サイズの一律変更の対象から外しました
- 最大ダメージが120から125に増加
- 最大チャージ時間が0.72秒から0.87秒に延長
“嵐ノ弓”が当てにくくなった代わりに「(アーマーを持たない)250族のワンショットキルが再び可能に」という、それ以上でもそれ以下でもないシンプルな変更。
一応かみ砕いて紹介すると「投射物サイズの一律変更の対象から外しました」は、純粋に矢のヒット判定を縮小した事を意味している。最大チャージ時間の延長は一見するとダメージ増加分の延長に見えるが、0.01秒当たりのダメージ増加量は「旧仕様:約1.32」「新仕様:約1.15」となっており、チャージ効率自体が低下している。
ベンチャー(弱体化)
開発者コメント:「機動性に優れたダメージヒーロー」という性質と、パフォーマンスが最近特に優れている点を考えると、今のベンチャーにとってパッシブのシールドは比較的重要でないと言えるでしょう。ベンチャーは近距離攻撃をメインとするヒーローですが、アビリティを駆使さえすれば、ダメージを大量に受けることなく、すぐに間合いを詰められます。
- “探検家の決意”
- 発動時に得られるシールドの量が40から30に減少
パッシブ・アビリティである“探検家の決意”が弱体化され、“バロー”と“ドリル・ダッシュ”発動時に獲得できるシールドの量が40から30に減少。両アビリティを使用してもそれだけでは上限値の75シールドに達しなくなった。アルティメット・アビリティの“テクトニック・ショック”については、これまで通りストック上限までシールドを獲得可能。
サポート
モイラ(強化)
開発者コメント:一部ヒーローを対象とした前回のライフ調整の後、〈コアレッセンス〉の脅威度が、モイラの少ないライフに釣り合わないと感じられたため、同アビリティを調整しました。
- “コアレッセンス”
- 1秒あたりのダメージが70から85に増加
以前225族化の弱体化が行われたモイラは、ライフ量に見合った活躍ができるよう“コアレッセンス”の与ダメージ性能が「+15/秒」された。自己回復量に関してはそのままなのでシャットダウンされるリスクは増加したままだが、それに見合う強化となっている。
ライフウィーバー(強化)
開発者コメント:〈ソーン・ボレー〉の射撃継続時間を延長させました。これにより、ライフウィーバーの攻撃力が上がるだけでなく、自動チャージが導入された〈ヒーリング・ブロッサム〉への切り替えの流れがもっと自然になるかと思います。
- “ソーン・ボレー”
- 弾薬数が80から100に増加
コメントで言及されている“ヒーリング・ブロッサム”への切り替えについては「“ソーン・ボレー”全弾発射 + リロード」でちょうど“ヒーリング・ブロッサム”のチャージがフルになるといった感じに。
しかし、“ソーン・ボレー”には自動リロード機能があり、ライフウィーバー自体も火力が求めて選出されるヒーローではないため、増加分の20発が有効に機能する場面はそれほどないように考えられる。
ゼニヤッタ(強化)
開発者コメント:移動速度をブーストできる手段が増えた今、移動速度が遅く脆弱なゼニヤッタ(と、ポーク寄りのチーム編成)の脅威度は以前よりも減りました。以前、ゼニヤッタのライフを増やすことでこの問題に対処しようとしたところ別の問題が発生したので、今回は紙装甲そのままに攻撃力を上げる形で対策を取りたいと思います。ダメージ量が増えた分、キルに必要な〈破壊のオーブ〉のショット数は、これまでよりも少なくなるはずです。
- “破壊のオーブ”
- ダメージが48から50に増加
- “不和のオーブ”
- ターゲットごとのクールダウンが7秒から6秒に短縮
ダメージ増加量自体はわずか「2」であるものの全ヒーローの体力は25の倍数で構成されているため、キルに必要なヒット数が明確に減少する大きな強化。アーマーを持たない250族までは、ボディヒットのみでもフルチャージサブ射撃の圏内に。
“不和のオーブ”の取り回しも改善され開発コメント通り、迎撃や“心頭滅却”で自衛するというゼニヤッタらしい立ち回りに磨きがかかりそうだ。
マップのアップデート
クラッシュ
- キャプチャー・ポイントの確保にあわせてリスポーンの時間が短くなる従来の仕様を廃止
- この仕様に代わる新たな要素を現在検討中
- 攻撃チームが最終ポイントの各セグメントを確保するごとに、防衛側のリスポーン時間が2秒短くなる新ルールを導入
フラッシュポイント
- リスポーンエリアを出た際に得られるスピード・ブーストの持続時間が1秒から2秒に延長
- 同スピード・ブーストの最大持続時間が5秒から6秒に延長
コメント
コメント一覧 (4件)
ハンゾーパチンコ復活か
ライフウィーバーのバフは毎度毎度こう言う的外れなゴミバフばっかなのにゼニはなんでこうもすんなりバフするのか…
マーシーのピストル50発になりましたって言われても誰も喜ばねえだろ??????????ブリザード大丈夫か
アプデ後からマッチング結構まともになったけど内部レートリセット入ったか?
それともたまたまなのか…?
ライフウィーバーの攻撃力が上がった隣で、火力出すサポートのゼニも強化されてるのほんと花。
切り替えの流れがもっと自然になる?そう…(無関心)