『レインボーシックス シージ』開発者インタビュー第一弾:元競技プレイヤーのeスポーツディレクターWei Yue氏「シージのプレイが苦痛だった」

『レインボーシックス シージ』開発者インタビュー第一弾:元競技プレイヤーのeスポーツディレクターWei Yue氏「シージのプレイが苦痛だった」

日本の愛知県は常滑市で開催された、『Rainbow Six Siege(レインボーシックス シージ)』の世界大会「レインボーシックス シージ プロリーグ シーズン 10 ファイナル」の決勝前に行われたインタビューです。日本にも住んでいたことがあるeスポーツディレクター Wei Yue氏の興味深い話盛りだくさんのインタビューをご覧ください。

元競技プレイヤーのeスポーツディレクター、Wei Yue氏

EAA!!:本日はよろしくおねがいします。ではまず、日本へようこそ。滞在中には特に楽しめたものはありましたか?

Wei:すいません、実は2日前に現地入りしたばかりなので、常滑市や名古屋市を観光する時間がなかったのです。ですが日本のことは大好きですよ!日本に1年間住んだこともあるんですよ。秋田市の国際教養大学で学んでいた頃があって、東京でインターンシップに参加したこともあります。

まぁ、かなり前なので日本語は錆びついてしまいましたが。ですが今回また日本に縁あって戻ってこれたのは嬉しいです。

EAA!!:イベント後にぜひゆっくり楽しんでいってください!ところで、Weiさんの「eスポーツディレクター」という肩書には馴染みがない日本のユーザーも多いと思うので、何をしていらっしゃるか説明して頂けますか?

Wei:はい、私は開発チームの内でもeスポーツに関する事柄の責任者です。開発内の他部門、例えばゲームデザインや開発部と密接に協力し、eスポーツシーンと直にリンクできるように手助けしています。

EAA!!:eスポーツシーンと直にリンク、ですか

Wei:そうですね、具体的に言えば『R6S』に関するプログラム(催し物)は全て私のチームを経由することになります、例えばパイロットプログラムですね。あとはeスポーツシーンやプレイヤーの皆様から上がってきたフィードバックも私のチームを一旦寄せられる事になります。

それらの情報を日常的に整理し開発チームに見せて、ゲーム開発をより競技やeスポーツに適した方向に案内するのが私の役目です。

パイロットプログラムは大きな成功、フェーズ3からは名前変更も?

EAA!!:なるほど、パイロットプログラムもそちらの管轄なんですね!世界でも特に日本地域で大きな成功を収めていると聞きました。

Wei:間違いないですね!そしてパイロットプログラム自体も「フェーズ2」に入りました。対応しているチームも11から14に増やし、そのうちの3つはAPAC地域のチームですね、どれも非常に大きな成功を収めてきました。

パイロットプログラム全体のフィードバックも良好で、多くは語れませんがプログラムのさらなる進化も予定しているんです。

EAA!!:おお!プログラムの進化も気になりますが、まず成功の具体的な要因はなんだと思います?

Wei:まずはエコシステムの持続可能性です。そして様々な地域の様々な組織と協力を密にし、私達のプログラムに注力しやすい環境を作ったことも生きていると思っています。そこらへんは意識して頑張った部分なので、実を結んで嬉しい限りですね。

そしてプレイヤーとeスポーツ組織が共栄できる構造になったのも成功の鍵だと思っています。プレイヤーはダイレクトに自分たちのスター選手や、好きなチームをサポートできるシステムを提供できたのが良かったですね。

現状はまだ試験段階ゆえに「パイロット(先導)プログラム」という名前が付けられていますが、もう成熟した段階に差し掛かってきたことですし、計画を次のステップに進ませる折りにはプログラムの名前自体を変更しようかと。

EAA!!:なるほど。ちなみに、その成熟したプログラムにふさわしい「真の名前」の案はもう出たりしたんです?

Wei:いえ、実は全然決まっていなくて(笑)。一応現状は「パイロットプログラム・フェーズ2」と呼んでいるじゃないですか、今の所はその名前で通ってる感じですよね。フェーズ1、フェーズ2、次はシンプルに「フェーズ3」と呼んでも良いんじゃないかなと思ってるんです。ただ「パイロットプログラム」という文字列は抜きで。

APACでの成功と他地域への進出、次の焦点は中国か

EAA!!:シージはアジアなどの新しい地域にどんどん進出していますが、この拡大する動きを見ていて思うことはありますか?

Wei:『R6S』に限って言うなら、APAC地域に進出したのは2017年、もう2年になりますね。それ以来APACはとても大きな成長をみせてきました。特に日本はアジア地域での『R6S』の成功を一番大きく体現していると思います。このインタビュー部屋を出てすぐそこに4,000人ものファンが、世界中から集まってきたチームを観戦しているわけですから!

今後この成功を元に力を入れたい地域は、まずパキスタンですね。大きなウェイトを持っていると思いますので、しばらくはそこに注力していくことになります。東南アジアにも力を入れていきたいですが、優先してアジアで新規開発したい地域と言えばインド亜大陸と中国ですね。

EAA!!:中国ですか!ゲーム大国ですし、eスポーツ大国でもありますね。歴史的にみると早くから様々なMOBAやFPSタイトルの大会に参入し、競技のグローバル化には避け得ない地域ですが、『R6S』サービス展開が検閲などにより様々な困難に遭っているのはとても遺憾です。Weiさんは中国出身でもあるので、故郷の現状に関して抱く思いはありますか?

Wei:ええ、中国でのサービス展開に関してはTencent社とも協力し、できる限り早い内の達成を試みています。もちろん、ゲームそのものだけではなくeスポーツも『R6S』とは切っても切れない関係ですから。中国の競技シーン参入は間違いなく私達のグローバルプログラムやストラクチャーに大きな影響を与えることとなります。なのでなるべく現状の環境を壊さずに中国を枠組みに取り込む仕組みも頑張って構築している最中です。

EAA!!:北米のように素の競技人口が多い中国は独自地域化しても良いと思っているのですが、実際はどうなさる予定ですか?APACに組み込むのか、CN地域として独立させるのか。

Wei:それに関しては年末か、来年に入ってから語りたい話題ではありますね。ですが最善の方法は他地域の状態も鑑みて模索していきます。

EAA!!:ありがとうございます。APAC地域の成功が他の、例えばNA地域の参考にもなったりはしているんですか?

Wei:難しい質問ですね。私達のグローバル戦略、特に2020年以降のそれはそれぞれの地域に独自なアプローチをかけることにあるので。今では界隈自体が十分成熟したので、地域ごとのオーディエンスに最適な方法を取れる段階に来たと思うんです。

今までより直感的に、ローカルのオーディエンスやファンが一番すんなりと受け止める事のできる方法を追求したいので、APAC地域での展開は他地域と比べると違ってきますし、他の地域同士もそういう傾向になっていくと思います。

『レインボーシックス シージ』開発者インタビュー:元競技プレイヤーのeスポーツディレクターWei Yue氏が語る、
明るい笑顔と尋常ならざる筋肉が魅力のWei Yue氏

元競技プレイヤーから見た『R6S』の面白さや競技への思い

EAA!!:では、Weiさんが思う『R6S』のおもしろさとは何ですか?

Wei:そうですね、私自身『R6S』に入ったのはつい最近のことなのですが、正直に言うと、最初は苦痛でした。プレイは難しく、ラーニングカーブはまるで切り立った崖です。部屋に入ったら撃たれて即死し、どこから撃たれたのかすらわからない。

ですが練習を重ね、様々なコンテンツを見て習い、知識を蓄えるほどに、『R6S』は指数関数的に面白さを増していきます。学んだばかりの戦術を実践し上手くいくと最高ですね。そして『R6S』一番の特徴は、様々なFPSタイトルの中でも数少なく「射撃力」が比較的問われないタイトルであることです。「エイム力」に対する要求も低いですね。

例えば色々なプレイ動画にも載っているのですが、最適な位置とタイミングで壁に穴を開け、1~2人をスナイプする。その瞬間は本当にアドレナリンが出ますし、共に遊んでいるフレンドたちと興奮を分かち合うこともできる、この体験は『R6S』特有だと思います。

EAA!!:なるほど!やはり本物の特殊部隊の様な高い戦略性や深い知識の要求は『R6S』特有ですね。そういえば…ずっと気になっていたのですが、スゴい筋肉ですね(トップ画像参照)!それこそまるで『R6S』に出てくる特殊部隊員の様な…トレーニングの賜物ですか?

Wei:そうですね、長らくプライベートでトレーニングしてきましたが、『R6S』と関係があるわけではありませんよ(笑)!ただ、昔は私も競技的にプレイングしていたいち選手だったので。当時は、そして今もなのですが、メンタルとフィジカルフィットネスの良好なバランスがプレイヤーにとっては必要不可欠だと思っています。これは選手たちに限ったわけではなく、オーディエンス全体も含めてですね。

日本でのイベントは今後も継続

EAA!!:先程おっしゃった通り、今まさに、すぐそこで4,000人もの観衆が手に汗握り試合を観戦しています。大きな盛り上がりを見せている日本のオーディエンスに伝えたいメッセージはありますか?

Wei:はい、まず皆様がわざわざ日本の各地からここ常滑市にきて、各地域のチームを応援しに来たのはとても素晴らしいことだと思います。今回は日本で最初のビッグイベント開催となりますが、私達が心を込めて準備したこのイベントを皆様に楽しんで頂けたら幸いです。

そして先程も述べたのですが、東南アジアも含めAPAC地域は私達が今一番大きく集中している地域なので、日本でのイベントは確実に今後も開催されていきます(後に詳細発表)。

EAA!!:おっ、ということは次の日本開催イベントのプランとかも?

Wei:来年2020年で言えば、3月にChampions Leagueの決勝戦が東京で開催されることになります。もっともこれは規模が小さめの、より日本寄りのイベントで、そこでも皆様楽しんでいただければと思います。それ以上はまた別の機会に語られることになりますね。

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レインボーシックス シージ プロリーグ シーズン 10 ファイナル

試合のアーカイブ映像は以下から視聴できます。

『レインボーシックス シージ』の発売日は2015年12月10日で、対象機種はPS4、Xbox One、PC。

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  1. By 匿名

    すげぇ筋肉

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