ワシントンDCを1:1スケールでゲーム化したオープンワールドアクション『ディビジョン2(Tom Clancy's The Division 2)』の新たな無料DLCエピソード3「コニー・アイランド: ホームカミング」が配信されます。 このDLCではプレイヤーは前作『ディビジョン』の舞台であったニューヨークに足を踏み入れます。 そんなDLCを先行プレイさせていただけたのでレビューしていきます。
エピソード3「コニー・アイランド: ホームカミング」概要
『ディビジョン2』にはこれまで無料追加DLCのエピソード1「DC郊外:エクスペディション」とエピソード2「ペンタゴン:ラストキャッスル」を配信しています。 そして今回のエピソード3「コニー・アイランド:ホームカミング」で、1年目配信予定のエピソードが完了することになります。 このエピソード3には以下の内容が含まれています。
- 新エリア: ニューヨークはコニー・アイランドのストーリーミッション×2種
- 新スペシャリゼーション: ファイアウォール
- 新エキゾチックアサルトライフル: カメレオン
- そのほかに数種類の武器
ここから各セクションごとに解説とプレイしての素直な感想をまとめていきます。先に結論からお伝えすると、エピソード3「コニー・アイランド: ホームカミング」にはボリューム感は少し物足りないものの、この先が楽しみになるDLCでもありました。
「ディビジョン1-2」のストーリー
エピソード3開始前に知っておきたい世界観
「ディビジョン」シリーズの世界観を簡単に説明すると、人工的に作成された殺人ウイルス「ドルインフル」をばらまくテロがニューヨークで発生。テロの中心地となったニューヨークは隔離されるも、ウイルスは一斉にアメリカ全土へ広がり秩序が崩壊してしまいます。『ディビジョン2』のエピソード3「コニー・アイランド: ホームカミング」では、殺人ウイルス「ドルインフル」の治癒の鍵を握る人物の救出に、前作から8ヶ月が経過した夏のニューヨークを訪れるストーリーとなっています。
舞台は前作のニューヨークだが「新マップ」
前作をプレイした方なら興奮してしまう内容ですが、実は同じニューヨークと言っても、前作の舞台がニューヨークの“マンハッタン”だったのに対して、エピソード3ではニューヨークのブルックリンにある“コニー・アイランド”が舞台になっており前作には登場していない新規のエリア。新マップなので当然ノスタルジーなどは一切なく、前作の空気感は期待せずに新しいマップを楽しむという姿勢が正解です。
ちなみにニューヨークはマンハッタンだけならとても小さいものの、マンハッタンやブルックリンなどを含むニューヨーク・シティは東京の3倍近くの広さです。
大物アーロン・キーナー登場
今回相対する敵には2つの勢力がいます。 一つは「ブラックタスク」で、『ディビジョン2』では恒例となった最新のハイテク装備を用いる集団。もう一方の勢力は前作にも登場した「クリーナーズ」で、前作で暗躍しながらも最後の消息がわからなかったアーロン・キーナーがついに登場します。
これだけで『ディビジョン』のストーリーが好きなファンの方々には興奮をもたらしてくれるでしょう。 しかし、2つあるミッションのうち「クリーナーズ」との戦闘は1つだけ、それも後半のみ。 アーロン・キーナーにいたってはまたまた前作のようにログにはたくさん出てくるのですが、今回も直接ご尊顔を拝むことはありません。それでもアーロン・キーナーが醸しだす大物感はさすがの一言。前作『ディビジョン』を序盤しかプレイしていない筆者でもこれまでの『ディビジョン2』のキャラクターを上回るカリスマ性を感じられました。
以上がストーリー面でのまとめとなります。 ニューヨークに戻ってきたといえば戻ってきたのですが思っていたニューヨークと違っていたため「コレじゃない感」があること、クリーナーズが少ししか出てこず、アーロン・キーナーとも直接会えないことから物足りなさが残る内容でしたが、それは当然なのです。 その理由をする前に、まずは先にスペシャリゼーションと新エキゾチック武器の話に移ります。
新スペシャリゼーション「ファイアウォール」
汚物は消毒だー!
エピソード3で追加される6番目のスペシャリゼーション「ファイアウォール」。 ファイアウォールのシグネチャーウェポンは“K8-ジェットストリームフレイムスローワー”という火炎放射器で、射程距離は短いものの、プレイヤーの正面15メートル以内にいる敵全員を燃やし尽くす強力な武器です。
フレイムスローワーが与える燃焼ダメージも、通常の燃焼より高いのでトータルダメージも高い方です。また、専用のサイドアームのダブルバレルショットガンには「5秒間敵の燃焼耐性」を下げる効果があるので、通常では燃やせない相手もショットガンを1発でも当てれば燃やせるようになります。
自分を守りつつ味方にも貢献するシールド
「ファイアウォール」専用のスキルとして、アサルトライフルなどを装備しながら体の大部分をカバーしてくれる「クルセイダーシールド」の強化版「ストライカーシールド」を使用できます。
このシールドの最大の特徴はフレイムスローワーと併用できること。 しかもプレイヤーの正面15m以内にいる敵へのダメージが敵1体ごとに5%ずつ上がるため相性が優れています。 この効果はプレイヤーだけでなく他プレイヤーのダメージにも適用されます。ただし15mより外の敵にたいしては通常のクルセイダーシールドと遜色がないのでメインで運用するにはビルド難度が高め。
硬い! 堅い! 固い!
「ファイアウォール」はそのほかにも、アーマーキットを使用すると5秒間アーマーとHPどちらも200%分の持続回復をしてくれたり、カバー中に別のカバーに移動する際にはアーマーに追加アーマーが50%付与されたり、敵をキルすると最大でHPを30%回復してくれるなど、敵への接近や耐久力が高いタンクのような特徴を持っています。
ファイアウォールの活用方法
『ディビジョン2』では、火力ビルドやスキルビルドといった様々なスキルを組み合わせたビルドを制作できます。ファイアウォールは全体的には火力ビルド寄りの構成と相性がよいといった印象をうけ(用意されたデータも火力特化)、効果をフルに発揮するには敵に近づくが必要あります。
しかし高難易度にもなると、敵が固いだけでなく一撃のダメージも大きくなるのでアーマーかHPを高くすることが求められます。 そこを補ってくれるのがカバー間移動中に追加アーマーが付与されるタレント「ブルラッシュ」ですが、同じ効果を持つエピソード2で登場したエキゾチック脚防具「ソイヤーのニーパッド」と組み合わせると、カバー間移動中に付与されるアーマーの量が100%になる上、移動完了時にジャマーを周囲にバラまくので厄介なブラックタスクのロボット兵器を封じやすくなります。
そこに「状態異常中の相手へのダメージ」が上がる系統のタレントを使うことでダメージを跳ね上げることができるのです。 さらに、専用ショットガンなら絶対に相手を燃やせるようになるので、武器タレント「パーフェクト・イグナイテッド」との相性はバツグンです。
PvEよりPvPで強い
このようにファイアウォールの特徴を並べてみましたが、高難易度のPvEではやはり敵に近寄らないといけないという制約があるので、どの距離でも安全に戦えるほかのスペシャリゼーションより上級者向けのように感じました。 一方で、敵に近づいてしまえば他を凌駕するポテンシャルを秘めているので、接近戦が多くなりがちなダークゾーンやコンフリクトといったPvPではその耐久力が輝くスペシャリゼーションといった印象です。
新エキゾチックアサルトライフル「カメレオン」
「カメレオン」の武器タレント
- アダプティブ・インスティンクト
- ヘッドショットを30回決めると、45秒間クリティカル率が+20%上昇し、クリティカルダメージが+50%上昇する
- ボディショットを60回決めると、45秒間武器ダメージが+100%上昇する
- レッグショットを30回決めると、45秒間リロード速度が+150%上昇する
- オーバーラップ
- 武器をしまっている間、武器のハンドリングが5%向上する
「カメレオン」の印象
トレイラーで公開されたとき、まるでベクターのような見た目に大型マガジンをつけていることからエキゾチックサブマシンガンではと噂されたカメレオン。 しかし、蓋を開けてみるとまさかのアサルトライフルという意外性ながら、レートは900RPMでダメージ減衰がサブマシンガン級なのでやっぱりベクターらしい使い方ができます。MODのおかげでクリティカル率が最初から+15%あるのもSMGらしいポイント。 タレントのアクティブ・インスティンクトは発動条件があるものの、発動してしまうと45秒間火力が大きくあがるの上に、それぞれの効果を併用できるので積極的に使いたいところです。
欠点としてはアサルト・ライフルとしてはダメージ減衰が著しいので近距離戦を強いられるます。しかしその欠点も、アダプティブ・インスティンクトでダメージ+100%が発動すればある程度は補えます。
「カメレオン」の入手方法
ここまでレビューを読んでくださったEAA‼︎読者の皆様に「カメレオン」の入手方法をこっそりお伝えします。『ディビジョン2』のエキゾチック武器の入手方法には様々な要素が絡んできます。 しかし、このSMGの見た目でARだけど性能はSMGという天邪鬼なこの武器は、その特性とは真逆に驚くほど入手方法は簡単。
入手方法はシンプルに「ヒロイックミッションでランダムドロップ」です。 同じアサルトライフル種のもう一つのエキゾチック武器「イーグル・ベアラー」はレイドの参加が必須なので、カメレオンの入手は運次第ですがずいぶん楽になっています。
追記: チャレンジでもドロップを確認しました。完全にランダムドロップのようです。
エピソード3は序章だった
アーロン・キーナーの登場、エピソード2「ペンタゴン」に続くストーリーの進行とエピソード3を楽しめたものの、少々物足りないボリュームであることは否めません。 ところが、開発スタジオのMassiveが毎週放送する“State of the Game“でも触れられていない衝撃の事実が、先行プレイビルドのパッチノートに記載されていました。
「エピソード3は3月に配信されるコンテンツ「ウォーロード・オブ・ニューヨーク」につながる序幕です」
つまり、この物足りなさが残るエピソード3はすべて3月に配信される2年目コンテンツにむけての布石だったのです。 そう考えると無料で2年目への序章が遊べる「エピソード3: ホームカミング」自体は大満足のコンテンツ。1ヶ月我慢すればあのマンハッタンへと今度こそ足を踏み入れられるのです。 はたして、「ウォーロード・オブ・ニューヨーク」では一体どのような場面を迎えるのか。期待が高まります。詳細な情報がまとまり次第、まとめ記事を公開しますのでお楽しみに!
Tom Clancy’s The Division 2: Warlords of New York: World Premiere Cinematic Trailer | Ubisoft [NA]
以上が、筆者がプレイした「エピソード3 コニー・アイランド: ホームカミング」のレビューでした。
『ディビジョン2』の発売日は2019年3月15日発売予定で、対象機種はPlayStation 4、Xbox One、PC。
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