5月21日無料配信:PvP+PvE+MOBA+TPSチームシューター『Crucible(クルーシブル)』先行プレイレビュー

【日本時間5月19日22時解禁】AmazonPvP+PvE+MOBA+TPSチームシューター「Crucible(クルーシブル)」先行プレイレビュー、基本プレイ無料で5月21日午前4時にSteamで配信
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もはや誰もが利用したことがあるレベルにまで生活に浸透している超巨大企業のAmazon。そのAmazonが、PvPとPvEが融合したゲーム『Crucible(クルーシブル)』を自社スタジオのAmazon Gamesからリリースすると発表してから4年以上の月日が経過し、つい先日ようやく続報が出されると同時に日本時間5月21日午前4時にSteamで配信すると電撃発表がありました。

そんな『Crucible』を一足早く先行プレイした上での解説と感想を交えたレビューをお届けします。

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『Crucible』とは

5月21日無料配信:PvP+PvE+MOBA+TPSチームシューター『Crucible(クルーシブル)』先行プレイレビュー
まずは『Crucible』の基本的なコンセプトについて解説します。PC向けにSteamで無料配信される『クルーシブル』は、人間、エイリアン、ロボットによって構成された10人の「ハンター」から1人を選び、仲間と協力してAIの敵「クリーチャー」を倒して、「エッセンス」という名のいわゆる経験値を集めてレベルを上げ、敵チームのプレイヤー達を倒すというPvPとPvEが組み合わさったMOBAシューターゲームとなっています。3種類のゲームモードが用意されていますが基本的な流れは以上の通りです。

Amazon初のPvPとPvEが融合したMOBA+TPSチームシューター「Crucible(クルーシブル)」先行プレイレビュー、基本プレイ無料で5月21日午前4時にSteamで配信

誰が見てもAmazonのゲームと分かるロゴはインパクト大。 Amazonはパブリッシャーで開発はRelentless Studio

「ロール」に縛られない10人のハンター達

プレイヤーは「ハンター」と呼ばれる10人のキャラクターから1人を選択してマッチに参加します。各ハンターには専用武器とアビリティが設定されており、それぞれに得意分野があります。しかし、「プレイヤーの選択をロールで縛りたくない」という開発思想から、アタッカーやタンクといった概念は薄く存在する程度に留まっています。

Amazon初のPvPとPvEが融合したMOBA+TPSチームシューター「Crucible(クルーシブル)」先行プレイレビュー、基本プレイ無料で5月21日午前4時にSteamで配信

スナイパーのAjonahはグラップリングを用いた振り子のような移動が可能だ。 各ハンターにはバックストーリーが設定されていてキャラクターを使用すればするほど新しいバックストーリーが解禁される。

「ハンター」にはレベルが設定されており、マッチがスタートした時点では全員1から始まり最大で10まで上げられます。 最初から全てのアビリティを使用できますがレベルが上がるごとに体力やダメージ、レベル5まではスキルの特性に強化が入ります。 レベル6以降は体力とダメージの上昇のみです。 レベルは敵クリーチャーを倒したらドロップしたり、オブジェクトを確保することで手に入る「エッセンス」を用いて自動で上がります。「エッセンス」は誰かが入手すると同じチームのメンバー全員に共有されます。 また、ハンターにはレベルアップ時のスキルの特性変更のパターンを選択できるレベルツリーが用意されており、マッチ開始時にどのツリーを採用するか選択できます。 一度マッチが始まるとハンターの変更もレベルツリーの変更もできません。

Amazon初のPvPとPvEが融合したMOBA+TPSチームシューター「Crucible(クルーシブル)」先行プレイレビュー、基本プレイ無料で5月21日午前4時にSteamで配信

出撃時に着地地点(スタート地点)を選択しつつハンターのレベルツリーも決めなければならない。 アビリティの効果がかなり変更されるので重要だ。

チビハンター強すぎ!

先行プレイで全ハンターを使用しましたが、やはり強キャラと玄人好みの難しいキャラは存在します。分かりやすく強いのがその愛くるしい見た目とは裏腹にえげつない強さのBuggです。Buggはもともとは惑星開拓用の植物栽培ロボットというキャラクターですが、その設定を活かしたPotという植物が非常に強力。設置して起動すると範囲内にいる敵にダメージを与え続けます。

Crucible | Meet Bugg

これの範囲が広い上にエイムせずに当たるので、回復手段が限られている『クルーシブル』では非常に凶悪。Potは耐久力があり簡単に破壊できるのですが、集団戦の中でPotを探して破壊するの難しく制圧力としても進行妨害の牽制としてもとても優秀です。 正直優秀すぎるほど。 また、Buggは空を飛行できる唯一のハンターであり、体の小ささと相まって攻撃が当てづらく、蝶のように舞い蜂のようにPotを刺すことで戦場を支配できてしまいます。逃げ出そうとした機動力重視のハンターさえ飛行中にアビリティを使って加速することで追いかけてトドメを刺せます。

Buggの他には、同じくマスコット的な見た目のToscaもショットガンの火力が高く、短距離ながら壁すらすり抜けるテレポートのBlinkは最大で2回連続で使用できることからヒット・アンド・アウェイが可能で、その小さい体と相まって攻撃を当てられづらい強力なハンターです。

Crucible | Meet Tosca

他にも強いハンターはいるのですが火力と当たり判定の狭さからくる突出した強さを誇るBugg、次点でToscaといった印象です。

3種類のゲームモード

『クルーシブル』には3種のゲームモードが用意されています。シューター系の対戦ゲームでよく見るスタイルなのでゲーマーの読者の皆さんにはなじみやすいものばかりだと思います。

  • Heart of the Hives(ハート オブ ザ ハイブス): 4人1組の2チームに分かれて、巨大ボスハイブを倒すことでドロップする”Heart”を3つ先取したチームの勝利。危険なボスハイブの猛攻から生き延びつつ相手チームよりすばやく倒せるかのバランスとなっています。

  • Harvester Command(ハーベスター コマンド): 8人1組の2チームに分かれて、マップに点在する”Harvester”というエッセンスを制御するマシンを制圧したチームが勝利します。

  • Alpha Hunters (アルファハンターズ): 2人1組のチームが計8チーム参加し、最後の1チームになるまで戦い続けるバトルロイヤルです。

この他にチュートリアルを兼ねたトレーニングモードも設営されていましたが、おそらく製品版にも用意されているものと思われます。

Crucible | First Look

まずは「Heart of the Hives」をプレイ

『クルーシブル』の目玉となるのはPvPとPvEが融合したポイント。そのPvEの部分が最も色濃く反映されるのがこの「Heart of the Hives(ハート オブ ザ ハイブス)」です。 マッチが開始してから一定時間が経過するとマップの指定されたポイントに「ボスハイブ」という名前がストレートすぎるボスクリーチャーがスポーンします。「ボスハイブ」を倒すことでドロップする“Heart(ハート)”をインタラクトして取得という流れを3回先取したチームが勝利します。

ボスハイブがスポーンするまでわりと時間があるのですが、雑魚クリーチャーを倒して「エッセンス」を集めてレベルを上げたり、「エッセンス」の取得量を増加してくれる「ハーベスター」といったオブジェを敵チームと奪い合ったりとなかなか準備に忙しいゲームモードとなっています。

ボスハイブはなかなかの強敵で、プレイヤーを追尾してくるミサイルのような攻撃をしてくるのですが、これの追尾性能が高い上にダメージも大きいのでタンク系のキャラクターでも連続で被弾するとあっけなくダウンしてしまいます。 ボスハイブを倒すために敵チームと一時休戦するか、ボスハイブを放置して敵チームを先に全滅させてからボスハイブに一斉攻撃を仕掛けるかの戦略の駆け引きが生まれます。

Amazon初のPvPとPvEが融合したMOBA+TPSチームシューター「Crucible(クルーシブル)」先行プレイレビュー、基本プレイ無料で5月21日午前4時にSteamで配信

ボスハイブは一人で挑むと危険だが味方と協力すれば安全に倒せる。 このときに敵チームが近くにいるとボスハイブの追尾ミサイル処理が大変になりカオスなことになる。

シンプルで分かりやすい「Harvester Command」

PvEよりもPvPに重点を置いたのが「Harvester Command(ハーベスター コマンド)」というゲームモード。マップの各所に点在する「ハーベスター」というオブジェを制圧することでポイントが加算され、先に100点に到達したチームが勝利という分かりやすいルール。 「Heart of the Hives」は4人1組の2チーム制だったのに対して、こちらは8人1組の2チーム制になっているので敵プレイヤーとの遭遇率が2倍となっており、ハーベスター付近では常に誰かしらが戦闘している光景が見られます。

ただし、マップが広いので一か所での戦闘に集中しすぎていると他の地点のハーベスターをどんどん占領されてポイントが引き離されてしまいます。しかし、ハーベスターを占領されても奪い返すのは中央の装置をインタラクトすればいいだけなので、一度占領して安心していると一気に奪い返されてしまう可能性もあるわけです。また、あえてマップの端で戦闘を誘発させてわざと死亡してマップの反対側にスポーンしてそちら側のハーベスターを一気に占領するという荒技も使えます。

Amazon初のPvPとPvEが融合したMOBA+TPSチームシューター「Crucible(クルーシブル)」先行プレイレビュー、基本プレイ無料で5月21日午前4時にSteamで配信

ハーベスターのインタラクトはすぐ済むうえに一度押せば自動で進むので地味に楽。 ハーベスターの周りには体力を回復できる装置もあるので忘れずに。

「裏切り」という斬新なチームバトルロイヤルの「Alpha Hunters」

2017年から始まったバトルロイヤルトレンドによってすっかりアリーナ対戦型のPvPは少なくなってしまいましたが、『クルーシブル』はアリーナ対戦型に分類されるゲームとなっています。それでもしっかりバトルロイヤルトレンドを拾っているのがこの「Alpha Hunters(アルファハンターズ)」です。 2人1組の計8チームが1位を目指して競い合います。当然バトルロイヤルですから外周から円が迫ってきます。

というようにここだけを聞くと至って平凡なバトルロイヤルなのですが、『クルーシブル』のバトルロイヤルには少し独特な要素があります。 それは相方がデスしてしまった後から発生します。最近だと『Apex Legends』のように味方を復活させる要素がありますが、『クルーシブル』には復活要素はありません。そのかわりにパートナーを失ったもの同士が新たなチームを結成することが可能です。 たとえ一人ぼっちになってしまったとしても、同じ状態の人を探して急造チームを組んで1位を目指せるのです。

これだけでも一味変わった要素ですが、ここに「裏切り」という要素も組み合わさってきます。なんと、せっかくチームを組んでくれた相手を突然裏切って倒してしまうことすら可能なのです。ハンターの頂点を目指すには綺麗事だけを言っていられないということでしょうか。 とは言ってもあまり裏切るメリットはないのですが、元々のパートナーをキルした相手とあえて手を組んで、油断したところで仇を討つといった熱いストーリーも生み出せるかもしれません。

また、最後の3人にまで人数が減ると、急造チームは強制的に解散させられ再び敵になるという独特なシステムが用意されています。ただし、最初から組んでいたチームは解散させられない仕様となっています。急造チームでは得られないメリットがここに存在します。

基本プレイ無料のバトルパス制度を採用

「Alpha Hunters」の説明でも述べたバトルロイヤルとほぼセットとなっているのが「バトルパス制度」。今ではバトルロイヤルだけでなく『Destiny 2』や『ディビジョン2』といったPvEメインのゲームにも採用されていますが、本作も「基本プレイ無料」と「バトルパス」の構成となっています。 バトルパスにはハンターのスキンやセリフ、降下用ポットのスキンやデカールといったものが含まれています。 いわゆるPay To Winの構成にはなっていないのでゲームを有利にする要素はありません。ゲームをプレイしたいだけならお金を一切払わなくても遊べます。

Amazon初のPvPとPvEが融合したMOBA+TPSチームシューター「Crucible(クルーシブル)」先行プレイレビュー、基本プレイ無料で5月21日午前4時にSteamで配信

バトルパスにはスキン、エモート、スプレー、絵文字、降下ポット用スキン、デカール、セリフなどが収録。 無料版と有料版が用意。

『クルーシブル』の良いところ

レベル上げ

プレイヤーが達成感を得られる瞬間というのは敵を倒せるように上達した瞬間です。それと同時にレベルが上がった瞬間の成長にも達成感を得られます。レベルが上がるとアビリティが強化されそれまでとは違った強さを感じられるようになります。この瞬間を毎マッチ感じられるというのはPvE部分を活かせている点だと感じました。 そしてレベル差が生まれた瞬間に相手を蹂躙できた瞬間はなかなかの気持ちよさです。

各キャラクターの作り込み

本作には10人のハンターが登場します。 このキャラクター達にはそれぞれのバックストーリーがある他、セリフやエモートなどで特徴付けがうまくなされています。地味ながら気に入った点はハーベスターなどのインタラクトをするとき、ちゃんとそれぞれのキャラごとに専用アニメーションが用意されていたことです。これは三人称視点だからこそ意識された作り込みでしょう。

バトルパス

しっかりと作り込まれているなと感じたのが「バトルパス」周り。これはもう基本的なシステムは他のゲームで完成されていることと、基本プレイ無料のゲームが収益を上げられる唯一の部分なので当然と言っては当然かもしれません。

『クルーシブル』のいまいちなところ

当たった感覚

ハンターの操作感はそれぞれの特徴がハッキリしているのですが、敵を攻撃した時の当たった感覚がとても薄く、ここはダメージを表記するなりエフェクトを改善するなりして欲しいところ。おそらく、単純なMOBAならエフェクトを派手にすれば済むところ、TPSなため視界に入る情報量が多くなりすぎるために制限したと思われます。特にTPSといえば真っ先に名前が上がる『フォートナイト』では、敵に弾を当てた際は分かりやすくなっています。

慣れと協力が欠かせない近接職ハンター

一方で、近距離戦重視のハンターは天敵ばかりです。特に巨大な斧を振り回して戦うDrakhalは1発のダメージの大きさとタフネスが自慢ですが、敵からしてみれば近寄らなければいいので下がりながら銃を撃っているだけで倒れています。相手を引き寄せるグラップリングが使えますがしっかり狙わないと当たらずクールダウンもあります。Buggにいたっては空を飛んでいるだけでDrakhalを完封できてしまいます。 そのためチームメイトと協力して有利な状況を作らないと近接職ハンターは戦闘が厳しいものになります。

Amazon初のPvPとPvEが融合したMOBA+TPSチームシューター「Crucible(クルーシブル)」先行プレイレビュー、基本プレイ無料で5月21日午前4時にSteamで配信

DrakhalとDrakhalの肉弾戦はおもしろい。 ただ同レベル帯での一騎打ちはお互いが持続ダメージでどちらも死ぬという結末。

「ロールに縛られない」ようにロールが薄く存在している程度に設計しているからか、キャラクターの性能差をロールの相性で跳ね返すという場面もほとんど見受けられませんでした。 この傾向は集団戦では無視できるのですが、小規模戦の「Alpha Hunters」では強く感じられます。 キャラクター性能差はうまくバランスが取れていればゲームの魅力になるのですが、バランスが取れていなければそれはストレスでしかないので、性能差をどのように調整していくかが鍵だと思います。

ローンチ後の改善に期待

一通りプレイしてみて感じたのは「まだアルファ」感が漂っているところ。考えてみるとAmazon Gamesの開発チームであるRelentless Studioには有名スタジオ出身者が多いですが、これまでスタジオがリリースしてきた作品は「スマートフォン用ゲーム」ばかり。つまりスタジオにとっても『Crucible』は初の大型タイトルであるわけです。

筆者は腰を落ち着けてプレイするPCゲームにはグラフィックとフレームレートを求めているのですが、どうも『Crucible』からは「スマートフォン用ゲーム」の雰囲気を感じ取ってしまいました。基本プレイ無料とはいえあのAmazonがリリースということで注目を浴びるわけですが、基本プレイ無料のシューターとなると『Apex Legends』や『Destiny 2』といったタイトルがライバルになるので期待値が上がってしまいます。

このあたりは「オープンベータ」を開いてから、正式サービスを開始するとバランスが取れていた可能性もあります。

PS4/Xbox版は? 日本語対応の予定は?

気になる日本語版ですが、先行プレイビルドには実装されていません。質問したところ「実装はしたいがコロナウイルスによる影響で時期は不明」であるとのこと。また、コンソール版は視野に入れて開発しているがまずはPC版からリリースとのことでした。

以上が『クルーシブル』の先行プレイに参加した上で感じた率直なレビューとなります。辛口なレビューとなってしまいましたが、貴重なMOBAシューターの成長に期待しています。

そんな『クルーシブル』は日本時間の5月21日木曜日午前4時からSteamで配信が開始されます。 あのAmazonがリリースする初のシューター作品は基本プレイ無料ですから以下のリンクからダウンロードして一度はプレイしてみてはいかがでしょうか?

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コメント

コメント一覧 (3件)

  • 日本語非対応はやる気でない、バックはAmazonだから期待してるんだけどなー

  • 少し期待してたけどキャラバランス壊れてんのかあ

  • この記事ずーっと待ってたから思ってたより配信間近でビビったw
    それはさておき、面白そうだなー!pvpとpveのバランスが割とうまく取れてそうで早くやってみたい。あとレビューが正直なとこがポイント高い?

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