本日2021年5月28日、Blizzard Entertainmentは『Overwatch(オーバーウォッチ)』のライブサーバーにて、テスト環境「エクスペリメンタル」を実施しました。
今回のテスト内容はヒーローのバランス調整となっており、マクリーやザリアといった環境ヒーローに対する弱体化などがテストされています。
ヒーローのバランス調整(エクスペリメンタル)
今回のエクスペリメンタルは、2/2/2のロールキュールールでプレイ可能。エクスペリメンタルでの変更点は本モード限定で、クイック・プレイ、ライバル・プレイ、アーケードへの影響はありません。
バティスト(弱体化)
「エグゾブーツ」のチャージ時間が短縮されたことによって、使いやすさが向上した反面、一部のヒーローの攻撃をあまりにも簡単に回避することができました。「リジェネ・バースト」と「イモータリティ・フィールド」という強力な防御アビリティがあれば十分と判断し、チャージ時間を元に戻します。
- “エグゾブーツ”
- チャージ時間を0.7秒から1秒に延長
フルチャージまでに必要な時間が0.3秒増加。元々の要求時間が短いため数値上大きく増加したように見えますが、チャージ時間が1秒になったとしても十分使用に耐えうると性能である考えられます。また、移動に関してはフルチャージで獲得できる最高高度(約9m)を必要としない場面も多く、あくまで「回避」を行いにくくする目的の調整となっています。
マクリー(弱体化)
最近のマクリーの活躍は、最大ライフを引き上げたことが直接の要因だと考えていますが、この変更自体は近・中距離で戦うマクリーのプレイスタイルと合致しています。そこで「コンバット・ロール」の移動距離と「ピースキーパー」のリロード時間を元に戻すことにしました。これにより「フラッシュバン」のために距離を詰めるのが難しくなり、「ファニング撃ち」で大ダメージを狙うと隙が大きくなります。
- “ピースキーパー”
- リロード時間を1.2秒から1.5秒に延長
- “コンバット・ロール”
- 移動距離を20%短縮
開発コメントにある通り、本調整によって近距離でのファニングショットを行う場合にリターンに見合ったリスクを背負う必要が生まれます。
マクリーは今回唯一複数の調整が行われたヒーローですが、ライバル・プレイ(PC版)での使用率が凄まじく、直近3ヶ月のデータではブロンズ~GMの全レート帯でダメージヒーロー全17人中ピック率1位。流動的なメタを目指すという意味では当然の処置と言えるのではないでしょうか。
モイラ(強化)
多くのチャネリング型のアルティメット・アビリティは、発動中にリロードができなくなる代わりに自動で武器をリロードします。今回の変更により「コアレッセンス」を最後まで発動するとバイオティック・エネルギーが約半分回復します。完全に回復してしまうと、アルティメットの前後で味方を回復するだけのプレイスタイルが可能になってしまい、モイラをプレイする醍醐味が失われると判断しました。
- “バイオテック・グラスプ”
- “コアレッセンス”発動時のエネルギーの回復量を3倍に増加
Ult“コアレッセンス”の発動で獲得できる“バイオテック・グラスプ”のリソース量が増加(約20%から60%程度に)します。“コアレッセンス”は“バイオテック・グラスプ”のリソース切れが起こった際の緊急回復手段として用いられる事も多いので、Ult終了時のリソース補充は嬉しい強化。
前回のライブアップデートでの強化点「“バイオテック・オーブ”のクールタイム短縮」(Ultの回転率UP)とも上手く噛み合っており、この増加した発動後リソースを使用し回復を行う事で更なるUltの回転率向上にも期待できます。
リーパー(強化)
「ヘルファイア・ショットガン」による回復量が、最近の武器の調整以前の状態と同程度になるように調整しました。
- “ザ・リーピング”
- ライフ回復量を、与えたダメージの30%から35%に増加
この調整により1ショットで獲得できる最大回復量(6×20×2ダメージ時)が72から84に増加。これは、ミッドレンジ対応力向上の調整が行われる前の1ショットあたりの最大回復量(7×20×2×0.3)と完全に一致しています。
与ダメージ量の減少に伴い“ザ・リーピング”の効果が低下してしまい、本来得意なはずの近距離戦での安定感を失っていましたが、本調整によって体力面の不安は解消されそうです。
ザリア(弱体化)
かなり前にビームの当たり判定を変更しましたが、当時はザリアの使用率も低かったため基本ダメージの見直しは行われませんでした。最近になって多くのチーム構成でザリアが使用されるようになったため、ビームの平均ダメージを下方修正しました。変更後も最大ダメージのポテンシャルは変わりません。
- “パーティクル・キャノン”(メイン)
- 1秒あたりのダメージが95-170から75-170に変更
“パーティクル・キャノン”の保証ダメージ(0エネルギー時)を低下させ、エネルギーあたりのダメージ上昇値を大きくする変更。具体的な上昇量は1エネルギーあたり0.75から0.95、50%時のダメージ量は132.5/秒から122.5/秒に低下しています。
「最大ダメージのポテンシャルは変わりません」とある通り、100%時の与ダメージ性能に変化はありませんが、初動や相手リグループ後などの低~中エネルギー状態では大きな影響が現れる調整となっていますので、試合全体を通した与ダメージ性能の低下は避けられません。
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