今回の調整傾向と現環境
現環境は一部極端な性能を持つヒーローを除き、クイック・プレイなどのカジュアルシーンではどのヒーローにも活躍の機会がある状態にあると言えます。そのため、前回のヒーローのバランス調整を伴うライブアップデートから無調整で1ヶ月以上が経過しました。
ただし、よりシビアな選出が求められるライバル・プレイや競技シーンでは、一部のヒーローのピック率が突出しておりメタが停滞。今回の調整は、その解消が目的と考えられます。
ライバル・プレイ上位帯における各ロールのピック率上位2ヒーローは、前回の紹介から調整の影響により若干の変化がありました。タンク、ダメージヒーローに関しては変わらずラインハルト/ザリア/マクリー/トレーサーの4ヒーローが名を連ねますが、サポートヒーローはアナ/ルシオとなっており、複数弱体化を受けたバティストが次点候補となっています。
タンクヒーローのみを見た場合、オリーサを除くタンクヒーローは全員最低限の選出率をキープする良環境。とはいえ、相変わらずラインハルト+ザリアのハルザリ構成が頭一つ抜けたピック率を誇っています。その他タンクについては、弾丸1発あたりのダメージが増加したロードホッグの選出率がシグマと同程度に。
ダメージヒーローは、タンクの環境変化に関わらずマクリー一強状態が続いています。続くトレーサー、ハンゾーは同程度の選出率となっており、タンクのアレンジにどちらかから合わせる形が主流。
サポートヒーローは先述の通り、バティストの弱体化によってメインヒーラーの枠をアナが奪取。それでも次点のバティスト、マーシーは十分選択肢となるピック率をキープしており、ゼニヤッタとブリギッテは戦況に合わせてといった感じです。モイラについては、前回強化を受けたにも関わらず圧倒的最下位の状態が続いています。
競技シーンの最高峰であるオーバーウォッチリーグ(「May Melee」環境)における選出率は以下の通り。
「June Joust」トーナメントから見る次期注目ヒーロー
今回の調整では、長らく一強状態を維持していたマクリーに対しついに弱体化が行われ、同じくラインハルトと並び高い1,2TOPをキープしていたザリアにもメスが入ります。OWLでは「June Joust」の開幕に合わせ使用禁止ヒーローの発表があり、エクスペリメンタルと競技シーンどちらも上位ヒーローに何らかの手が加えられた状態に。
そういった共通点を持つ「June Joust」トーナメントのヒーロー使用率は現時点で以下の通りとなっており、エコーが使用率トップ。ラインハルトの不在によってD.Vaコピーのリターンが高まる、Ult発動中を含めエコーのポテンシャルを大きく落とすソンブラが居ない、“フライト”使用中のリスクを高める“不和のオーブ”が無いなど様々な要因が考えられますが、次期一般環境においても対空を得意とするマクリーやバティストの弱体化など相対的な追い風調整による活躍が期待できます。
また、ラインハルトに変わりメインタンクとしての役割を担うウィンストンの使用率増加≒ザリアの弱体化によってハルザリ構成選出率が低下しウィンストンの使用率増加といった近しい環境の変化が予測される他、その影響によって前トーナメントから使用率を大きく伸ばし、本人の強化も行われるリーパーも注目ヒーローの一人です。
もちろん、世界レベルの個人技と最高峰のチームプレーが可能なオーバーウォッチリーグならではな部分もあり(オリーサの選出率増など)、同一トーナメント内ではアップデートを行わず開幕時のバージョンが引き続き使用されるため、今後ライブアップデートが実施された後の比較は難しくなってしまいます。が、今回に限っては次期環境メタのヒントや何か発見があるかもしれません。普段OWLを見ないという方も、ぜひ観戦してみてはいかがでしょうか。
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Source:Overwatch
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