Xbox(エックスボックス)のチーフ戦略責任者マシュー・ボール(Matthew Ball)氏が、2025年10月に実施したGame Pass(ゲームパス)の大幅値上げによって「数百万人」の加入者を失っていたことを明かした。値上げ幅は最上位プランで50%に達し、その後Xboxは価格を一部引き下げて軌道修正を図っている。
- 3行まとめ
- Xbox戦略責任者が「数カ月で数百万の加入者を失った」と発言、2025年10月の値上げが原因
- 最上位のGame Pass Ultimateは月$19.99から$29.99へ50%値上げ、現在は$22.99まで再引き下げ
- 値下げと同時に新作CoDのday-one配信を取りやめ、独占タイトル強化でユーザー奪還を狙う
「数カ月で数百万人を失った」Xbox幹部が明言

発言が飛び出したのは、Summer Game Fest(サマーゲームフェスト)期間中の6月8日に開催されたビジネス系イベント「The Game Business Live」の場だ。登壇したXboxのチーフ戦略責任者マシュー・ボール氏は、Game Passの事業面について踏み込んだ。
ボール氏は「我々は数カ月のうちに数百万の加入者を失った」と語ったという。引き金となったのは、2025年10月に実施された価格改定だ。最上位プランのGame Pass Ultimate(ゲームパス アルティメット)は、月額$19.99から$29.99へと一気に50%値上げされ、多くのプレイヤーにとってこの変更は受け入れがたいものとなったようだ。
Game Passの加入者数は、公式に確認できる最新の数字で3,400万人超(2024年2月時点)だ。それ以降Xboxは現在の加入者数を公表しておらず、「数百万人」が具体的に何人を指すのかは明らかにされていない。母数を考えれば、決して小さくないインパクトであることは間違いない。
値上げ撤回までの経緯 新CEO主導で軌道修正
値上げ後の数カ月で、Xboxは新CEOアシャ・シャルマ(Asha Sharma)氏のもと「提供内容を修正した」とボール氏は説明する。シャルマ氏は2026年4月にリークされた社内メモのなかで、Game Passが「プレイヤーにとって高すぎる」状態になっていたと認めていた。
そして同月後半、Xboxは実際に価格を引き下げた。現在のGame Pass Ultimateは月額$22.99だ。値上げ前の$19.99よりは依然として高いものの、$29.99という水準よりは大幅に飲み込みやすくなった格好だ。さらに5月には、Discord(ディスコード)との提携も発表されている。
Game Pass 価格の変遷
- 値上げ前:Game Pass Ultimate 月額$19.99
- 2025年10月:月額$29.99へ(50%値上げ)
- 2026年4月21日:月額$22.99へ再引き下げ(値上げ前比では+$3)。同時にPC Game Passも$16.49から$13.99へ
- 2026年5月:Discord提携の廉価版発表
新作CoDはday-one対象外へ 価格と同時に発表された「もう一つの変更」
値下げと並んで打ち出されたのが、Call of Duty(コール オブ デューティ)シリーズの扱いの変更だ。Microsoftは2026年4月21日、新作CoDをGame Pass UltimateおよびPC Game Passの発売日配信(day-one)対象から外すと正式に発表した。新作は発売から約1年後、翌ホリデーシーズンにライブラリ入りする方式に切り替わる。

day-one配信の対象だった最後の作品はBlack Ops 7(ブラックオプス 7)だ。なお、すでにライブラリにある既存のCoDタイトルは引き続きプレイ可能で、旧作はむしろ2026年内に追加が進む見込みとされている。
この方針のもと、2026年10月23日発売予定の『コール オブ デューティ モダン・ウォーフェア4(Call of Duty: Modern Warfare 4)』もGame Pass対象外となる。発売日にプレイしたいプレイヤーは、サブスクのティアに関わらずフルプライスでの購入が必要だ。Ball氏は今回のイベントで、この新作CoD除外の判断がユーザーに好意的に受け止められたとも語っている。
奪還の切り札は「独占タイトル」 ただし懐疑的な声も
Xboxが離脱したプレイヤーを呼び戻そうとしている手段は、安価なGame Passだけではない。もう一つの柱が独占タイトルの強化だ。自社IPを他社ハードへ展開する動き(PlayStation 5に登場したマスターチーフなどがその例)を経て、PS陣営と同じくXboxは独占ゲームへの姿勢を見直しつつある。
ボール氏は「プレイヤーは、Xboxプラットフォームへのこれまでの投資を裏付け、今後もXboxプレイヤーであり続けてもらえるような、信頼できるパイプラインを期待できる。そして業界の誰もが、独占タイトルがプラットフォームの成長とブランディングにとって重要だと理解している」と語った。
もっとも、6月7日のXbox Games Showcaseを経たうえで、Xboxの独占タイトル重視の姿勢は現時点ではPR的な打ち出しの域を出ないという厳しい見方もある。1年足らず前に離れていったユーザー、ましてや今後必要となる新規ユーザーを、こうした路線で取り戻せるのかは未知数だ。

Game Pass値上げの歴史
今回の騒動は突然起きたわけではない。Game Passは2017年のローンチ以降、段階的に値上げを重ねてきた。日本価格の主な改定を時系列で振り返ると、今回の撤回が「3年続いた値上げ路線の転換点」であることが見えてくる。
- 2023年8月(初の値上げ):ローンチから初の価格改定。コンソール用が月850円から935円、Ultimateが月1,100円から1,210円へ引き上げられた
- 2024年7月(Standard新設):新プラン「Xbox Game Pass Standard」を設定し、Ultimateは月1,450円に
- 2025年10月(プラン大改編+大幅値上げ):Coreが「Essential」、Standardが「Premium」へ改称。Ultimateは月1,450円から2,750円へと大きく引き上げられた。これが今回の加入者離れの直接の引き金だ
- 2026年4月(値下げへ転換):本記事のとおり、Ultimateの価格を引き下げ。あわせて新作『CoD』のデイワン配信も取りやめた

Xboxは「失った信頼」を取り戻せる?
値上げで数百万人を失い、慌てて値下げに転じる。今回ボール氏が自ら離脱規模を認めたことは、Xboxがいかに痛手を負ったかを物語っている。価格を戻し、独占タイトルで魅力を取り戻そうとする方向性は理解できるが、ユーザーは「じゃあXboXに戻ろう」となるのだろうか...?
Xbox Game Pass Ultimate(製品情報)
本記事で触れたGame Pass Ultimateは、Amazon.co.jpでもオンラインコード版が販売されている。発売日に新作CoDを遊ぶには別途フルプライス購入が必要だが、既存ライブラリの数百タイトルを試すには手軽な入口だ。価格や対象タイトルは時期により変動するため、最新の内容は商品ページで確認してほしい。
なお、Game Passには下位プランのコードを購入してUltimateへ変換する加入テクニックがある。変換レートはたびたび改定されており以前ほどの割引幅ではなくなっているが、直接Ultimateを購入するより安く済む変換の手順は依然として有効のようだ。
FPS POWER TUNE
GoogleニュースでEAAをフォロー
EAA FPS News(イーエーエー)をもっと見る
購読すると最新の投稿がメールで送信されます。



コメント
コメント一覧 (4件)
撤回してくれて助かった賢く課金することで出費を減らせていいんよね
CODはもうクソゲーの代名詞だから1年でも何年待ちだろうが気にならないし
独占はしたいんならPSみたいにネトゲはマルチ方向にしてPC/箱だけの独占みたいにすれば
PSはかってに孤立するのでそこ狙うしかないんだけど・・・箱の独占は全て黒歴史よね どれ見ても
ラインナップがそもそも微妙だけど1000円台だから継続してた
そこに値上げされるとさすがにね
それ