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BF2042「バトルフィールド・ポータル」開発者インタビュー、過去作マップリメイクの方法や開発秘話など興味深い話題満載

BF2024:「バトルフィールド・ポータル」開発者インタビュー、マップの選択基準 / マップリメイクの方法 / 開発秘話など
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とうとう公開された『Battlefield 2042(バトルフィールド2042)』謎の第3モード「Battlefield Portal(バトルフィールドポータル)」。まさかのコミュニティーサーバー機能だったわけですが、本誌EAA!!では今回、開発者の1人であるThomas Anderson氏にショートインタビューする機会をEAから頂きました。

サーバー管理機能の詳細に関しては教えて頂けませんでしたが、代わりにマップのリメイクで気をつけたことや開発の裏側など、「Battlefield Portal」がもっと楽しみになる情報を掘り込んだ内容になっています。ぜひ楽しんでいってください。

※こちらは「Battlefield Portal」開発スタッフに行ったインタビューの記事です。「Battlefield Portal」の詳細仕様が気になる方は、下の記事を参照ください。

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「バトルフィールド・ポータル」開発者インタビュー、DICE創設メンバーThomas Anderson氏

EAA!!:いやー、素晴らしいトレーラーでしたね!最初は「何を見せられているんだ」とただただ混乱しましたけど、すごいエキサイティングな何かであることは伝わってきて。半世紀前の兵士が現代の兵士に混ざって戦うシーンにはちょっとした感傷も覚えました。

Thomas:ありがとうございます!開発一同もあのトレーラーを自慢に思っているんですよ。

EAA!!:『バトルフィールド』開発チームは毎度すばらしいトレーラーを作っていますよね。ところで後に回してしまい申し訳ないのですが、日本の読者の皆さんに自己紹介をお願いします。

Thomas:これは失礼しました。私はRipple Effect Studioのクリエイティブ・ディレクター、Thomas Andersonです。DICE創設メンバーの1人で、かれこれ30年近くはDICEで務め、うち7年は北米側のDICE LAスタジオで過ごしました。つい最近Ripple Effect Studioにリブランディングしましたね。

BF1942のリメイクマップ

EAA!!:DICEの創設メンバー!ということは、『BF 1942』のお話を色々とお伺いしても?

Thomas:ええどうぞ!

EAA!!:ではマップの話からお願いします。以前『BFV』の開発スタッフが『BF1942』のマップについて言及したとき「『BF1942』のマップは広いけれど、オブジェクトが少なくただっ広いだけで、現代基準に耐えうるマップにするなら色々と継ぎ足さなくてはいけない」と言っていました。「BF Portal」では『BF1942』からのマップが2つ収録されていますが、やはり相当に追加の地形やオブジェクトなどを追加したのでしょうか?

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「何もないところには本当に何もない」『BF1942』のEl Alameinマップ

Thomas:もちろんです。射線の通り方のような細かい部分まで含み、現代的なFPSゲームの水準足り得るよう作り直しました。ですが例えばEl Alameinを挙げると、元から開いた地形がテーマのマップでしたから、そうですね…『BF4』の拡張パックに入っていたSilk Roadというマップはご存知でしょうか?

EAA!!:ええもちろん!とても見通しの良い砂漠のマップでしたね。

Thomas:はい、それを思い浮かべて頂ければ。要は作り直しても「開いた地形の砂漠マップ」というコンセプトは元のままなんです。あと「BF Portal」では『BF1942』の頃にはなかったラッシュモードをEl Alameinに搭載していますが、そのように新しいゲーム体験を作るにあたって、色々と最適化する必要があったんです。ビークルと共に前線を押し上げる要素がある。破壊表現で遮蔽が徐々に壊れていく。丘上の有利ポジションに陣取る敵に効果的に接近できる方法を用意しなくてはいけない。

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ロードバイクでなにもない荒野を駆け抜けることが出来るので、イベント用のレースサーキットとしても重宝した『BF4』のSilk Road

あとは言うまでもないかもしれませんが、『BF1942』にダッシュ機能はなかったので、そのせいで実質今よりもマップが広く感じられていた所もあります。現代的なマップと比べると、マップの要所だけに建築物などが集中しており、何もない所は本当に何もないというのも特徴でしょう。

一方で逆に、例えば『BFBC2』のマップは、最初から少ない人数であるラッシュモードで遊ぶことを前提に設計されています。それを『BF2042』では128人で遊ぶことができるようになったわけですから、とてもクレイジーなプレイ体験になることでしょう。

なので「本来想定して作られた楽しみ方の通りに楽しめる」ために手を加えた部分はたくさんあります。ただ、元のマップの雰囲気を残すという方面にも気を使いました。『BFV』に出せるような「完全に1から作り直した二次大戦マップ」とは違ってですね、『BF2042』のEl Alameinを遊ぶ過去作プレイヤーに「ちゃんとこれは『BF1942』のEl Alameinなんだな」と懐かしさを感じてほしいんです。

マップ選定の理由

EAA!!:ありがとうございます。しかし『バトルフィールド』シリーズの膨大なマッププールの中から、たった6つのマップしか選べないというのは、選ぶ側にとっても大変難しかったろうなと思います。どういった要素を基準にリメイクマップを決めたんです?

Thomasデータですね。実に多くのデータを参照しました。『BFBC2』以降は何が人気で、何が好まれているかというデータをきちんと集計していましたので。ただ誤差要素も考慮に入れています。例えばOperation MetroとOperation Lockerですが、単純にマップが好きだという層だけではなく、武器やアタッチメントのアンロックに便利だからという理由でこれらのマップを遊び込んでいた方も多くいました。

あとは当時から公式フォーラムなどで活動していたスタッフたちの記憶や、フォーラムのログですね。スタッフたち自身がプレイヤーに混ざってゲームを遊び込んでいたので、当時の生の体験や空気も参考にしています。

ただ『BF1942』に限っては残念ながら、当時は今のゲームのようなデータの収集ができなかったので。例えばどのマップは何回、何人にプレイされたかという情報は把握できていないんです。ですがEl AlameinとBattle of the Bulgeは良い選択だったと思っています。もちろん人によって好みは違うので、別のマップが良かったという方もいらっしゃるかもしれませんが、多くのプレイヤーはこのマップ選択を支持してくれると信じています。

余談ですけど、個人的にはArika HarborCaspian Borderが一番好きな『バトルフィールド』マップなんです、深いの思い入れがあるもので。メトリックデータに基づいてこれらのマップを選択できたことに、本当に嬉しく思っています。プレイテストも重ね、ローンチ時にプレイヤーの皆さんが盛り上がってくれる出来栄えを目指しました。

EAA!!:皆さんきっと喜ばれると思いますよ!

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Arica Harborは『BF』史上もっとも楽しいRushマップだという声は今でも多い。

BFポータルは旧世代機にも対応

EAA!!:話題を少し変えて、次はシステム面の話を伺いたいのですが、「Battlefield Portal」は旧世代機でもプレイ可能でしょうか?また旧世代機でプレイ可能だった場合、なんらかの制限はありますでしょうか?

Thomas「Battlefield Portal」はPS4とXbox Oneでも問題なく利用することが可能です!ですが新世代機版とは違い、最大64人までのサーバーしか運営することができません。

EAA!!:なるほど!結構前から考案していた要素だったりするんです?

Thomas:そうですね、話をすると結構さかのぼることになります。『BF1942』の頃に作られたMODなどはまだ覚えていらっしゃいますでしょうか?本来『BF1942』の中には存在しないコンテンツなどが作られていましたが。

EAA!!:ええもちろん、現在進行系で新しいMODを作り続けているコミュニティも居ますよ。

Thomas:ええ(笑)。そのような感じに、コミュニティが自分自身の創作意欲をゲームに活かせる構造はとても大切だと思っています。例えば『BF4』は自前でも多くのサービス設定を準備していました。『BF1』や『BFV』でもカスタムゲーム機能を実装しています。その最中でもずっと「どうしたらコミュニティにもっと、今までにないぐらいの自由度を与えることができるだろう」と考え続けていました。

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正確には『BF4』のCS機版から始まったEA自前のレンタルサーバープログラムだが、一応そこそこの設定要素はあった。

EAA!!:なるほど…その話を聞いて念のために伺いたいのですが、さすがに『BF1942』の頃のような、ゲーム内に存在しなかった外部コンテンツを導入してサーバーを建てるというレベルのMODサポートは無理ですよね?技術上やサーバー構造上も難しそうですし…。

Thomas:はい。基本的には私たちが「BF Portal」を通して提供している機能のみで、みなさんが自前でコンテンツを制作して導入するということはできない形になっています。フロストバイトエンジンのエディターを公開するわけではありませんから。

しかし「BF Portal」自体多くの機能を備えていますし、ロジックエディターを通して誰でも簡単に思い通りのスクリプトを作れるように心がけました。最大限プレイヤーの創造意欲を発揮できるプラットフォームを作るのに努力しましたので、満足していただけたらと思っています。

6つのリメイクマップは現時点ではBFポータル専用マップ

EAA!!:ありがとうございます。「BF Portal」のコンテンツと言えば、6つのリメイクマップは「Portal」専用なのでしょうか?あるいは公式の「全面戦争」モードのコンクエストやブレイクスループレイリストにも対応されるのでしょうか?

Thomas:現状では「BF Portal」専用コンテンツという位置づけです。もちろん出来るか出来ないかで言えば、「全面戦争」モードに導入することは可能ですし、将来的にはそうする場合もあるかもしれません。ですがリリース時は「BF Portal」専用コンテンツですので、「全面戦争」モードのマッチメイキングキューに入った場合は、『BF2042』オリジナルの7マップのみでのプレイングになります。

BF2042「バトルフィールド・ポータル」開発者インタビュー、過去作マップリメイクの方法や開発秘話など興味深い話題満載
全面戦争モードでは『BF2042』オリジナルの7マップだけだが、「BF Portal」はリメイク6マップを含めた合計13マップから楽しむことができる!

EAA!!:ではリメイクマップをバニラな雰囲気で遊びたい人向けに、「BF Portal」で「全面戦争プレイリスト」と全く同じルールやサーバーを再現することも可能ですか?

Thomas:可能です。ただ「BF Portal」は現状ブレイクスルーモードは対応していなくて。そのかわりコンクエスト、ラッシュ、チームデスマッチとデスマッチ(FFA)のサーバーは、公式サーバーと全く同じルールで建てることが可能です。

コミュニティサーバーの管理機能

EAA!!:コミュニティサーバーであえてのバニラ体験も可能なんですね。ところで多くのプレイヤーが気になっている点だと思うのですが、「BF Portal」ではKick/BANの他にBANリストの作成や、管理補助者としてモデレーターの指名などは可能でしょうか?

Thomas:まずプレイヤーが自身で自分の建てたサーバーを管理可能です。ですが具体的な管理機能に関しては後日の発表を待って頂ければと思います。

EAA!!:わかりました。では代わりといってはなんですが、開発過程で発生したクールな話などがあれば、よければ教えて下さい。

Thomas:難しいところですね。というのもすでに一年半も在宅勤務しているのですが、こういう話ってオフィス勤務のほうが起きやすくて、毎日がZoom会議とSlack会議ですとアクシデントもなかなか起きないんですよ。ですが将来にいつか機会があれば、必ず土産話を用意させて頂きます。

EAA!!:ありがとうございます。では最後に、日本の『バトルフィールド』ファンの皆さんにメッセージをお願いします。

Thomas:はい。実はRipple Effect Studioにも1人だけ、日本人の方がいるんですよ。ユウタという方なのですが、「BF Portal」が彼の故郷にとっても誇らしい作品となれるように願っています。私自身が日本のサーバーでプレイしたことはないのですが、『Battlefield 4』でオリンピックを開催しているような日本コミュニティのイベントを以前拝見しまして、大変楽しませて頂いた記憶があります。彼らが「BF Portal」も楽しんでくれることを願います。ありがとうございます!

EAA!!:こちらこそ、本日はありがとうございました!

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コメント一覧 (2件)

  • 【WilD】ワイルドゲリラ(JEFF)
    @WildG_Jeff
    記事を読んでふと以前漠然と考えていたことを思い出したんだけど、PCゲームとCSゲームって本質的に別物なのよね。

    例えばPCゲームの場合は初手でまず海賊版を無料で入手したいかどうかを考える。
    午前9:18 · 2021年8月3日·Twitter for Android

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