Riot Games(ライアットゲームズ)は、無料タクティカルFPS『VALORANT(ヴァロラント)』のパッチノート 6.11を公開、アップデートを実施しました。
内容は、予告されていたマップ「パール」のアップデートやPBE(パブリックベータ環境)での内容に加えて、一部武器を対象とした反動の調整、ファントム、及びヴァンダルの予備弾丸数減少などが行われています。
VALORANT パッチノート 6.11
エージェントのアップデート
ブリーチ
- ローリングサンダー(X)
- 警告のビジュアルをアップデートし、効果範囲の境界をより鮮明に。
アップデート後は、アルティメットが命中したかどうかが従来よりも分かりやすくなります。
チェンバー
- ランデヴー(E)
- テレポート後、武器を装備する時間を短縮:0.7秒 >>> 0秒
- トレードマーク (C)
- 無効化範囲が拡大:4000 >>> 5000
- トラップの設置速度が短縮:4秒 >>> 2秒
- ツール・ド・フォース(X)
- 発射速度が15%上昇
パッチ5.12の変更以降、チェンバーのピック率が低下しているチェンバー。今回の内容を含め、今後はラーク能力を強化し、立ち回りの柔軟性に注力した調整が行われるとのこと。
ヴァイパー
- 燃料回復
- 1秒あたりの回復量が減少:5% >>> 3.3%
- 空になってから満タンまで回復する時間:20秒 >>> 30秒
ここでの燃料とは“ポイズンクラウド”と“トキシックスクリーン”起動中に消費するリソースを指しています。本調整後もそれらアビリティの性能自体に変化はありませんが、リソースの回復に時間を要するようになりヴァイパーとの対戦時、「燃料を枯渇させる」という行為の重要性が高くなります。
また、これにより2023 VALORANT Champions Tourの「パール」などで見られた、ハーバー+ヴァイパー構成を使用し、“ハイタイド”と“トキシックスクリーン”を交互に上げ続けるといった戦術にも隙が生じるようになります。
その他
- スタン系のアビリティーが命中した際、ヨルの「フェイクアウト」(C)の見た目も影響を受けるよう変更
- オーメンの「フロム・ザ・シャドウズ」(X)のセリフが入るタイミングを早め、従来よりも認識しやすく
- ソーヴァのマントの動きを改良してスムーズにしつつ、体に沿うシルエットは維持して位置が敵に伝わることを防止
- グレネード状の投射物の軌道に関する一部のコードを整理(ソーヴァの「ショックボルト」[Q]と「リコンボルト」[E]、ブリムストーンの「インセンディアリー」[Q]など)
- このような変更により、今後新たな機能を開発する際にバグを回避しやすくなります。ゲームプレイそのものに変更はありません
ゲームシステムのアップデート
- バトルレポート内のすべてのスタン系アビリティーについて、「眩暈状態にした敵の数」に加えて「眩暈状態にした味方の数」が表示されるように
- 観戦モードで、アビリティー使用中のエージェント間で視点を頻繁に切り替える際のパフォーマンスを最適化
- フォントシステムを整理
マップのアップデート(パール)
B スロープのスクリーンを調整し、アタッカー側の隠れるスペースを削除
混戦時に大きなプレッシャーとなり、リテイクの障害となっていたBスロープのスクリーン。今回スクリーンの幅を短縮し、スロープが段差に変更されたことで、確保にある程度のリソースを要求すると同時に見通しが改善されました。また、画像奥のスペースも削除されたことで、側面からの攻撃に弱いポジションとなります。
B サイトのスクリーンを調整
スクリーンが横に拡張され、オブジェクトも追加されています。これにより、身を隠す場所が増えるだけなく、壁抜きでのダメージを受けないポジション、スクリーン上部から射線が通るポジションなど、ディフェンダーの立ち位置にバリエーションが生まれます。
また、これらのオブジェクトがBスロープ側に近づいたことで、画像左の建物の壁とスクリーンの間が狭まり、各種スモークや“バリアオーブ”を使いやすくなっています。
B ホールに身を隠すスペースを新しく追加
ディフェンダー側スポーンから遠いBホール出入口に、スペースと壁が追加されました。このスペースからの射線は一般的に使用される設置ポジションに向かって通るため、アタッカー側はこのスペースをクリアリングする必要があります。
クリアリングにはアビリティの使用、又はプレイヤー自身による確認を要求できるため、防衛側プレイヤーがそのポジションを使うかどうかに関わらず、リソースや時間を消費させる働きに期待できます。
B サイトの柱の幅を拡大
Bサイトの柱の幅が拡大され、動けるスペースが増加しています。遮蔽物がないため、引き続き危険なポジションではありますが、一方的に集中砲火を受ける場面が減少します。
武器のアップデート
昇降器具およびジップライン(ロープ)での射撃精度
スナイパーおよびショットガンを除く武器に対し、ロープ使用中の拡散率が上昇しました。この調整より、中~遠距離での撃ちあいを伴うロープを使った戦術は、有用性が低下します。
- 昇降器具上の最小拡散率を歩行時の65%に増加
- ライフル:0.8 >>> 1.3
- クラシック:0.35 >>> 0.55
- フレンジー:0.35 >>> 0.52
- ゴースト:0.35 >>> 0.6
- シェリフ:0.35 >>> 0.78
- サブマシンガン:0.3 >>> 0.65
- スナイパーおよびショットガンは変更なし
- ロープ上での歩行時と走行時の拡散率を、地上での歩行時と走行時の拡散率と同等になるように変更
ショーティー
射程距離こそ選ぶものの、150クレジットで圧倒的なコストパフォーマンスを発揮していたショーティーに複数の弱体化。価格自体も2倍に増加しており、お守りとしての購入にも慎重な判断が必要になります。
- 予備弾丸数:10 >>> 6
- 価格が上昇:150クレジット >>> 300クレジット
- 減衰なしでのダメージが低下:12 >>> 11
- 最初のステップでのダメージ減衰(7メートル)が低下:8 >>> 6
フレンジー
フレンジーは長距離射程におけるパフォーマンスが高すぎたため、中~遠距離でのパフォーマンス低下を目的に拡散率と反動が調整されています。
- 最小拡散率増加:0.45 >>> 0.65
- 拡散カーブを調整
- 最大拡散率に達する弾丸数を5発目から6発目に変更
- 縦方向のリコイルカーブを調整
- 最大リコイル(反動)に達する弾丸数を5発目から6発目に変更。代わりに総反動率を引き下げ
エラーパワー
エラーパワー(またはセンターバイアス)とは、システム上、弾丸をクロスヘアの中央に偏向させることで射撃精度を上げる機能を指しています。
このシステムは、静止して撃つ際には開発の意図した通りに機能していたものの、移動中では想定を超えて射撃精度が上がりやすくなっていたため、特定の状況におけるセンターバイアスが大幅に低下されました。これにより、移動中の射撃はその拡散範囲内にでほぼ一律にランダムとなり、標的に命中する確率が下がります。
しかし、今後走り撃ちやジャンプ撃ちによるキルが一切発生しなくなるというわけではありません。開発も「近距離、かつ適切な武器によってキルが発生することは健全である」と考えていますが、今回のエラーパワーの調整により、特に長射程ではこのようなキルが発生する確率の低下に期待できます。
反動の調整
一部の武器に関して、走行中の射撃で発生する縦方向の反動が増加しています。この調整で、走りながら対象の武器を撃つときのコントロールが従来よりも厳しくなり、上記のセンターバイアスの低下も相まって、偶発的な走り撃ちによるキルが減少します。
- 走行中の縦方向の反動倍率:
- ファントム:1.5 >>> 1.8
- スペクター:1.5 >>> 1.8
- ヴァンダル:1.5 >>> 1.8
- フレンジー:1.25 >>> 1.5
ファントム/ヴァンダルの予備弾丸数
ファントム、及びヴァンダルの予備弾丸数が約33%減少しました。本調整は、当該武器での壁抜きスモーク抜きにリスクを持たせる目的となっています。相対的にセージの“バリアオーブ”やハーバーの“コーヴ”などの価値が向上しますが、この点に関してはこれまで通り対応できているか注視、確認していくとの事。
- ファントムの予備弾丸数が減少:90 >>> 60
- ヴァンダルの予備弾丸数が減少:75 >>> 50
不具合修正
エージェント
- キルジョイのユーティリティーが無効化状態から復帰する際、ステルス状態に戻らない不具合を修正
- テレポート前に抑制状態にされた場合、オーメンの「シュラウドステップ」(C)が中断されないよう修正
- セージが「バリアオーブ」を90度回転させると、0.8秒間壁を設置できなくなる不具合を修正。
ゲームシステム
- 射撃場でエージェントを切り替える際、アビリティーHUDが重なって表示される不具合を修正
- 一撃で複数プレイヤーをキルした場合、キルフィードが正常に表示されない不具合を修正
ソーシャル
- フレンドリストのパーティーグループが誤ったセクションに表示されることがある不具合を修正。今後は常にオンラインのセクションに表示されるように
- 購入画面を開いた状態だと「プッシュ・トゥ・トーク」が機能しなくなる不具合を修正。
- タイトル:VALORANT(ヴァロラント)
- 発売日:2020年6月2日
- 対象機種:PC(Riot Games)
Source: VALORANT
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