ケイド6に衝撃の結末が訪れる2年目コンテンツ「孤独と影」の日本版予約が始まった『Destiny 2(デスティニー 2)』ですが、E3 2018にてPvEとPvPが融合した新ゲームモード「ギャンビット」を先行プレイしてきたので、解説動画を交えてご紹介します。 このモードは対人戦が苦手な人でも楽しめる内容となっています。
ギャンビットプレイ動画
Destiny 2 「孤独と影」新モード“ギャンビット”先行プレイ、PvEとPvPが融合 - EAA
ギャンビットのルール
E3 2018でSIE、Activision、Bungieがプレイアブル出展していた新ゲームモード「ギャンビット」。 これはAIと戦うPvEと、人対人のPvPを一つのゲームモードに混ぜ合わせるという、これまでのDestinyシリーズにはなかった新しい試みです。 ゲームモードのルールはこの様になっています。
- 4人1組で2チームがそれぞれのエリアに分かれて競う。 2ラウンド先取制
- 敵を倒すとドロップする「かけら」を75個集めて、貯蔵器に保管することでボス「プライミーバル」を召喚。 プライミーバルを先に倒した方が勝利
- 「かけら」は一定数いれると相手側にブロッカーという妨害用ミニボスを召喚
- ブロッカーを召喚されている側は貯蔵器が使えなくなり「かけら」を貯蔵できない
- ブロッカーは「かけら」5個でブロッカー(小)、10個でブロッカー(中)、15個でブロッカー(大)を召喚
- 一度ブロッカーを召喚すると次からはブロッカー(小)からカウントが進む。 例: ブロッカー(中)を召喚してからかけらを5個入れてもブロッカー(小)が出る。 この場合ブロッカー(大)を出すには15個分を一度に入れる必要がある
- 「かけら」を25個、50個、75個貯蔵するとポータルが開きプレイヤーが相手側に妨害にいける
- プレイヤーがキルされると所有している「かけら」は消滅する
- マッチメイキング制なのでソロでも参加可能
なぜ対人戦が苦手でも楽しめるのか
かけらを25の倍数個貯蔵するたびに相手チームへ侵入できると上記で説明しましたが。この侵入こそ対人戦が苦手な人にこそトライしてもらいたい内容になっています。 その理由は、侵入者側が圧倒的に有利で、対人が苦手な人でも難なく倒せるバランスになっているからです。 プロジェクトリーダーのスコット・テイラー氏は「楽しんでもらうためにバランスを取っていない」とも言い切っています。なぜ侵入者側が有利なのかをまとめると以下の通り。
- オーバーシールドのバフが付与されているので体力が300 (通常は200前後)
- 侵入者は敵プレイヤーの位置を完全に把握できるので奇襲しやすい (被侵入側のレーダーは通常のクルーシブルと同じ扱い)。Destinyで相手の位置が丸わかりというのはチート級のアドバンテージです
- 侵入者が湧く位置はマップ外周のランダム地点なのでリスキルされにくい
- 被侵入側にいるAI敵は味方扱いなので、AI敵にこちらの回復スキルが適用される
特に相手側の位置が丸わかりな点は大きく、侵入してからスーパースキルやパワーウェポンで相手チームを一気に倒しやすくなっています。 また、ボス「プライミーバル」が出現しているときに侵入者がプレイヤーを倒すとボスのHPが回復します。 ボスの耐久力が高いので少し回復されるだけでもハンデになります。 筆者がプレイしたビルドではザコ敵の攻撃も痛く、侵入されても侵入者だけに注意を向けているとザコ敵のせいで手痛い目に合うことも度々あり、侵入者になった時は他プレイヤーたちがザコ敵に襲われている所を便乗してキルを稼ぐといった妨害をしていました。
そして、侵入していられる時間は30秒間しかありません。 そのため、対人戦が苦手な人でもずっと対人しているわけではなく、30秒間だけお試しプレイをする感覚で楽しめます。 それでも対人戦なのですから、相手を倒したときの爽快感と達成感は味わえるわけです。
スコット・テイラー氏とのインタビュー、ギャンビット編
以前、別の記事でも「孤独と影」のプロジェクトリーダー スコット・テイラー氏とのインタビューを掲載しましたが、今回はその時のインタビューで行った「ギャンビット」の部分を掲載します。
関連記事: Destiny 2:なぜケイド6を殺したのか?「孤独と影」リーダーの日本大好きスコット氏独占インタビュー
EAA: ギャンビットはどのようにして生まれたのですか?
スコット氏: もともとは2人が競うPvE専用エンドコンテンツとして開発が始まりました。 Tetris Attack(日本では『ヨッシーのパネポン』) をシューターで再現してみたらどうなるかなというのがアイデアのもとです。 そこからボスを追加したりお邪魔要素を追加するなどしていきました。 才能ある開発者たちがどんどん作り上げていく様子を見届けていくのは幸福でした。
スコット氏: そしてある時、開発者の一人が「PvE用コンテンツと分かっているけれどポータル作って対人要素を入れてみたらどうなるかな?」と言い出しました。さっそくテスト版を作ってみたところ可能性を感じたんです。現在のクルーシブルが嫌いでPvPをやりたくないという方や、PvPが好きだけれどPvEは興味ないという方々に楽しんでもらい、手を付けていなかったコンテンツに触れてもらえる可能性です。
EAA: 私が「ギャンビット」に、テトリスやぷよぷよの要素を感じたのは間違いではなかったのですね(笑)
スコット氏: ある意味それらのゲームがゴールなのでそういってもらえて嬉しいです(笑) ギャンビットは新基軸のコンテンツで楽しいですし目が離せなくなります。深みがあると同時にお手軽さもあるんです。ゲームでこのような感覚を覚えたことは記憶にありません。 戦略はいくつも用意できプレイヤーは好きなようにプレイできます。それと同時に、私のようにクルーシブルは苦手な人でも侵入時の30秒間にできるだけのことをやり、うまくいけば相手を圧倒するヒーローになれる瞬間があるんです。 ギャンビットの30秒というのは様々なことが起こります。 プレイヤーは侵入者にもなれますし、侵入者を送る瞬間にブロッカー(大)を召喚して援護させることもできます。 これらは一例ですが、ギャンビットでは特別な30秒間の物語がたくさん生まれます。 それがギャンビットを独特かつおもしろいゲームモードにしているんです。
EAA: 侵入した時の高揚感や達成感は、普段はクルーシブルが苦手な人でも感じてもらいやすく、そんな人達でも誘いやすそうです。
スコット氏: ギャンビットはPvEがベースなので、クルーシブルが苦手な方は侵入しなくてもいいですし、侵入されている間は隠れてAI敵を倒すことに専念するという選択もあります。 しかし、そんな方でも場合によってはスーパースキルもありパワーウェポンも持っていて侵入する機会もあります。そこで相手チームを一人か二人でも倒せたら、その方は苦手な対人戦でも味方チームに大きな貢献をできたと言えます。
EAA: 侵入者はオーバーシールドがあるので倒されにくいという利点もありますしね。
スコット氏: 侵入者はとても力強く感じられるようになっています。楽しんでもらうためにいい意味で1vs1のバランスを取っていませんから。侵入者は敵がどこにいるかも見えますが、侵入された側はレーダーで確認しないと分かりません。 1vs4という一見不利に思える中でも戦えるバランスです。
EAA: ギャンビットにはいくつのマップが用意されていますか?
スコット氏: マップは4つ用意されています。各マップには敵対勢力が3種あり、それぞれに3通りの敵パターンがあります。 ですので合計36通りのギャンビットがあります。
EAA: ギャンビットをプレイすることで強力な装備を入手できますか?
スコット氏: 通常のドロップ品にくわえてマイルストーンを用意しています。その他にトライアンフ用の実績もありますよ。
EAA: クルーシブルの対戦プレイとナインの試練の関係のように、ギャンビットにもより対人に注目したモードはありますか?
スコット氏: ギャンビットは初めてのモードなのでまずは実装し、コミュニティの反応をみてから考えたいと思います。
以上がスコット氏とのギャンビットについて語ってもらったインタビューの部分です。 スコット氏が仰る通り、ギャンビットの30秒間というのはとても濃密な30秒で、これがまた侵入したくなるいい塩梅となっています。もしガーディアンの読者諸氏のなかで『デモンズソウル』や『ダークソウル』が好きだった方はきっとギャンビットも好きになれると思います。 また、クルーシブルが苦手という方も30秒だけ勇気をだしてポータルを通ってみてはいかがでしょうか? もしかすると相手を圧倒する快感を貪る、今まで知らなかった自分を発見できるかもしれません。
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