日本を含む世界中のYouTubeコンテンツに「第三者による著作権侵害の申し立て」が発生中

本日、これまでに世界中のユーザーがYouTubeに投稿した『Destiny』と『Destiny 2』に関わるコンテンツに対して、第三者だと思われる企業から一斉に著作権侵害の申し立てが行われました。 この行為の正当性についてBungieが調査を開始していますが、他企業のゲーム関連まで同様の状況に陥っている模様です。

目的は動画の収益？

今回、YouTube上にある数多くの『Destiny』と『Destiny 2』のコンテンツに対してEndemol International BV Parentというプライペートカンパニーから、大量の著作権侵害の申し立てが発生。 これは海外だけでなく日本国内のチャンネルも含まれています。中にはゲームプレイしか収録されていない動画も狙われており、筆者も今回の騒動のターゲットとなっています。

YouTubeには動画を投稿する際に著作権にまつわるガイドラインが裁定されています。　このガイドラインによって定められたルールを破る、つまり著作権を侵害すると、動画の収益化の無効化、チャンネルへのイエローカード、そして累積による強制BANなどが執行されます。ガイドラインを遵守しているかはYouTube側によって判断されますが、著作権を保持している会社、もしくは個人が侵害している動画に申し立てすることも可能です。ですが、このシステムを悪用し、著作権を主張し動画の収益先を投稿者ではなく、主張者に移させて収益を得るという手法がたびたび行われることもあります。

開発スタジオのBungieは『Destiny』シリーズの著作権は保有しているものの、基本的にコンテンツはユーザーの自由に使っていいという方針を取っており、なかにはゲーム内BGMをメタル風にアレンジしたユーザーにコンタクトを取り、実際にゲームやサウンドトラックに収録するというサプライズもするなど、コンテンツクリエイターにフレンドリーなスタジオです。　そんなBungieが定めた著作権にまつわるガイドラインは公式サイトからも確認できます（ヘルプ: 知的財産と商標）。

Bungieが調査開始

本日の一斉申し立てに対して、コミュニティマネージャーのDeeJ氏が正当性の調査を積極的に行なっているとツイートしました。

I am actively investigating a number of instances in which a company who is not us is staking a claim on our content on YouTube. Please stand by for updates.

— DeeJ (@DeeJ_BNG) June 24, 2019

この事から、第三者がYouTubeの著作権ガイドラインの脆弱性をついた申し立てを行っていると予測されます。

現在は問題の根幹の理解について進捗があるようですが、「問題が解決するまでは、Destiny関連のコンテンツでBungie以外からの申し立てがきたら異議を申し立てるように」としています。

他のゲームにも飛び火

この手の行為は今に始まったことではなく、YouTubeの著作権申し立てのシステムに不備があるという証左と言えるでしょう。　現在、Endemol International BV Parentによる申し立ては『Destiny』シリーズだけでなく他会社のゲームにまで飛び火しており、事態は深刻化の様相を呈しています。DeeJ氏が異議を申し立てるように呼び掛けても、異議が認められるかどうかはYouTube側の判断も関わってくるとみられ、この手の問題はBungie一社だけでなくYouTube側からも協力と対策を期待したいものですが、果たしてどうなるでしょうか。

2年前のローンチ時は様々な問題を抱えており不評が強く残ってしまった『Destiny 2』は、現在は度重なるアップデートや豊富なコンテンツ、9月の新DLC「影の砦」や基本プレイ無料化への期待度からデイリーのアクティブユーザーが100万人を突破するほど人気を取り戻しています。 もしかすると、この人気の高まりが狙われてしまったのかもしれません。

[wpap service="with" type="detail" id="B07G49KZNK" title="【PS4】Destiny 2 孤独と影 レジェンダリーコレクション"]

Source: @DeeJ_BNG