オーバーウォッチ:「ぶっ倒れるまでやる」日本人初のオーバーウォッチリーガー ta1yo 選手インタビュー、強さの秘密や求めるヒーローなど

オーバーウォッチ:「ぶっ倒れるまでやる」日本人初のオーバーウォッチリーガー ta1yo 選手インタビュー、強さの秘密や求めるヒーローなど

2020年7月31日、『Overwatch(オーバーウォッチ)』リーグ出場チーム「San Francisco Shock」(以下、サンフランシスコ・ショック)所属の日本人リーガーta1yo選手へのオンラインインタビューの機会をいただきました。

強さの秘密や現在のトップメタ、所属のきっかけから次の目標まで、オーバーウォッチプレイヤー必見のインタビュー内容となっています。

ta1yo選手 インタビュー

サンフランシスコ・ショック所属までの道のり

EAA:まずは何よりサンフランシスコ・ショックへの入団、日本人初のオーバーウォッチリーガー、おめでとうございます。

ta1yo選手:ありがとうございます。

EAA:周りのプレイヤーからもta1yo選手のリーグ入りによって、今まで見ていなかったオーバーウォッチリーグを観戦するようになったという声をよく聞くようになりました。実はta1yo選手の顔を見るのは初めてではなくて、ta1yo選手が出演されていた「BLIZZARD WINTER PARTY 2019」に参加させていただいていたんです。

ta1yo選手:ありましたね。

EAA:その時既に、少しでもオーバーウォッチリーグチームへの入団の話はあったんですか?

ta1yo選手:ゼロです。アメリカに渡ってで努力した結果です。

EAA:コンテンダーズでの活躍が大きかった感じですか。

ta1yo選手:そうですね。サンフランシスコ・ショックの人に目を付けてもらったきっかけは今年のリーグが開幕した頃、マクリーを担当してサンフランシスコ・ショックを相手に練習試合をしたんです。その時に、僕が凄くキャリーしてサンフランシスコ・ショックを相手に何マップか取ったんですよね。そこで「こいつ上手いじゃん」と認識してくれたんだと思います。

当時、ラインハルト+D.Va or ザリアの構成をコンテンダーズで先駆者としてプレイしていた「Third Impact」。ta1yo選手自身も当時の構成を全期間通して最も輝けた時として挙げ、その時にプレイしていたマクリーが「楽しくて仕方がなかった」とコメント

ta1yo選手の強さの秘密

EAA:『オーバーウォッチ』というタイトルはFPSの中でも特殊な武器や物理攻撃など、かなり異色なタイトルだと思うのですが勝ち始めるまでに時間はかかりましたか?

ta1yo選手:似たようなタイトルをプレイしていたのでなんとなくは理解はしていたんですけど、やり始めた頃は別段上手いというわけではありませんでしたね。

『オーバーウォッチ』プレイ以前は、『Team Fortress 2』や『Counter-Strike: Global Offensive』をプレイしていたta1yo選手

EAA:では、自身が思う勝てるようになったきっかけや方法はなんでしょうか?

ta1yo選手:昔からスポーツもなんですけど勝ちたいという気持ちが凄くあったので、勝てるまでひたすらにやり込みました。スポーツをしていた頃は、怪我をしやすい体質だったのでやり込むということが難しかったのですが、ゲームでは頭が痛くなるくらいなので無理矢理にでも自分を高めるために頭が痛くなってもやり続けていましたね。

EAA:敗戦が続くような状況やスランプに陥った時には、どのような解決方法をとっていますか?

ta1yo選手:人それぞれだと思うんですけど、僕はスランプから抜け出す方法は2パターンあると思っていて、1つ目が「休憩をとって何日かゲームをやらず他の事に没頭する」という方法です。これは気分的には本当に良くなるんですけど、実力面では確実に衰えて戻って来ることになるので大会の期間中に行ってしまうとチームの足を引っ張ってしまいます。

ta1yo選手:もう一つの方法は、「ぶっ倒れるまでやる」という方法でこっちのほうがチーム的には有効です。本当に最終手段であり、強制的にスランプを脱する方法なのでおすすめはしませんが、「来週大会なのにスランプ気味だな」と思った時にはひたすらやりますね。

EAA:勝てるようになったきっかけと同じように、やり込んで実力を付け強引にスランプを抜け出すという感じでしょうか?

ta1yo選手:はい、それの応用みたいな感じです。

サンフランシスコ・ショック所属の手応え

EAA:サンフランシスコ・ショックに所属し、既に試合に参加もされていますが手応えはどうですか?

ta1yo選手:昔所属していたコンテンダーズのチームがすごく強くて、リーグのチームと練習させていただく機会が結構あり、その時からどのチームがどれくらい強いかというのかはある程度分かっていましたが、サンフランシスコ・ショックとして対戦してみるとその時に比べて弱く感じました。やっぱり、自分のチームが一番強いんだという自信があるので、普段やらないようなチャレンジに近いプレイをしても味方がしっかりサポートしてくれると分かっているのでやりやすいです。

EAA:では、既に信頼関係はバッチリな感じですか?

ta1yo選手:あっち側が僕を信頼してくれているかは分からないんですけど、僕からしたら「周りみんな上手すぎるな」という感じなので、本当に「自分の好きなようにやれば良いや」って思ってますね。

EAA:ということは、コンテンダーズのチームとオーバーウォッチリーグのチームの実力差というのは結構大きいんですか?

ta1yo選手:ん~、やっぱりあると思うんですけど、コンテンダーズのトップ2チームとオーバーウォッチリーグの下位層は同じくらいだと思います。

EAA:それは逆にコンテンダーズの上位チームクラスが、オーバーウォッチリーグトップ層に勝つのはかなり難しいということでしょうか?

ta1yo:コンテンダーズチームにメタが傾いたら「ワンチャンあるかなぁ~」っていう感じなんですけど、本当に僅かなチャンスが生まれるくらいです。

オーバーウォッチリーガーのゲーミング事情

EAA:オーバーウォッチリーグの選手をはじめ、スキルや攻略面で参考や目標にしているプレイヤーはいますか?

ta1yo選手:基本的に強いチームのプレイヤーであれば、動画を見てメモを取って自身のプレイの参考にしています。これをやっている人はオーバーウォッチリーグの中でもほとんど居ないらしくて、こっちに来て「お前だけちょっとプロみてーじゃねえかよ」とからかわれたりしました(笑)。他のここにいる選手に比べて、経験値が圧倒的に違うのでそれを埋めるためにやってます。

EAA:見えない所でも努力なさっているんですね。

ta1yo選手:努力しないと勝てませんからね。メンタル面のためにも「自分は天才だ」と自分自身に言い聞かせてはいますが、やることはちゃんとやっています。

EAA:サンフランシスコ・ショックへの所属で、時間の使い方などは変わりましたか?

ta1yo選手:サンフランシスコのチームにはメンバーが多いので、自分がスタメンではない事も多くコンテンダーズの頃にはほとんど無かった「試合に参加しない時間」が増えました。自分の中では試合に出たいという気持ちはあるんですけど、チームが勝ってくれれば良いか、とも思います。

EAA:オーバーウォッチリーガー達は待機中にも作戦会議をしているのですか?オブジェクトの破壊などで結構遊んでいるように見えるのですが。

ta1yo選手:VCで「頑張るぞー」と言い合ったり、空気を和ませるために冗談を言い合ったり、普通に「最初の当たり合いはこう行こうね」みたいな作戦的な話をすることもあります。

EAA:フロリダ戦の時には、ザリアとシンメトラで撃ち合いをしている場面がありましたね。

ta1yo選手:まぁ画面上ではふざけてる事が多いですが、裏ではしっかりと話している事が多いですね(笑)。

フロリダ戦で見られたCHOIHYOBIN選手との戯れ

現在(2020年7月31日)のトップメタや戦術について

EAA:ta1yo選手が思う現在のトップメタ構成を教えて下さい。

ta1yo選手:月によって違うんですが、今はゲンジは必須でオリーサ/シグマ/バティスト/ブリギッテ後1枠はアッシュかウィドウメイカーかマクリーみたいな感じです。しかし、3月前のメタと現在のメタが全然違うように、現時点ではその6人が強いかも知れませんが来週には変わっている可能性は全然あります。そういったキャラの性能を変えられるという点もeスポーツの面白いところだとは思います。

EAA:確かに実際にオーバーウォッチリーグで見かける事も多いですし、やはり現時点ではゲンジは必須なんですね。

ta1yo選手ほぼ必須ですね、マップによって出さないチームもあったりしますが85%位は出ますね。

EAA:本日(インタビュー当日)、ゲンジのアップデートが入りましたがその影響は大きいと考えてますか?

ta1yo選手:そうですね、なので来週どうなるかはわからないです。今のゲンジは「ダメージを沢山出してすぐに《龍撃剣》を溜めることができる」というのが最大の決め手です。トップレベルでは小さな変化でも「他のキャラに変えたほうが良い」となることがあるので、その溜めるスピードが落ちる今回の調整によって環境は変わると思います。

EAA:勘違いだったら申し訳ないのですが、ta1yo選手が使うゲンジは牽制射撃を行う際を除き、他のプレイヤーが使うゲンジよりも後ろ(チームの中央)に位置しているように見えるのですがあれはチームの作戦ですか?

ta1yo選手:そうですね…。あのメタはもう二度と来ないと思うので言っていいと思うんですけど、中央の位置を取ることによって味方のトレーサーとウィンストンに合わせて前に飛び込むか、後ろに戻って味方のゼニヤッタを守るかという判断が行える位置にいました。

EAA:確かに試合中、敵のウィンストンの飛び込みからゼニヤッタを守るために後衛素早く向かう場面が見られました。

ta1yo選手:はい、本当にその通りです。

構成差を加味しても立ち位置が大きく異るフロリダとサンフランシスコの両ゲンジ
戦闘中はもちろん交戦前にも見られる中立的な立ち位置

EAA:では、《木の葉返し》を比較的「守り」として使う場面が多いのも似たような理由からですか?

ta1yo選手:自分にあまり味方の回復アビリティを使わせないように動いてますね。自分たちがやっていた構成では、ゲンジは中立的な位置にいるので、あまりサポートを受ける事ができません。なので生き延びることを重要視していました。

EAA:野良でプレイしている時には《木の葉返し》を攻撃的に使うプレイヤーが多い印象ですが、そういった使い方の方が良いのでしょうか?

ta1yo選手:チームでやる上ではこういう動きが最善かもしれませんが、野良でプレイする場合は全然そうじゃない可能性もあるのでこれが正解というわけではないと思います。

好みのヒーローと求めるヒーロー

EAA:性能やビジュアルなど総合的に一番好きなヒーローは誰ですか?

ta1yo選手:やっぱりマクリーっていう安定してかっこいい感じのキャラが好きですね。

EAA:ザ・ハードボイルドみたいな感じですか?

ta1yo選手:そうですね。ゲンジみたいなコソコソした忍者系もかっこいいんですけど、僕の性格的にマクリーが一番好きですね。

EAA:では、オーバーウォッチ2で追加されてほしい、したら更に面白くなるというヒーロー像はありますか?

ta1yo選手:現状、メインタンクっていうのは盾を使うというキャラが多いじゃないですか、だから自分では全く想像できないんですけど「そういう手があったか」みたいな斬新なアイディアを持ち合わせたキャラがほしいですね。今は毎回同じような構成になったりしてちょっとつまらない、選手からすれば「またこいつかよ」みたいな感じなんで概念的に全く違う戦い方になるようなキャラが欲しいです。

ta1yo選手:MOBAとかはキャラが多い分、そういう戦い方の対立みたいなものが多い気がして、オーバーウォッチにはそれがまだないと思います。簡単に言えばダイブ構成と盾構成の2パターンしかないのでそれに加えてなにか新しいものが欲しいです。

最もメジャーなMOBAタイトルの1つ『リーグ・オブ・レジェンド』には現在148人ものキャラクターが登場

ヒーロー調整の難しさ

EAA:少し話は戻るのですが、先程挙げてもらったメタにブリギッテが入っていました。度重なる弱体化を受けても、やはりブリギッテは強いですか?

ta1yo選手:そもそもキャラデザインがぶっ壊れているという感じで、いくら数字を弱体化させても性能が性能なので…。オリーサもそうですよね、何回も弱体化が来て、でも何でも出来ちゃうからみんな弱くなっても出すんですよね。

EAA:以前の《リペア・パック》によるアーマー付与の削除は流石にメタ外に落ちると思ったのですが、やっぱりまだ強いですよね。

ta1yo選手:戦い方は変わりましたね、遠隔でアーマーを味方に配ってDPS一人を強化するという考えから、ダメージを与えてヒールを回す事を意識して戦うようになったと思います、より厳ついブリギッテってかんじでしょうか。パッシブアビリティがとても強いので発動しているとなかなか倒せないですね。

EAA:《ラリー》まで発動されてしまうと「どうやって倒すんだこれ」ってなりますよね。

ta1yo選手:もう本当にサポートでありながらタンクも担っているみたいな感じなので強いですよね。僕の意見ですけど、やっぱりキャラクターの性能が高いので何回も弱体化されても出てくるんだと思います。

EAA:コンセプトから覆さないとトップメタに居座リ続けるのではということでしょうか?

ta1yo選手:でも、ブリザードはコンセプトを変えるのは得意だとおもうんですよね。シンメトラも最初の頃に比べてかなり変わって、今ではコントロールマップに特化したヒーローになり、プロでもよくコントロールマップで見かけます。ああいう感じでキャラの性能ごとひっくり返しても良いんじゃないかとおもいますけどね。

リーガーを目指す人へのアドバイスと次の目標


EAA:日本人初のオーバーウォッチリーガーという道を切り開いたta1yo選手から、オーバーウォッチリーガーを目指すプレイヤーにどのようなアドバイスがありますか?

ta1yo選手:リーガーを目指している人は日本人に限らず沢山いるので、そういった人とどういう差を付けるのかが重要だと思います。僕の場合は、自分のプレイに確固たる自身を持った上で、裏でしっかりと勉強するというのが決めてだったと自分では思ってます。自分の強みをしっかりと理解し、それを活かすための練習をするのが重要だと思います。

EAA:オーバーウォッチリーガーになることはta1yo選手にとって1つの大きな目標だったと思うのですが、次の目標は何かありますか?

ta1yo選手:僕は海外の大会で1位を取ったことがありません。以前日本から出場した時には準優勝で、アメリカのコンテンダーズでも準優勝だったので優勝したいです。現在所属しているオーバーウォッチリーグで優勝できれば満足と言うか、文句ないですね。

EAA:本日はありがとうございました、最後にこの記事を読んでくれているオーバーウォッチプレイヤーに対して一言お願いします。

ta1yo選手:本当に今まで応援してくださったおかげでここまでこれました、本当に感謝の気持ちしかないです。そして今後も応援よろしくおねがいします!

インタビュー感想

こちらの質問に対してオーバーウォッチリーガーとして芯のある受け答えをしていただき、インタビュアーという立場を忘れ、いちオーバーウォッチプレイヤーとして聞き入ってしまう場面が何度もありました。私から見ればta1yo選手は紛れもない天才だと思うのですが、それに加えて誰よりも努力を積み重ねているプレイヤーだということも今回のインタビューによって見えてきました。

ta1yo選手の次の目標は海外大会、オーバーウォッチリーグでの優勝とのことでしたので、次はそれを祝したインタビューを行うことができれば嬉しいですね。

『Overwatch(オーバーウォッチ)』は絶賛発売中で、対象機種はPS4 / Xbox One(海外のみ)/ PC / Nintendo Switch。

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6 コメント
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EAAアンチ
EAAアンチ
1 月 前

チー牛にしかモテないゲイ野郎で草

Annonymous
Annonymous
1 月 前

この人生放送で味方に暴言はく人でしょ、所属して変わればいいけど

ボンゴ
ボンゴ
1 月 前

いいね!早めに倒れよう

ぬーぶ
ぬーぶ
1 月 前

いい記事だった。

すずき
すずき
1 月 前

ta1yoしか勝たん!応援してます

あまの
あまの
1 月 前

カッコいい