APEXのマッチが改善

CoD:MWll:"対戦マップの作り方"を開発スタッフが解説! 膨大な作業の内容は?

CoDMWll:対戦マップの作り方を開発スタッフが解説! 膨大な作業の内容は?
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CoDシリーズ最新作『Call of Duty: Modern Warfare ll (コール オブ デューティ モダン・ウォーフェア 2/ MWll)』を含め、歴代のCoD作品には、舞台も大きさも多様な対戦マップが登場してきました。

こうしたマップは具体的にどのように製作されているのでしょうか。Infinity Wardのスタッフたちが、インタビューを通じてその開発プロセスや、重視しているポイントについて解説していました。

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CoDの対戦マップはどうやって製作する?

6v6用の新コアマップ「Himmelmatt Expo」_CoD:MWll:シーズン02リローデッド全情報
これまでも多様な舞台、デザインのマップが登場してきた

DEXERTOがInfinity Wardのスタッフに行ったロングインタビューの中で、普段プレイヤーが走り回っている対戦マップが、具体的にどのような過程で製作されるのかが解説されていました。

競技シーンにも採用されるバランスのとれたマップや、コミュニティから文句を言われるような大味なマップなど、CoD作品にはさまざまなマップが登場してきました。DEXERTOが数えたところでは、過去20年に渡るCoDシリーズを通して、リメイクなどの重複なしでも500種類以上のマップが造られてきたそうです。

アイデアからマップのスケッチへ

こうしたマップのアイデアは、そもそもどこから生まれてくるのでしょうか。

マルチプレイヤーモードのデザインディレクターであるJoseph Cecot氏とGeoff Smith氏が語るには、これは「卵が先が鶏が先か」の問題でもあるそうです。新作に向けた調べ物をする中で実際の場所からインスパイアを受けることもあれば、逆に頭の中からアイデアが思い浮かぶこともあるのだとか。

デザインと言えば、非常に狭いマップである「シップメント」がどうやって生まれたかも気になりますが、シップメントはそもそもテスト目的のマップだったことが同じインタビユーの中で明かされています。詳しくはこちらの記事でご覧ください。

『CoD:MWll』シーズン03全情報
対戦マップは膨大のアイデアの中から厳選されてきたものだ

Smith氏「スタッフには常に、スケッチをしたり、アイデアを書き留めさせたりしています。たとえマップの開発に関わっていないときでも、アイデアがあったらスケッチしておこう、と言っているんです」。

こうした膨大なアイデアの中から、有力なものが絞られていきます。同時に、コミュニティのあらゆる人々の要望に応じられるよう、マップも「キャラクターリスト」のような多様なデザインを混ぜ合わせたものにするそうです。

Smith氏「ゲームプレイからマップの設定まで、たくさんの異なるスタイルを求められているんです。その昔、私も『CS:GO』のプレイヤーだったんですが、対戦マップはサーバー側から次々に出されてくるんです。山あり谷あり。ハイテンポなマップや緩やかなマップ。まるで楽曲のアルバムのようなものですね」

さらには「体験のバランス」も考慮しているそうです。競技シーンでの使用も想定したマップから、あくまでカジュアルなプレイ体験に重きをおいたマップまで、さまざまな構造のマップが揃えられます。

作品ストーリーとどうつなげるか

アイデアを集め、どんなマップを収録するかが固まってきたら、次はキャンペーンモードの担当チームとの連携になります。

実際のところ、マップの製作にあたってはキャンペーンのストーリーや舞台がまず念頭に置かれるそうです。

COD-BOCW-Jungle-Maps-TOUT
マップの構造だけでなく、ゲーム全体のデザインとミックスさせる必要がある

実際に各タイトルを振り返ってみても、多くのマルチ用マップはキャンペーンのストーリーに関わる場所だったり、キャンペーンで使ったマップそのものだったりします。昨今では、『ウォーゾーン2.0』の大規模マップであるアル・マズラの一部を切り取って6v6用マップにするアイデアも見られます。

バルデラス・ミュージアム_シーズン02
実在する建物にそっくりの建物があるマップも

Smith氏「CoDは非常にリアルなので、特に大型マップでは、世界中で実際に比較可能な場所を探すようにしています。現地のインフラや、どのような構造になっているかを調べるんです。そしてレゴのような感じでブロックを積み上げていき、そこで風景アートチームに参加してもらって、アートを付け足しながら『この建物は通りの方に動かしたらどうか』という話をするんです」

デザインをゲームプレイに落とし込む

この辺りから、3D空間での作業が始まります。しかしこれらは商業アートであると同時にゲームプレイのコンテンツでもあるため、オブジェクトやフラッグ、爆弾拠点などを置く場所、各ゲームモードや、ロビー人数ごとのスポーン位置など、アートやバラエティの豊かさ以外にも、考えなければならないことが大量に発生します。

CoD:MWll:「対戦マップの製作過程」開発スタッフが解説
「リアルさ」と「快適なゲームプレイ」を両立させなければならない(Redditより

特に昨今ではグラフィックがますますリアルになった分、たとえば「太陽の光がプレイヤーの視界を遮らないか」などの細かな点にも注意していく必要があるそうです。

Smith氏「驚くほど明るく晴れ渡っていて、青空が見える日中のマップが最も人気があると思います。恐らく人間の心理とも関係があるんでしょう。誰もが幸福と晴れの日を求めるんです。日光が差し込むマップはゲーム的にも見映えがいいので、私たちも明るい時間帯のものを作りがちです」

サンタセナ
明るい方が好まれるが、明るすぎないことが意識されている

「ですが、常に風景アートチームのところへ往復することになります。アートチームには、スポーツスタジアムの構造について説明しています。スタジアムでは太陽光がピッチを横切り、どちらかのチームにだけ光が差し込まないようになっています。CoDのマップ製作もこのやり方に沿って、敵を撃とうとしたとき太陽光を直視しないようにしているんです。とはいえこれも厄介で、毎回誰かが太陽を見て『アァーッ!』ってなるんですよ。難しい話です」

プレイヤーの見えやすさを考慮する

アイデアが具体的なゲーム内オブジェクトになり、さらにゲームストーリーに基づくアートが加わったところで、次はプレイヤーにとっての視認性の良し悪しが考慮されるそうです。

暗かったり遠かったりしても、敵のキャラモデルがちゃんと見えるか

たとえば、背景の壁から余計なものを取り払い、特定の射線でプレイヤーの輪郭を捉えやすいようにするとか、キャラモデルを広範に変更し、光源のある場所では肩や頭が明るく目立つようにし、それでいてリアルさも保つようにするなど、あらゆる試みがなされます。

Smith氏「結局は『見えやすさ』や『読みやすさ』が大部分なんです。アートは可能な限り、劇的で美しいものにしようとしていますが、それらは実用を目的としたアートなんです」

テストプレイは最も苦労する

ゲームプレイに合わせてアートの調整をしたところで、いよいよテストプレイに移ります。

Smith氏「テストプレイには毎日最低でも1時間か2時間は費やし、リリースが近づく頃にはもっと増えます。スタッフは各マップのプレイ時間と戦っているんです。大変なことなんですが、できる限り時間を取ろうとしています」

『ウォーゾーン2.0』シーズン03全情報
大型マップのテストは大変。エリアを小分けにしてプレイしているそうだ

「お察しの通り、テストプレイとは、単にチームでのんびりCoDで遊ぼうというものではありません。まったく逆です。毎日のテストが、フィードバックを集めるうえで非常に重要なんです。射角や射線、目標地点とスポーン地点の距離といった細かな項目の調整から、アートチームを巻き込んだ大規模な作り直し作業まで、ゲームプレイの段階でしか見えてこないものがたくさんあるからです」

リリースまでの時間的な制約を考慮すると、すべてのマップですべてのモードをテストし、徹底的に評価していくのは不可能に近いため、時間を確保する工夫をしているそうです。たとえば大型マップでは小さなエリアに分けてそれぞれでテストをしたり、いくつかのコアモードを定番モードとし、それを他のモードのテストに応用しているのだとか。

「サーチ&デストロイとドミネーションはテストプレイするのに向いています。その後、柔軟なモードであるチームデスマッチやキルコンファームドを使って、スポーンに関する部分をカバーしているんです」。

テストには、CDLで活躍するプロ選手たちも招かれます。丸一日かけてマップの目標地点やスポーン位置などがテストされ、議論されて、プロ視点での貴重なフィードバックが提供されます。とはいえ改善要求の中には実現可能なものと不可能なものがあるため、開発側でそれを吟味することになります。

リリース後も作業は続く

CoD:MWll&ウォーゾーン2.0_DMZモードのアシカアイランド
リリース後も調整や追加マップの製作をする必要がある

完成したマップが新作CoDの一部としてリリースされた後も、開発スタッフにはさらなる作業が待っています。パッチで不具合を修正していくだけでなく、シーズンアップデートに向けた追加マップを製作する必要があるからです。

舞台裏のスタジオ事情はさらに複雑で、単にマップを製作するだけでなく、未発表のCoD作品のことも考慮しているようです。たとえば今後登場するとある新マップでは、「未来のCoD」に関連した何らかのテストを兼ねているとか。詳しくはこちらの記事でご確認ください。

今回のインタビューは、改めてマップ製作の苦労が察せられるとともに、Infinity WardをはじめとするActivision傘下のスタジオが有する開発力の高さに驚かされるものでした。プレイヤーの皆さんもマルチをプレイするときは、(余裕があれば)各マップのデザインの背景にある、スタッフたちの意図や細かなこだわりについて思いを巡らせてみてください。

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Source: DEXERTO

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コメント

コメント一覧 (14件)

  • 案の定コメントでボロカスに言われてて大草原なんだ

  • このゲーム作ったやつゲームプレイしたことねえだろ

  • MW2019も何だかんだプレイヤーから愛されるゲームになっただけにどうしてこうなったんだ感を禁じ得ない…

  • 正直今作は無駄に広くてほとんどがクソマップ
    無理だとは思うけどBOや過去作のリメイク前のマップをどうにかして出した方が良い気がする
    後人気無いからNVモードも今後辞めましょう

  • 過去一のクソマップ数で語るねぇ
    大人しくリメイクマップに専念してくれ

  • なんや色々言うてもほぼ全てクソマップ
    シュートハウスプレイリストを消すなマジ
    ザルクワとかエンパシーはまだ遊べなくはないがそれでもシュートハウスに比べるとストレス溜まるんだわ
    サンタセニャ、アルバグラ、タラク、ペラーヨ、ブラックゴールドは論外

  • 追加マップがことごとくつまらな過ぎてやらんくなったわ

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