ノーティドッグがマルチプレイヤーゲーム『The Last of Us Online』の開発中止を正式発表

『The Last of Us』シリーズを制作しているノーティドッグ（Naughty Dog）が、オンラインゲーム版『The Last of Us Online』の開発中止を発表した。

『The Last of Us Online』開発中止の経緯

2022年6月、ノーティドッグは『The Last of Us』シリーズの世界線を舞台にしたマルチプレイヤーゲーム『The Last of Us Online』（仮称）を制作していると発表した。 もともと初代『The Last of Us』はシングルプレイヤーモードとは別に、ファクションに分かれて競うマルチプレイヤーモードがあった。ファンからは人気があったものの、『The Last of Us Part II』では実装されなかった。

今回の発表で、ノーティドッグでは『The Last of Us Part II』の制作時から『The Last of Us Online』を開発していたと明かした。 しかし、開発を進めるにあたり、ライブサービスゲームを運営していくにはノーティドッグのリソースの全てを費やす必要があり、ライブサービス運営スタジオに鞍替えするか、今後も上質なシングルプレイヤーゲームを開発するスタジオのままで居続けるかの岐路に立たされ、伝統を守るために『The Last of Us Online』の開発中止を苦渋の決断を下したそう。

『The Last of Us Online』の開発で得たノウハウは、今後のプロジェクトに活かすとのこと。

ライブサービス型ゲームの運営は多大なコストがかかる上、スタジオの方向を変えてまで全力を費やしても成功するとは確約されていない。ソニー・インタラクティブエンタテインメントは2026年までにライブサービス型ゲームタイトルを12作品発表する見込みだったが、さっそく方向修正の必要がありそうだ。

関連記事：ソニーがゲーム事業研究開発にグループ全体の4割に及ぶ3,000億円の投資、売り切り型からライブサービス型へビジネスモデルをシフト