現地時間2月28日、エレクトロニック・アーツ(Electronic Arts)が全体の約5%に及ぶ670人をレイオフすると発表した。
今回の大規模レイオフについて、エレクトロニック・アーツ エンターテイメントとテクノロジーの社長ローラ・ミエレ氏がBattlefield開発体制と、Respawn Entertainmentの開発方針の変更などを公式ブログで語っている。
BF新作の開発体制は過去最大
![新作『バトルフィールド』は「あらゆるゲームの中で最もリアルな破壊エフェクト」に](https://i0.wp.com/fpsjp.net/wp-content/uploads/2024/01/Battlefield-2025.jpg?resize=1200%2C675&quality=89&ssl=1)
ミエレ氏によると、現在開発している『Battlefield』新作は、Respawn Entertainment代表でありDICE LAの代表でもあるVince Zampella氏と、『BF』のジェネラル・マネージャーを務めているByron Beede氏の2名がリーダーシップを取っている。DICE、Ripple Effect、Criterionの3スタジオが協力することでBattlefieldフランチャイズ史上最大の開発チームとなっているようだ。
ただし、実は昨年までは3スタジオでなく5スタジオで開発に臨んでいたが、そのうち一つのIndustrial Toysは昨年に閉鎖し、本日のレイオフで別スタジオのRidgeline Gamesも閉鎖となった。
Ridgeline Gamesは元々Halo Reachなど様々なAAAタイトルを製作したMarcus Lehto氏が立ち上げたスタジオだ。EA傘下に入ったあとはBattlefieldのシングルプレイヤーの開発に専念していたが、つい昨日にMarcus Lehto氏がEAを去ると発表したばかり。
EAはこの状況に対処するために、Ridgeline Gamesの一部のチームメンバーをRipple Effectに移籍させてシングルプレイヤーを引き続き開発させていくが、Ridgeline Gamesは閉鎖となり多くの社員がレイオフすることとなった。
スター・ウォーズの新作タイトルが開発中止
![スター・ウォーズ](https://i0.wp.com/fpsjp.net/wp-content/uploads/2015/11/rendition1.img_.jpg?resize=720%2C405&quality=89&ssl=1)
『Apex Legends』や『スター・ウォーズ:ジェダイ』シリーズが好評なRespawn Entertainmentも、今回の人員削減の対象となっている。 EAは今後ライセンスIP(知的財産)ではなく、自社IPとFIFAなどのスポーツフランチャイズを使ったタイトルの開発に専念するという方針を打ち出した。
Respawn Entertainmentは『スター・ウォーズ:ジェダイ』シリーズ3作目の他に、『スター・ウォーズ』のFPSタイトルも制作中だったが開発中止になってしまった。 こちらのタイトルはボバ・フェットやドラマシリーズなどで人気の「マンダロリアン」を操作するタイトルと噂されていた。人気IPなこともあり残念でならない。
タイタンフォール新作開発か?
![『タイタンフォール 2』にアップデート&新ゲームモード出現! 10月に『タイタンフォール3』電撃発表?](https://i0.wp.com/fpsjp.net/wp-content/uploads/2023/09/TF3.jpeg?resize=1200%2C675&quality=89&ssl=1)
未完に終わった『スター・ウォーズ』新作の開発リソースは、今後は自社ブランドの新プロジェクト開発に投入するようだが、ここでミエレ氏の発言に注目したい。
ミエレ氏はRespawn Entertainmentの今後について語ったが、『スター・ウォーズ:ジェダイ』の名を上げているのにもう一つの代表作『Apex Legends』の名前は出さずに「豊富な自社ブランド」という言葉を使っている。 Respawn Entertainmentが携わったIPといえば、『Apex Legends』と『スター・ウォーズ:ジェダイ』以外には『メダル・オブ・オナー』と『タイタンフォール』だ。
そして、ミエレ氏は「ファンに彼らが求める象徴的なフランチャイズの次回作を提供することが、ブロックバスター的なストーリーテリングの定義であり、注力すべき場所です。」とも発言している。 ファンが求めている象徴的なフランチャイズの次回作となると、幻に終わった『タイタンフォール』の新作と考えたくもなってしまう。
もちろん、象徴的なフランチャイズが『スター・ウォーズ:ジェダイ』だったり『Apex Legends』の可能性もある。なんにせよ今後の発表がとても気になる一文だ。
終わりの見えないレイオフ
今回のレイオフにより670人の方々が仕事を失った。1月にはマイクロソフトが買収したばかりのアクティビジョン・ブリザードやベセスダ・ソフトワークスも含めて1,900人をレイオフし、今週水曜日にはSIEも900人をレイオフしたばかり。 今年に入りゲーム業界の人員削減は加速しており、昨年は年間で約10,500人がレイオフされたのに対して、今年はすでに7,800人が職を失っている。
![](https://i0.wp.com/fpsjp.net/wp-content/uploads/2024/01/bd293e9d923b042f162fe69012d5c01e.jpg?fit=300%2C157&quality=89&ssl=1)
![](https://i0.wp.com/fpsjp.net/wp-content/uploads/2024/02/SIE.blog_SIE-Banner_Grey.webp?fit=300%2C165&quality=80&ssl=1)
ゲーム業界が不安定では開発者の方々のモチベーションが維持できず、そのような状況で素晴らしいタイトルが生まれる可能性は低くなってしまうだろう。 一日でも早く健全な状況に落ち着くことを願うばかりだ。
Gaming Device Power Tune for FPS
![](https://i0.wp.com/fpsjp.net/wp-content/plugins/pochipp/assets/img/pochipp-logo-t1.png?resize=32%2C32&quality=80&ssl=1)
Source: EA, videogameslayoffs.com
コメント
コメント一覧 (6件)
1コメのおかげで変わらないBFって分かって安心できた
スタジオ間の連携とか過去のデータ蓄積とか大丈夫かぁ?メダルオブオナーのヨーロッパ強襲からバンガードの劣化は発売順逆だと思ったゾ
BF新作の開発体制は過去最大
3スタジオが協力することでBattlefieldフランチャイズ史上最大の開発チームとなっているようだ。
ただし、実は昨年までは3スタジオでなく5スタジオで開発に臨んでいた。
過去最大とは(哲学)
BFは次コケたらもう見向きもされなくなってIPごと終わりそう
既に終わってるって思ってる人も沢山いる気はするけど
現代戦MOHは新生MWに対する酷評振りを見ると厳しそうで泣ける
バトルフィールドは今まで通りになるだけか。ていうかキャンペーンモード作ってくれるんだな。
タイタンフォールマジで頼む
eスポーツとかに寄せなくてもいいからな、めちゃくちゃでも楽しいゲームにしてくれ