Ubisoftは『Rainbow Six Siege(レインボーシックス シージ)』の次回大型アップデート、Y9S4「オペレーション・コリジョンポイント」の全情報を発表した。
この記事ではリマスターされた攻撃オペレーターBlackbeard(ブラックビアード)と、新たな盾ガジェット「H.U.L.L.適応型シールド」について解説する。
『R6S』Y9S4でBlackbeardがリマスター
Blackbeard(ブラックビアード)は、イヤー1シーズン2「オペレーション・ダストライン」でシージに実装された攻撃オペレーターだ。戦いながら自身の頭部を守れる固有ガジェット「ライフルシールド」は、ヘッドショット1発キルのシージの世界においては脅威的な存在であり、実際に当時のゲーム環境を破壊してしまった。
コミュニティで何度も議論されてきたように、Blackbeardの問題点は明白だった。「シージではヘッドショットがとても重要なので、ヘッドショットを練習したプレイヤーほど報われる」はずが、Blackbeardに対してヘッドショットを狙うと逆に負けてしまう。これはゲームのコアと噛み合っていなかった。
開発側もそれを認めており、実装後からライフルシールドは弱体化され続けていった。初期の800HPから150HPへ。150から60へ。60から50へ。そして2021年のアップデート6.1.0では、ついに「20HP x 2枚」になって今に至る。弾を1~2発程度しか防げないライフルシールドは、対戦での居場所をほとんど完全に失っていた。
結局のところ、安定して撃ち勝てないならライフルシールドを使う理由はなく、安定して撃ち勝てるなら誰もがピックしてしまい問題になる。つまり、数字を変えるだけでは適切なバランスを取りようがなくなっていた。
そこでイヤー9シーズン4ではBlackbeardにリマスターを実施。ライフルシールドは削除し、新たに「H.U.L.L.適応型シールド」が与えられた。基本スタッツとともに確認していこう。
新Blackbeardのスタッツとロードアウト
- 専門分野:ブリーチ、フロントライン
- 難易度:2
- スピード:1
- 体力:3
- メイン武器
- MK17 CQB アサルトライフル
- SR-25 マークスマンライフル
- (サブ武器なし)
- サブガジェット
- フラググレネード
- クレイモア
- メインガジェット:H.U.L.L.適応型シールド
メイン武器は引き継いでいるが、盾持ちになったことでハンドガンのD-50が削除された。防弾シールドとアサルトライフル(またはマークスマンライフル)を同時に使えるのが新Blackbeardの大きな特徴だ。他の攻撃オペレーターたちと同じルールで倍率サイトにもアクセスできる。
サブガジェットの構成はフラググレネードとクレイモアになり、フラッシュバンは除外された。
新ガジェット「H.U.L.L.適応型シールド」
「H.U.L.L.適応型シールド」は、Blitz(ブリッツ)やMontagne(モンターニュ)のような防弾シールドの新ガジェットだ。上部には透明な防弾ガラスがついており、画像の通り視界を広く確保できるのが魅力。
仕様もほぼ同じで、フリールックや、シールドを構えたままのバリケード突破、敵へのシールドバッシュ、背中への収納ができる。防衛側に撃たれると制圧効果がかかり、殴られるとガードブレイクが発生する。
代わりに弱点として、メイン武器をリロードする際に体が隠せない点は覚えておきたい。
Blackbeardは、このシールドを構えながら安全な進行ができる。ADSするとシールドの上部がスライドし、メイン武器を発砲可能になる。このときBlackbeardの頭部も露出し、立っていると足も見える点は他の盾持ちと同じだが、アサルトライフルで戦えるのは大きな強みだ。
ソフトブリーチ機能
この適応型シールドにはさらに、壁面をソフトブリーチする機能もある。4回という使用制限はあるものの、破壊可能な壁を突破して道を切り拓き、Castle(キャッスル)のアーマーパネルも破壊できる。
- ブリーチはクールダウン8秒で、4回使用可能
- 破壊可能な壁面、アーマーパネル、展開型シールドを壊せる
- 防弾カメラやイーヴィルアイなど壁面に置かれたガジェットは壊せない
- 敵に当てるとダメージが入る。1発20ダメージ
- 床や落とし戸は破壊できない(レマダッシュと同様)
ノーリスクなラペリング
新Blackbeardはラペリング中も盾を構え続けられる。盾で殴ってバリケードを破壊し、そのまま室内の様子を安全にチェックすることも可能。
Osa(オサ)でも似たようなことができるが、Blackbeardは画像の状態からADSできる。盾越に相手の位置を確認してから、ADSしながら決め撃ちするのも強そうだ。
「シールド+ライフル+倍スコ」の強オペ
「一人だけ残されるとほとんど何もできなくなるMontagne」、「強みを活かすには距離を詰めなければならないBlitz」、「シールド、武器、移動のうち1つは諦めることになるOsa」。盾持ちにはそれぞれこのような弱点があるが、Blackbeardはこれらと無関係な要警戒オペレーターだ。
まず、1v5になってもライフルがあれば、ハンドガンよりも逆転チャンスは高まるだろう。また、倍率サイトにもアクセスできるので、倍率サイトが少ない防衛側と遠距離で撃ち合う際はとりわけ有利だ。もちろん、シールドを構えながら移動も発砲もできる。
分かりやすい弱点は、シールドがある分ADSには若干のディレイがかかり、倍率サイトをつけるとさらに遅くなることだ。「アイアンサイト+レーザーサイト」にし、エイム速度を上げてより攻撃的に進んで行くのもアリかもしれない。
実用性は不明だが、これで攻撃側はMontagne、Blitz、Osa、Fuze(ヒューズ)、そしてBlackbeardによる、完全な「5シールド編成」も可能になった。フレンドと組んでぜひ試してみてほしい。
リワークは成功か、それとも次の問題になるか
「ヘッドショット一発キルのシージで頭部を守れるのはおかしい」という議論を経て、盾持ちへと転職したBlackbeard。これでゲームのコアシステムを守りつつ、Navy SEALs出身で冒険好きな彼の個性も保たれた。とはいえ、「ヘッドショットへの意識を高めてしっかり対策しよう」と締めくくって良いのだろうか。
防衛側の視点では、「盾持ちが増えた」という事実が気がかりだ。Blackbeard一人だけなら何とかなるかもしれないものの、たとえばMontagneやBlitzと一緒に入って来たら厄介そうだ。Blackbeardはフラグも持っており、盾の進行を阻害するためのガジェットは破壊される。そして盾のBANに専念すると、Ying(イン)やDeimos(デイモス)など他の強力なオペレーターが空くことになる。
一方では、重要な変更点としてY9S4では防弾シールドへの弱体化も入ることも覚えておきたい。シールドバッシュのダメージがゼロになるなど、理不尽さが大きく緩和される内容だ。これらの差し引きで環境がどのように変化するかは、やはり実戦をしてみなければ何とも言えないものがある。思ったよりは対処が容易なのか、それとも盾メタが悪化するのか。
PC版テストサーバーは、通常通りであれば新シーズン発表の週から早速スタートする。そこで新しいBlackbeardの真価を確かめてみよう。「攻撃側の強化(アタッカーバフ)」が1つのテーマだったイヤー9だが、「オペレーション・コリジョンポイント」でその集大成が見られるかもしれない。
- タイトル:Rainbow Six Siege(レインボーシックス シージ)
- 発売日:2015年12月10日
- 対象機種:PS5, PS4, Xbox Series X|S, Xbox One, PC(Steam)
Source: Press Release
コメント
コメント一覧 (1件)
アイコンの変化はなさそうで良かったネ
いくら盾でもアサルトライフルでさらに構えが遅くなると、気をつけないとあっさりやられそうだから注意だな
そしてまた新たに逆風のキャッスル可哀想で草