プロeスポーツチーム「野良連合」、ツイッターでの炎上騒動を受けて関係者に法的措置を検討

Ubisoftの人気作「レインボーシックス シージ」の競技シーンなどで活躍するプロeスポーツチーム・野良連合は8月26日、ツイッター上での告発に端を発した一連の騒動を受けて、これに関係した者に対し法的措置を検討する旨を公表しています。

法的措置を検討

プロeスポーツチーム野良連合は、世界大会でベスト4の成績を残したシージ部門を始めとして、さまざまなeスポーツタイトルの競技シーンで名の知られたチームですが、8月25日には主にオーナーのkizoku氏に関するさまざまな疑惑がツイッター上で議論の的となっていました。

これを受けて翌8月26日、野良連合は公式に以下の発表をしています。

『今回の騒動につきまして』 pic.twitter.com/y3CACmXt76

— 野良連合(Nora-Rengo) (@norarengou) August 26, 2020

経緯について

8月25日にツイッター上で起きた出来事の経緯を知らないという方に向けて、情報を整理します。

野良連合の代表者様から「名誉毀損にあたるので削除しないと弁護士に相談する」という削除依頼が来ましたので、「野良連合を給与未払いが原因で辞めた方がいたら話を聞かせてほしい」というツイートは削除いたしました。失礼しました。 pic.twitter.com/ISAv5553QR

— 滝沢ガレソ (@takigare3) August 25, 2020

8月25日の昼頃、ツイッターの「タイムラインに旬の話題をお届け」している滝沢ガレソ氏が、野良連合のオーナーkizoku氏に関して、同チームに所属している選手に対する給与未払い疑惑をツイートしました。

当該ツイートは既に削除されていますが、その後滝沢ガレソ氏が情報を募った過程で、話題は「野良連合の給与未払い疑惑」から、オーナーのkizoku氏個人のプライベートに関することや、所属選手やスタッフに対する同氏の行いに関する調査へと派生していきました。

いずれも現時点で真偽は定かではなく、野良連合公式ツイッターも「事実が極めて大幅に誇張され、かつねじ曲げられております」と明記しているため、事実関係の整理については日数を要する模様です。

朝起きたら野良連合のHPのスポンサー一覧からコナミが消えていました pic.twitter.com/UplPx8fn7A

— 滝沢ガレソ (@takigare3) August 26, 2020

しかし一連の噂は、ツイッターのトレンドに「野良連合」の名がリストアップされるまでに発展し、8月26日時点午後の時点で野良連合の公式サイトからスポンサー各社のロゴマークがすべて消える事態に発展しました。

正式にスポンサー契約を解除されたのかは不明ですが、一連の「騒動」を受け、プロeスポーツチームとしての野良連合は公式ツイッターを通して「権利侵害に関与している者全てを対象に民事上の責任追及及び刑事告訴等の法的措置をとることを検討しております」と発表しています。

選手契約をチェックしていく契機となるか

今回の騒動では、野良連合およびオーナーのkizoku氏の知名度の高さや、さまざまな人物が情報をリアルタイムに提供していったことが絡み合い、ツイッター上ではスキャンダルものとして大きな盛り上がりを見せました。

一方で、滝沢ガレソ氏は元々「野良連合の所属選手には適切に給与が支払われていないのではないか」という点を調べていたことを見落とすわけにはいきません。疑惑の対象となっているのはオーナーのkizoku氏であり、今日までの野良連合の発展に携わってきた多くの選手やスタッフは被害者である可能性もある以上、彼らにまで中傷が及び、また各種の争点がただタブロイド的に消費されるだけに終わらないことを祈るばかりです。

どんな形で幕を閉じるにせよ、日本のeスポーツ界をさらに発展・成熟させていくうえで、滝沢ガレソ氏がきっかけとなった今回の野良連合騒動は、選手とプロeスポーツ団体の契約内容について、コミュニティ全体で知識や論点を健全に共有しながらチェックの目を光らせていく契機になるのかもしれません。

EAA!!ではkizoku氏に今回の騒動についての取材を申し込んでおり、回答があり次第お知らせします。

Source: Nora Rengo Twitter