本日2026年9月9日、Blizzard Entertainmentは『Overwatch(オーバーウォッチ)』にて、シーズン4のミッドシーズンアップデートを実施。コア・ゲーム・モードを対象としたバランス調整では、D.Monやザリア、フレイヤ、キリコをはじめとする20ヒーローに変更が加えられた。
本記事では各ヒーローの調整内容と、その影響について解説。なお、記事内で紹介する勝率・ピック率・BAN率などの統計データは、特記のない限りアップデート実施前の執筆時点における数値となる。
- 3行まとめ
- D.Monは操作感を改善しつつ火力と耐久を抑え、8月の強化を一部差し戻し
- 高勝率・高BAN率のザリアとフレイヤ、高ピック率のキリコを弱体化
- シエラは火力を下げて弾速を上げ、バティストとブリギッテは耐久面を強化
タンクヒーローのバランス調整
D.Mon(バランス調整)

開発者コメント: D.Monは実装以来、強力なポジションに落ち着いています。今回、〈メック召喚〉の変形時間をD.Vaと同じにするため短縮するとともに、〈携行型フュージョン・リピーター〉の精度を高めつつ、遠距離での有効性を抑えます。また、これらの改善とのバランスを取るため、〈プラズマ・セイバー〉のダメージも減らします。
- 一般
- アーマーが325から300に減少(6v6)
- 〈プラズマ・セイバー〉
- ダメージが65から60に減少
- 〈パワー・バリア〉
- 発動までの時間が0.065秒から0.016秒に短縮
- バリア側面の切り欠きを縮小
- 〈メック召喚〉
- 変形時間が1.95秒から0.95秒に短縮
- 1秒間の新たな一人称視点の起動アニメーションを追加
- 〈携行型フュージョン・リピーター〉
- 拡散が2度から1.75度に縮小
- 距離減衰の開始距離が30メートルから20メートルに短縮
実装後、複数回の強化を受けて現在高いパフォーマンスを維持しているD.Monには、強化と弱体化の両方を含む調整が実施。〈パワー・バリア〉は展開までの時間が大幅に短縮され、〈携行型フュージョン・リピーター〉も拡散縮小によって狙った場所へ弾を集めやすくなった。一方で、同武器は距離減衰の開始が30メートルから20メートルへ短縮されており、遠距離での有効性は低下している。
さらに〈プラズマ・セイバー〉のダメージは65から60へ減少。プレイヤーのD.Monに対する理解が進んだことももちろん考えられるが、実装直後にパフォーマンスの振るわなかったD.Monにとって、活躍の大きなきっかけとなったキルラインの引き下げを含む8月の強化が、一部撤回される形となった。
また、6v6ではアーマーも325から300へ減少という直接的な耐久力低下の弱体化も行われている。総じて、各種アビリティの取り回し改善や操作感の向上と引き換えに、ヒーローの性能自体は抑える調整と言えそうだ。
D.Va(強化)

開発者コメント: 〈ディフェンス・マトリックス〉には調整を加えず、D.Vaの耐久力を高めるために基礎ライフを増やします。
- 一般
- メックの基礎ライフが175から200に増加(5v5)
D.Vaには5v5限定で、メックの基礎ライフを175から200へ引き上げるシンプルな強化が実施された。強力なアビリティである〈ディフェンス・マトリックス〉の性能には手を加えず、本体の耐久力を直接高めることで前線での粘り強さを底上げする狙いだ。
ドミナ(強化)

開発者コメント: ドミナのアルティメットは敵を妨害する力こそ高いものの、チャージに必要な時間に対して、必ずしも十分な結果をもたらしていません。より頻繁に使用できるよう、アルティメット・コストを引き下げます。
- 一般
- アルティメット・コストが6%減少
シーズン4開幕時にバリアの耐久値が50上昇した〈パノプティコン〉に、今回はコストダウンの強化を実施し、コストは2,200に。ラインハルトやレッキング・ボールなど、アルティメット・アビリティのコストが2,000を下回るヒーローも存在するため、特段低コストになったとは言えないが、アビリティをマルチヒットさせるなどして、今回の強化点を活かしていきたい。
マウガ(弱体化)

開発者コメント: マウガは依然として高い耐久力とダメージ出力を発揮しています。チェーンガンを1丁だけ撃った際の拡散に対する以前の調整を元に戻す一方、2丁同時射撃時の遠距離での有効性を抑えます。アーマーの減少もあわせて、生存能力と攻撃性能の両方を引き下げる調整です。
- 一般
- 基礎アーマーが150から125に減少
- 〈チェーンガン〉
- 1丁のみを射撃した際の最大拡散が1.5度から1度に戻された
- 2丁同時射撃時の最大拡散が4度から5度に拡大
- 2丁同時射撃時の距離減衰の開始距離が15メートルから10メートルに短縮
執筆時点での勝率に関してはすべてのランク帯で50%以下となっており、マスター以下のランク帯ではワースト5入りしている。一方で、最上位帯(グランドマスター&チャンピオン)では、同じく勝率50%を切っているものの、タンクヒーロー15名中の8位と徐々に存在感を現しつつある状態にあった。
今回の調整では(極端な性能ではあるものの)高い耐久力と火力を維持していたマウガには、主に2丁同時射撃を抑える弱体化が入った。アーマーは150から125へ減少し、通常ライフへの置き換えもないため最大値自体が低下。
2丁のチェーンガンを同時に撃った際の最大拡散も4度から5度へ拡大し、パッシブ・アビリティ〈バーサーカー〉による耐久値上昇の信頼度も下がる形となっている。さらに距離減衰の開始が15メートルから10メートルへ短縮され、少し距離を取った相手への火力はこれまでより低下する。
一方、1丁のみを射撃した際の最大拡散は1.5度から1度へ戻されており、こちらは精度が改善。開発コメントでも以前の拡散調整を「差し戻す」と明言されており、遠距離では1丁ずつ正確に射撃し、近距離で2丁を使うという武器の使い分けが再び重要になりそうだ。
ウィンストン(バランス調整)

開発者コメント: 〈バリア・プロジェクター〉のクールダウンを短縮し、交戦から次の交戦までの待ち時間を減らします。使用できる頻度が高まることとのバランスを取るため、持続時間も短縮します。
- 〈バリア・プロジェクター〉
- クールダウンが12秒から10秒に短縮(5v5)
- 持続時間が8秒から7秒に短縮
最近は本人に大きなバランス調整はなかったものの、環境の変化に置いていかれる形で徐々に活躍の場が少なくなってきていたウィンストン。今回は〈バリア・プロジェクター〉のクールダウン短縮と引き換えに、持続時間も短縮されている。
メジャー・パーク「回復バリア」選択時など、持続時間短縮が少し響く可能性も考えられるが、バリアを即座に展開した場合、破壊されずに持続時間を使い切ってから次の使用が可能になるまでの隙は、単純計算で4秒から3秒へ短縮される。
耐久値650の〈バリア・プロジェクター〉は、敵目線で「破壊」もしくは「迂回」が前提のようなアビリティであり、効果時間をフルに活用できるケースはそれほど多くない。ウィンストンにとって、それらの対応をされるまでにどれだけ展開を動かせるかが腕の見せどころと言えるため、持続時間が1秒短くなるデメリット以上に、次の交戦で再びバリアを用意しやすくなる(交戦を仕掛ける頻度が増える)クールダウン短縮の恩恵を感じられる場面は多そうだ。
レッキング・ボール(弱体化)

開発者コメント: 「アダプティブ・バリア」はレッキング・ボールに長すぎる防御時間を与えていました。使用するタイミングをより重視するため、持続時間を短縮します。
- メジャー・パーク「アダプティブ・バリア」
- 持続時間が1.5秒から1秒に短縮
メジャー・パーク「アダプティブ・バリア」は選択時、〈アダプティブ・シールド〉展開と同時に、ザリアの〈パーティクル・バリア〉のようなバリア(耐久値150)を自身に展開するというもの。
レッキング・ボールの射撃攻撃〈クアッド・キャノン〉は、1発5ダメージ・射撃レート25発/秒となっており、単純計算ではこれまでの1.5秒間で最大約188ダメージを出すことが可能であった。〈ロール〉状態でのタックル(60ダメージ)や〈パイルドライバー〉(100~20ダメージ)などをその前後に組み込むことで、キルまで繋げられるだけの火力を、バリアに守られながら押し付けられる点も同パークの強みだった。
今回、持続時間が1.5秒から1秒へ短縮されることで、同条件で〈クアッド・キャノン〉から出せる理論上のダメージは最大約188から125まで低下。単にバリアで攻撃を防げる時間が短くなるだけでなく、飛び込んだ後に安全を確保しながら敵を削れる時間も3分の1失われるため、これまで以上にヘッドショットを意識した追撃が求められるだろう。
また、それを目的とした発動はまれだが、〈クアッド・キャノン〉のリロード時間は1.6秒。これまではバリアの1.5秒間でリロードのほぼ全時間をカバーできていたが、今後は0.6秒ほどバリアのない時間が残ることになる。
ザリア(弱体化)

開発者コメント: 〈パーティクル・バリア〉のクールダウンを延長し、ザリア自身に対するバリアの稼働時間とエネルギー獲得量を抑えます。〈バリア・ショット〉には変更を加えず、味方に対するより積極的な使用を促します。
- 〈パーティクル・バリア〉
- クールダウンが11秒から12秒に延長(5v5)
シーズン3開幕時に行われたパッシブ・アビリティ〈エネルギー吸収〉の時間経過によるエネルギー減少量緩和以降、高ランク帯においてタンクヒーローの勝率とBAN率1位を維持し続けているザリア。
今回弱体化されたのは、〈バリア・ショット〉と共通のチャージを消費して自身にバリアを展開する〈パーティクル・バリア〉。これまでも〈バリア・ショット〉で消費した場合は9秒でリチャージされる仕様となっており、アビリティの回転率としては〈パーティクル・バリア〉が不遇な性能となっていたものの、エネルギー獲得量が味方の動きに依存しやすい〈バリア・ショット〉に対し、展開しながら自ら当たりに行き比較的安定してエネルギーを確保できる点は大きな強みとなっていた。
今回そのリチャージ時間が11秒から12秒へ延長されたことで、自身を守れる頻度だけでなく、自力でエネルギーを獲得・維持する機会も減少することに。〈バリア・ショット〉側には変更がないため、今後は味方へのバリアをどれだけ有効にエネルギーへ変換できるかがこれまで以上に重要となる。
〈バリア・ショット〉自体も決して弱い選択肢ではなく、特に高ランク帯では味方との連携によって安定してエネルギーへ変換できる場面も多い。長らく勝率・BAN率ともに高水準を維持してきたザリアにとって、今回の弱体化は果たして十分なブレーキとなるのか。それとも、高い連携力を武器に〈バリア・ショット〉の運用で補い、これまでと変わらぬ存在感を見せ続けるのか注目したい。
EAA FPS News(イーエーエー)をもっと見る
購読すると最新の投稿がメールで送信されます。



コメント