『オーバーウォッチ2』今後の調整:最重要事項は「タンクの個別調整」、強すぎても“許される”ヒーローと“許されない”ヒーローの違い など

オーバーウォッチ2:現在の最重要事項は「タンクの個別調整」、強すぎても“許される”ヒーローと“許されない”ヒーローの違い など
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本日2024年6月29日、Blizzard Entertainmentは『Overwatch 2(オーバーウォッチ 2 )』 のニュースページを更新。本作のゲームディレクターを務めるAaron Keller氏が、コミュニティとの情報共有を行う「ディレクターの視点」が公開された。

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OW2 シーズン11序盤のゲームバランス

OWCSでも活躍した「ファラ」が引き続き環境で活躍中
  • タンク:抜きんでたパフォーマンスを発揮するヒーローなし
    • 上位勢(勝率50~55%)に該当するヒーローは「D.Va」「シグマ」「ウィンストン」「ジャンカー・クイーン」「ラインハルト」「ザリア」
  • ダメージ:ファラが引き続き高いパフォーマンス(勝率約58%)を発揮
    • 調整のあったリーパーとメイは勝率が上昇(それぞれ55%、50%)ソジョーンの勝率は急落(約44%)
  • サポート:ロール全体のバランスは安定的
    • イラリーのパフォーマンスも大幅に改善し、勝率が数ポイント上昇(55%に到達)

シーズン11の開幕から約1週間が経過したが、環境の変化傾向として公開された情報は上記の通り。直接的な強化があった「リーパー」と「メイ」「イラリー」は勝率が許容範囲で上昇。非常に高い勝率を記録していたソジョーンは弱体化を受け、勝率が大幅に低下していることがわかる。

記載されていないヒーローについては不明だが、高ランク帯で高選出率の「ドゥームフィスト」や“フラッシュ・バン”が復活した「キャスディ」の変化が気になるところだ。

現在の「タンク」が抱える問題

タンク
想定より硬くないタンク勢

シーズン9以降、開発チームには「タンクが厳しい状況に置かれている」というフィードバックが多く寄せられるようになったという。これは開発チームの視点から見ても同じで、シーズン9から導入された新しい指標「Tankiness(硬さ・タンクらしさ)」にも表れており、データ面でも裏付けられている。

  • 「Tankiness(硬さ・タンクらしさ)」
    • 実際に重ねたデス数と本来あるべきデス数(開発想定)の比率を表した数値。デス数が想定に沿っているかを判断する指標の1種

そういった声が多くなったタイミングであるシーズン9の調整「高いバーストダメージ・ヒーリング両方への対処」が目標の1つであり、タンクの硬さが低下すること自体はある程度想定されていた。しかし、結果として変動がほぼゼロだったレッキング・ボールを除き、タンクヒーローは他ロールの全ヒーローを上回る大きな変化が生じてしまったとのこと。

以降のアップデートで「アーマーの仕様変更」や「タンクヒーローのパッシブ強化」などが行われ、タンクの立ち位置は改善に向かっているものの「本来意図していた硬さを生み出すには至っていない」と記載されている。

今後の調整方法は、一律?個別?

オーバーウォッチ2 S9:ヒーローのバランス調整内容が公開、ファラは新規アビリティを獲得
シーズン9では、全ヒーローに体力値調整が行われた

昨今、調整方針の特徴として「一律的な変更」が多く見られるようになった。これには、シーズン9の「弾丸サイズの拡大」などや、シーズン10の「アーマーの仕様変更」「ダメージのロール・パッシブ調整」が該当する。

このような既に実施された「一律的な変更」に関して、開発チームは良い印象を持っているが開発チームでは、今後のバランス調整の軸を「一律的な変更」のままとするのか「個別の調整」に移すのかで議論が続いている。

現時点では、劇的なパフォーマンスの変化を見込め、ヒーローごとの持ち味を明確にする効果に期待できる「個別調整」の方向性が優勢。ラインハルトであれば「​シールドの​耐久値を​増やし、​硬さと​個性の​両方を​引き出す」といった方向性が理想的と記載されている。

タンクヒーローの個別調整は現在、調整担当チームが一丸となり最優先事項として取り組みが行われている。本調整の実装時期については、シーズン11のミッドシーズンアップデートかシーズン12を予定しているとのこと。

また、上記内容はあくまで全体的な方向性や優先度の話であり、タンクヒーロー以外の調整や一律調整がしばらく行われないというわけではない。当該記事内でも、現在検討中の一律調整案として「ダメージ・ロール・パッシブの効果減少」が挙げられていた。

強さの「質」や「デザイン」によって変化するリアクション

「許された」ラインハルト

バランス調整の方向性を決める要素は「ダメージ量」「キル数、デス数」「ピック率、勝率」といった統計値だけでなく「​スキル・ティア」「地域」「​プラットフォーム」など多岐にわたるが、特に重要視されているのが「ヒーローのデザイン・コンセプト」「コミュニティの意見」であるという。

しかし、最近のニッチなヒーローのバランス調整とそれに伴うメタの変動によって、​一部ヒーローの​調整に​対する開発チームとコミュニティの「​捉え方の​違い」が​浮き​彫りになったと記載されている。

つまりオーバーウォッチには、「勝率とピック率」が高くなってもコミュニティ内で大きな問題とならないヒーローが存在するという事である。その1人が「ラインハルト」。

例としてラインハルトの勝率が60%に達した場合、開発チームとしては「高すぎる」と判断する数値であるにもかかわらず、コミュニティから不満が出ることはほとんどないという。

プレイヤーの「技量に依存」し、「高いワンピック性能」を持つヒーロー

その一方で、同じタンクヒーローである「ロードホッグ」が似た値(最近では54%程度を記録)に近づいた場合、コミュニティ内の反応は全く違うものであった。

これはコミュニティ内で「フェア」と考えられるヒーローとそうでないヒーローが存在することを意味している。特にプレイするうえで高いプレイヤーレベルが要求されるヒーローの場合には、メカニズム面でも注意が必要であると記載されている。

これまで開発チームは、ヒーロー全員の競技性の維持と同時に「特定のシチュエーションで、特定のヒーローがピックに適する」という環境作りに重きが置いてきた。だが、今の環境では「特定のヒーローが他を圧倒しないよう」積極的かつ適切なタイミングで調整を行うことが、より健全な策であると考えられているようだ。

そういった考えの変化は、既に最近の調整に表れており、ロードホッグにはシーズン10での小規模アップデートシーズン11の開幕時で立て続けの弱体化が行われている。

2タンク制の「6v6」についてディレクターがコメント

本日の「ディレクターの視点」公開後、Aaron Keller氏がXに以下のポストを投稿。

内容は「前回のディレクターの視点公開後、コミュニティで再び議論の的になっていた《6v6(2タンク)》の対戦形式が、多くのプレイヤーや開発陣にとって重要なトピックである事は認識している」というもの。加えて、次回のディレクターの視点、または開発アップデートでこのテーマに関する詳細を公開すると記載されている。

リリースから1年半以上が経過し、シーズンも11に突入した『Overwatch 2』だが、初代『Overwatch』の対戦形式である6v6の復活を望む声は少なくない。

リリース当初は5v5に適したアビリティセットが揃っておらず、度重なるアップデートによって「とりあえず全員が出せるレベル」に達した現在のタンクヒーロー達。ここから6v6に戻すとなると、再び多くの調整が必要になる事は想像に難くないが、昨今のタンク不遇環境の打開策として6v6の復活はあるのだろうか?

  • タイトル:Overwatch 2(オーバーウォッチ2
  • 発売日:2022年10月5日
  • 対象機種:PC / Xbox Series X|S, Xbox One / PS5, PS4 / Nintendo Switch

Source: Overwatch, X

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コメント

コメント一覧 (4件)

  • ホグが強すぎて困るのは対面してるタンクくらいのもんで、
    dpsとかサポが釣られるのは自己責任で納得出来るし、逆にシールドもバフも持たないホグに対していくらでもやりようがあるからメタは回せる

    勝率が急上昇した時、放置しても一生メタが回らないキャラとそうじゃないキャラを見極めてほしい

  • ハルトのチャージは体晒してるし避けれん奴が悪いけど豚はハルトより安全な位置からチャージより避けにくいフックでワンパンしてくるから嫌われてるってイメージ

  • ハルトと豚の勝率に対する反応の差は「使えない奴が自分は使えないのに強いキャラに対して騒いでる」だけだわな
    極論ハンマー振り回して自分守るために盾貼ればダメージが出るハルトは下手な奴でも使えるし下手な奴としても気持ちよくなれるキャラだから文句が少ない、豚は下手な奴は使えないし上手い奴に使われると自分はできないのに相手は超強い状況になって気に入らないから喚く訳だよな

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