CoDシリーズ最新作『Call of Duty: Black Ops 7(コールオブデューティ: ブラックオプス7)』は2025年11月14日リリース予定で、既に「スタンダードエディション」および「秘蔵版」の予約受付中(Amazon)。対応プラットフォームはPlayStation 4、PlayStation 5、Xbox Series X|S、Xbox One、PC(Steam、Battle.net)で、Xbox Game Passメンバーも初日アクセスできる。
この『ブラックオプス7』には、『ブラックオプス6』から一部のコンテンツが引き継げることが約束されていた。しかし8月27日、突如としてこの話が改訂。『BO6』のスキンは『BO7』で使えなくなる。いったい何があったのだろうか。
『BO7』への引き継ぎに改訂、オペレーターと武器は「引き継ぎ不可」に

先日の行われた『BO7』の全貌公開イベントでは、現在サービス継続中の『Call of Duty: Black Ops 6(コールオブデューティ: ブラックオプス6)』との連動要素についても説明された。『BO6』からは、以下のコンテンツが『BO7』へ引き継げることになっていた。
- 『BO6』から引き継げるコンテンツ(※旧情報)
- XP2倍トークン
- ゴブルガム
- 『BO6』の武器と迷彩
- オペレーターとそのスキン
- 引き継げないコンテンツ
- 『BO7』に登場しない『BO6』のスコアストリークなどの装備品スキンは(そもそも使えないので)引き継げない。もし似たような機能を持つ装備品が登場しても、スキンは引き継げない
- 『BO6』の武器迷彩を、『BO7』の新武器に適応することはできない。『BO6』の武器とその武器迷彩を、『BO7』で引き続き使うことは可能
ところが8月27日、この引き継ぎに関する改訂が発表された。CoD公式ブログで次のように説明されている。
「『BO6』のオペレーター、オペレータースキン、武器は、『BO7』に引き継げなくなります」「XP2倍トークンとゴブルガムが引き継げる点は変わりません」「『ウォーゾーン』は影響を受けません。『BO6』のコンテンツはすべて、ウォーゾーンにも残ります」
『CoD』のアイデンティティをめぐる問題
背景にあるのは、『コールオブデューティ』のアイデンティティそのものの揺らぎだ。
メイン開発を担当するTreyarchとRaven Softwareは、『CoD:BO7』を2012年の作品『Call of Duty: Black Ops 2(コールオブデューティ: ブラックオプス2)』の後継作として位置づけているという。今回の変更の理由として、「『ブラックオプス7』は『コールオブデューティ』とその世界観に忠実である必要がある」ことを説明している。
この説明はやや曖昧だと感じるかもしれないが、海外コミュニティの動向を見ているとその意図がうかがえる。
海外では昨今、『コールオブデューティ』のあり方について疑問視する声が強まっていた。とりわけ「世界観を損なうオペレーターや武器のスキン」が次々に販売されている現状に対し、ベテランのCoDファンは改善を求め続けていた。
たとえば上のクリップが象徴的だ。最近のウォーゾーンでは、「ミュータント・ニンジャ・タートルズ」と「ビーバス・アンド・バットヘッド」のキャラクターが、一緒にターミネーターを倒すような光景が珍しくない。
他作品とのコラボを積極的に行ってきたことで、『コールオブデューティ』のような重々しい雰囲気のあるゲームをカジュアル層にもアピールする効果はあっただろう。しかしその反面、「ミリタリーシミュ」としての説得力が損なわれている点は否めない。
これまでは「販売され続けている=売れ続けているのだろう」と解釈され、こうした『CoD』の世界にマッチしないスキンを擁護する声もあった。しかし8月、『バトルフィールド6』の正式発表によって話が変わる。
『バトルフィールド6』の評判を意識か

エレクトロニック・アーツが手がけるシリーズ最新作『バトルフィールド6』は、2025年10月10日発売予定(『BO7』は11月14日)。こちらは「NATO軍と架空のPMC『パックス・アルマータ』による全面戦争」をテーマにした現代戦に力が注がれている。
BFシリーズのファンは以前から「BFもCoDのやり方を真似してコラボスキンを連発するのではないか」と心配していたが、DICEのデザインディレクターShashank Uchil氏はこれを意識してか、『コールオブデューティ』のようなスキン販売路線を取らないことを明言していた。
「(『BF6』のスキンは)現実的なものでなければなりません。『BF3』や『BF4』がそうでしたが、あのときのスキンはすべて、現地で戦う兵士たちに関するものでした」

この発言は、BFファンをはじめ、海外のFPS界で大きく支持された。オープンベータはSteam版だけでも521,079人ものピーク人口を記録する大盛況(Steam DB参照)。『BF6』は高い評判をキープしたまま、10月10日のリリースに向けて準備を続けているところだ。
『CoD:BO7』の予約セールスは想定以下?
CoD公式ブログでは他社の作品のことには当然触れられていないものの、一連の流れからはやはり、『バトルフィールド6』の好評ぶりに対する『コールオブデューティ』の危機感が見て取れる。
また、CharlieIntelがここ最近追っていた内容だが、8月20日に各プラットフォームで予約受付を開始した『BO7』のセールスが振るっていない可能性がある。
北米PlayStation Storeのセールスランキングにおいて、『BO7』は予約開始日に売上1位の座を獲得できていなかった。「秘蔵版」の予約売上は3日間で最高8位。それどころか、8月2日ごろからストアに並んでいたはずの『BF6』通常版および「ファントムエディション」にも後れを取っていた。
その後、8月27日の最新情勢で、ようやく『BO7』の予約販売が『BF6』を超えられたことが報じられた。
PS5のすべてのゲームの中でトップ10にいるのは十分強いという見方もできるが、北米における定番FPSタイトルとして、この勢いのなさには不安がつのる。
最新トレーラーも不評? 「BF6の広告だね」
危機感は他の場所からも見て取れる。YouTubeなどで8月20日に公開された『BO7』の最新トレーラーだが、一部インフルエンサーらからは、動画の「低評価」が「高評価」を大きく上回っていると指摘されている。
なお低評価の表示は第三者が提供している拡張機能によるものであるため、インフルエンサーらが紹介している「高評価50,000に対して低評価は345,000」といった数字がどこまで正確かは定かではない。
とはいえ、コメント欄を見れば風向きの悪さは明らかだ。「この動画を見て『バトルフィールド6』を予約したよ」、「BF6の最高の広告だね」など、嘲笑的なコメントが大いに支持されている。
今回Treyarchが『BO6』からのスキン引き継ぎを撤回した理由は、こうした出来事にもつながっているのだろう。最新トレーラーの公開からわずか1週間で変更を決断したのは、フットワークが軽いのか、それともよほど数字が悪かったのか...。
引き継ぎを楽しみにしていた方には残念なお知らせだが、公式Xのリプ欄を見ると、この発表はおおむね好意的に受け止められているようだ。上述した公式ブログではさらに、「『BO7』のバンドルやアイテムは、ブラックオプスのアイデンティティにフィットしたものになります」とも強調されている。となると、コラボスキンも控えめになるのかもしれない。
「Call of Duty: NEXT」とベータが勝負どころ

軽やかに方針を変えてみせた『BO7』だが、実際にゲームとして面白いかどうかはまた別の話だ。
今後の予定としては、公式ブログで『BO7』のコンテンツに関する続報を掲載しつつ、現地時間9月30日に「Call of Duty: NEXT」を開催する。そして、日本時間10月3日から始まるベータが勝負どころとなるだろう。
なお「Call of Duty: NEXT」とは大規模な配信イベントのこと。CoD界を代表する豪華インフルエンサー陣がオフライン会場に集結し、『BO7』の先行プレイを披露する。ゲームのさらなる情報についても、このイベントを通じて多数明かされることが期待される。一般プレイヤーにとってはベータの予習としても機能するため、9月末には忘れずにチェックしておきたい。
『CoD:BO7』記事まとめ
- 製品情報&ベータ:CoD:BO7『コールオブデューティ: ブラックオプス7』11月14日発売! スタンダード版と秘蔵版の違い / 予約で10月3日からベータ先行アクセス
- キャンペーン:CoD:BO7『コールオブデューティ: ブラックオプス7』キャンペーン詳細:現実と狂気が交錯する新ストーリー/ 経験値はマルチと共有 / 史上初のエンドゲームコンテンツ
- マルチ(1/2):CoD:BO7『コールオブデューティ: ブラックオプス7』マルチ詳細(1/2):武器30種&マップ16種 / 武器プレステージ /『BO6』から引き継ぎ可能など
- マルチ(2/2):CoD:BO7『コールオブデューティ: ブラックオプス7』マルチ詳細(2/2):装備を強化する"オーバークロック" / 20v20"スカーミッシュ"とウイングスーツなど
- ゾンビモード:CoD:BO7『コールオブデューティ: ブラックオプス7』ゾンビ詳細:オリジナル・ゾンビクルーが令和に登場 / ワンダービークル / サバイバルモード復活 / デッドオプス4など
Gaming Device Power Tune for FPS

Source: CoD Official
EAA FPS(イーエーエー)をもっと見る
購読すると最新の投稿がメールで送信されます。
コメント
コメント一覧 (24件)
BO7が未来戦の時点で現代戦のBF6の圧勝だな
CODは制作スタジオ3つあってもTAもSHGもゴミしか作らないしIWが次回作作るまでの繋ぎでしかない時間稼ぎのゴミに期待するのも酷ってもんよ
みんなが求めているCODを出してくれるのはIWだけ
自分も課金するのが圧倒的に減ったからなぁ
コラボにしたって魅力的なものほとんどなかったし
スキンの話よりも毎回不人気な近未来戦にまた手をだしたからだろ?
BFも近未来は嫌われてるし
ターミネーターがポンコツロボットに見えて草
BO7βですらなくなったBO6君
ていうかBO7の秘蔵版のスキンの時点で今更何言ってんだコイツだわ
正直今のcod身体に合わんわ。
昔のモッサリした感じを返してくれ、早すぎんねん。今のcod
その点bfは悪くなかった、おじさんに優しいわ
もうBO6やる意味ないってことだよな
コラボするなと言わん、でもミリタリーカジュアル的なコラボをやってくれ。
5.11やAlpha Industries、Mugpulとかとさ。
5.11とAlphaはアパレルも扱ってんだから、CoDコラボのジャケットやグローブとかでお互いに売れるもの出せると思うんだけどな
スキンどうこうより同じシリーズを2年連続で繰り返すってのを合計4年もやってれば単純に食傷気味にもなると思うんだけど
あぐらかいて殿様商売していたCodが消えるだけの話だろ。この状態だとCodとBFがライバル関係にすらなってない