Ubisoftの『Rainbow Six Siege(レインボーシックス シージ)』eスポーツ競技シーンでは、カナダ・モントリオールで開催された世界大会「シックスインビテーショナル2023」の全日程が終了しました。
グランドファイナルBO5の激闘を経て、ヨーロッパチームG2 Esportsが2022年度全体のチャンピオンに戴冠。コーチのFabian氏はこれで3度目の世界チャンピオンとなり、加入したばかりのBenjamaster選手が323キルの活躍で大会MVPに選ばれました。
「シックスインビテーショナル2023」グランドファイナル
3年ぶりにカナダ・モントリオールへと戻って有観客開催された「シックスインビテーショナル2023」。2022年度のチャンピオンを決めるべく、世界のトップ20チームが集結し、2週間に渡る激闘が繰り広げられました。
日本時間2月20日に行われたグランドファイナルのマッチアップは、ブラジルのw7m esportsと、ヨーロッパのG2 Esports。w7mは世界チャンピオン経験者であるJulio選手に率いられた、ブラジルシージ界の新たな筆頭チームで、2022年の世界ランキングを1位でフィニッシュ。順当にグランドファイナルまでたどり着きました。
対してG2は、2度の世界チャンピオン経験者であるEUのレジェンドFabian氏をコーチに迎え、近年遠ざかっていた王座の奪還に挑みます。
互いに1マップずつ取り合っての第3マップは、w7mのピックした「カフェ」。G2は防衛でDoki選手がハイクオリティな1階ベーカリー守りで活躍するなどして3-3で攻防交代。攻撃に回ってからは、Benjamaster選手が大胆なスニークエントリーなどで違いを作り、7-4で「カフェ」を制圧。G2優勝にあと1マップへと迫ります。
G2 Esports王座奪還
第4マップ「オレゴン」では4-4と拮抗した場面から、G2が先に抜け出て6-4と先にマッチポイントを獲得。しかしw7mも追いついて6-6と、試合はオーバータイムに突入しました。
グランドファイナルでは無限オーバータイムルールが適応され、どちらかが2ポイントのラウンドスコア差をつけるまで、永遠に試合が続きます。会場はもちろん視聴者にも緊張が走る場面でしたが、ここでG2は防衛と攻撃をそれぞれしっかり通し、最終スコア8-6で勝利。
全体マップスコア3-1となり、この瞬間G2のインビテーショナルチャンピオンが決定しました。
G2は「シックスインビテーショナル2019」での優勝など、シージ競技シーンの歴史において特に名の知られた、Sティアトーナメントの常勝チームの1つでした。
しかしここ数年はロースター変更が機能せず、昨年は「インビテーショナル2022」への出場すら逃すという事態に。2022年はどうにかメジャーに2度出場できたものの、BDSやw7m、KOIなど他のチームや新たなスター選手たちに注目を奪われつつありました。
しかし世界の最強プレイヤーを集めようというその姿勢はなおも変わらず、2022年内にはさらなるロースター変更を継続。長年貢献のあったShasコーチとも別れ、選手としてG2黄金時代を気付いたFabian氏を新コーチとして迎え入れました。
G2のインビテーショナル2023は、ヨーロッパリーグ年間6位、世界ランキング10位と、優勝候補とはみなしにくい立ち位置からのスタートとなりました。しかし2023年1月にはHeroicからBenjamaster選手を獲得。その真価を徐々に発揮しつつ、戦いの中でレベルアップしてきたスターチームは、折しもインビテーショナルのグランドファイナルにおいて、1つの完成形へと到達することができました。
コーチのFabian氏は選手時代も含めると、これで3度目のインビテーショナルチャンピオンです。以前よりシージ界のレジェンドとして評判高いFabian氏ですが、今後も生ける伝説としてその記録を伸ばし続けてくれるでしょう。
長らく正解が見えなかったロースター変更については、Benjamaster選手の獲得が1つの結論となりました。彼は大会合計323キルを獲得し、インビテーショナル新記録を更新。クラッチ成功6回、KOSTも70%と、文句無しのトーナメントMVPとして選出されました。
シージeスポーツ2023年:ブラジルインビテーショナル
G2の王座奪還という劇的な幕切れをしたインビテーショナル2023でしたが、中断期間を挟んで、シージ競技シーンは止まること無く2023年度の戦いに向かいます。
試合前に行われた、2023年のアップデート詳細を解説するイヤー8パネルでは、BLASTと提携したeスポーツ競技シーンでもいくつかの発表がありました。
2023年のフォーマットは既に一部が発表されており、大きな変更点として、従来の3ステージ(3メジャー)から、2ステージ(2メジャー)に移行する予定です。
このうち、ステージ1のメジャーはデンマーク最大の都市コペンハーゲン。そしてステージ2のメジャーはアメリカ(のどこか)で開催されることが発表されました。
また、2024年のインビテーショナルは、モントリオール以外の土地でも行われることが明かされていましたが、「シックスインビテーショナル2024」はブラジルで開催されることも発表されました。
過去のフォーマットではメジャーの開催予定すら無かった一方で、競技シーンでは好成績を積み重ねてきたブラジルのコミュニティにとっては、今回は嬉しいお知らせとなったでしょう。これまでアウェイの世界大会でも大活躍してきたブラジルチームは、自国のトーナメントでどのような記録を打ち立ててくれるのでしようか。
2023年のフォーマットに関するさらなる詳細は、来週発表(2月26日の週)されるそうです。
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- タイトル:Rainbow Six Siege(レインボーシックス シージ)
- 発売日:2015年12月10日
- 対象機種:PS5, PS4, Xbox Series X|S, Xbox One, PC(Steam)
Source: Twitter
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コメント
コメント一覧 (2件)
Alemao中心に回るようにして、チームのために動けるBenjaに入れ替えたのが凄くハマってたな。Virtueも調子良かったし
ようやっとチームとして動けるようになってて感動した
PENTA時代から見てるけどほんと凄いな
The Hammer is theirs again.
The Job is done.
もはや下馬評が無意味になってるよね、毎回ジャイアントキリングが起きてる。
いっそG2には確定枠にしたほうがmemeでも実力でも見応えがあって楽しめると思う。