幻の宇宙CoD『コール オブ デューティ: フューチャー・ウォーフェア』の月面基地で戦うキャンペーン映像公開、 2013年ごろ発売予定だった？

『コール オブ デューティ』シリーズは20年に渡る歴史において、さまざまな時代の戦争を描いてきた。

その対象は近未来にまでおよび、2012年の『Call of Duty: Black Ops 2（コール オブ デューティ ブラックオプス2）』や、2014年の『Call of Duty: Advanced Warfare（コール オブ デューティ アドバンスド・ウォーフェア）』では架空の近未来ハイテク戦争さえも描かれた。

しかし実は同じ時期、別の近未来作品が開発されていたようだ。コードネーム「NX1」なるお蔵入りゲームの映像が、突如としてXに投稿された。

幻の「フューチャー・ウォーフェア」映像流出？

Fuck it, NX1. pic.twitter.com/KDPh6pwHxn

— Josh H. (@mangafigurines) January 27, 2024

Xにて、ひと昔前の『コール オブ デューティ』シリーズを思わせる、2分ほどの映像が投稿され注目を集めている。

タイトルは「Future Warfare（フューチャー・ウォーフェア）」。キャンペーンモードの一部らしきシーンでは、月面基地での宇宙戦が展開。宇宙服を着た人々が銃で撃ち合い、低重力下で、プレイヤーは軽やかにジャンプしながら基地内を移動していく、といった様子が見てとれる。

コードネーム「NX1」

実際のところ、これは「一昔前の『コール オブ デューティ』」になるはずだったゲームだという。Brian Bright氏が、映像についてリプ欄で解説をしている。

Bright氏はInfinity Ward（インフィニティ・ウォード）の元プリンシパルデザイナーで、2011年の『Call of Duty: Modern Warfare 3（コール オブ デューティ モダン・ウォーフェア3）』におけるSpecial Ops Chaos Mode（スペシャルオプスカオスモード）に携わった人物。そして、Infinity Wardに合併される前のNeversoft（ネバーソフト）では、プロジェクトディレクターを努めていた。

Neversoftが開発していたのが、今回の映像で確認できる幻の作品、コードネーム「NX1」だ。

時は2010年、Infinity WardからJason West氏とVince Zampella氏が退職。新たにRespawn Entertainment（リスポーンエンターテイメント）が設立されたころのこと。それ以前にActivision（アクティビジョン）に買収されていたNeversoftは、人気作『ギターヒーロー』シリーズから一転『コール オブ デューティ』シリーズを手がけることになり、他のスタジオとともに2011年の『CoD:MW3』や、2013年の『Call of Duty: Ghosts（コール オブ デューティ ゴースト）』、2014年の『CoD:AW』の開発に加わっていた。

映像で確認できるミッションでは、スタッフは月面の低重力を表現する実験と、ゲームエンジン自体の学習をしていたという。

『CoD:ゴースト』の代わりに出ていた

Bright氏の記憶によると、この「NX1」は『CoD:ゴースト』の代わりに、つまり2013年ごろのリリースを見越していた。2～3個のキャンペーンミッションと、多数のマルチプレイヤーコンテンツで構成され、Bright氏自身もマルチのチームを率いていたという。当時のマルチで初の「エスコート」モードもあった。しかし結局はキャンセルされ、この作品が世に出ることはなかった。

『コール オブ デューティ』シリーズには、ボツ企画の話がいくらか世に出回っている。極端な例では、紀元前の共和政ローマが舞台の『Call of Duty: Roman Wars（コール オブ デューティ ローマンウォーズ）』なるものも。

もしもNeversoftがメインスタジオの1つとして成長し、今もフランチャイズで開発を続けていれば、CoDシリーズにもきっと異なる未来があったことだろう。お蔵入りになった作品とはいえ、非常に興味深い「フューチャー・ウォーフェア」の映像だ。

追記：マルチのプレイ映像やマッププールも流出

なぜかその後、別のルートからマルチの映像や、マッププールまで流出。ちょっとしたお祭りに。

https://twitter.com/catgurlfriend/status/1751490269005140068?s=20

Source: X