Electronic Arts(エレクトロニック・アーツ)の名作の1つである、2008年にリリースされたSFホラーシューター『Dead Space(デッドスペース)』。2023年にMotive Studio(モーティブスタジオ)がこのリメイク版を製作し、そのクオリティは誰もが納得する素晴らしいものとなった。
ならば当時、続編である『Dead Space 2(デッドスペース2)』もリメイクされるかが気になるところ。そんな中、Motiveが『バトルフィールド』シリーズに携わるという発表をきっかけに、『Dead Space 2』に関する新たな噂が出現。噂話としては珍しく、発売元のEAごと巻き込む一騒動に発展した。
『Dead Space 2(デッドスペース2)』リメイク計画? の噂
4月10日から11日に渡って、EAごと巻き込んで海外ゲーミングコミュニティを駆け回った『Dead Space 2』に関する噂と、その顛末は以下の通り。
- 噂話の経緯と要約:
- 4月9日に、Motive Studioが『バトルフィールド』シリーズ最新作の開発に携わると発表(関連記事)
- その後、Jeff Grubb氏による噂話が注目。「Motiveには『Dead Space 2』のリメイクを開発する構想があったが、リメイク版『Dead Space』の売上が振るわなかったのでキャンセルされた」
- Electronic Artsが、IGNを通じて噂を否定「この話には正当性はありません」
- BloombergのJason Schreier氏が裏取り。「Motiveが新作を模索していたのは確か。ただしそれは『Dead Space 2』ではない」
- 結論:『Dead Space 2』リメイクの開発計画はなく、「キャンセルされた」というのも間違い。今後リメイクされるかは誰にも分からないうえに可能性も低い
Motiveと『Dead Space 2』リメイク計画の噂
EAの『Battlefield 2042(バトルフィールド2042)』はシーズン7が最終シーズンになったものの、今後の『バトルフィールド』開発体制にMotiveが加わった点は朗報だ。
同スタジオは『Dead Space』のリメイクで知られ、リメイク過程ではリアリティの高いオーディオ技術をアピール。BF新作ではシングルとマルチの両方をサポートするとのことで、その技術はBFシリーズにも活かされるだろう。
一方で浮かない顔をしていたのは『Dead Space』シリーズのファン層。MotiveがBFシリーズに行くということは、『Dead Space』のリメイクに続く、『Dead Space 2』リメイクが遠のいたことを意味するのだろうか。
そんな不安に応えるように、Giant BombのJeff Grubb氏は現地時間4月10日の配信を通じて、Motiveの内部事情に関する気になる噂話を披露した。
「彼ら(Motive)は『Dead Space 2』のリメイクを進めていたんだ。そしてもうその作業は止まって、お蔵入りになってしまった。初代リメイクの売上が冴えなかったからね、少なくとも私にとっては」
「『Dead Space 2』のリメイクを楽しみにしていた人がいたら、これは悪いニュースだ。もう絶対にリメイクされないとは言わないが、作業は行われていた。構想段階か、開発開始前の段階だったろうと思うが、もうお蔵入りさ」
EAが直接否定。内部関係者も裏付け
「『Dead Space 2』にもリメイク計画があったのか」、「Dead Spaceはまた死んで(Dead)しまった」。Grubb氏の話に、ファンたちは驚いたり嘆いたり。しかしその後、EAはIGNを通じてこの噂を「No validity(正当性ゼロ)」ときっぱり否定した。
EA「弊社は通常噂話にコメントすることはありませんが、この話に正当性はありません」
とはいえこの時点ではまだ、「実際には2のリメイクは計画中です」と都合の良い解釈もできた。
しかしIGNに続いて、BloombergのJason Schreier氏も記事を掲載。2のリメイクは「キャンセルされた」のではなく、そもそもそんな計画すらなかった。「あった」と言えるのは、開発プロセスには含まれない、単なるアイデアのみ。
Bloombergに語った匿名ソースによると、EAでは『Dead Space 2』のリメイクに限らず、このSFホラーシリーズで何らかの新作を出す可能性は2023年の春の時点でお蔵入りになっているという。理由については、リメイク版の売上がEAの期待以下であったため、としている。
新作の構想はあったが『Dead Space 2』ではない
Motiveスタジオでは、『Dead Space』のリメイクが完成した後、新作の構想に数ヵ月を費やしていた。しかし、結局それらにゴーサインが出ることはなかった。2023年の夏以降、『Dead Space』のリメイクに携わったスタッフの大部分が別のプロジェクトに移っていったという。
Schreier氏が自身のXで補足するには、Grubb氏の噂話に反して「Motiveが主に望んでいたのは新作であり、『Dead Space 2』のリメイクではなかった。ただしどちらもアイデアは検討されていた」と述べている。
結論としては、『Dead Space 2』について正当性のあるリメイク計画はない。今のところその望みも薄く、それどころか『Dead Space 4』のような新作が出る可能性も極めて低い。シリーズファンにとってはむしろ答えを知りたくない、今回の噂話だっただろう。
『Dead Space 2』は日本でもプレイ可能
『Dead Space』に引き続き、当時としては衝撃的なグロテスク描写と、没入感のある戦闘体験で話題になった『Dead Space 2』。2では新しい敵として、子供がネクロモーフに寄生された設定のThe Pack(ザ・パック)や、さらには赤ちゃんがネクロモーフとなって自爆攻撃をしてくるCrawler(クローラー)といったトラウマ級のバケモノまで登場。当然のように日本語ローカライズはなかった。
現在はSteamストアで日本からも購入可能(1,900円)。EA Playにも含まれる。公式の日本語字幕は今もついてないが、まだプレイしたことがないという方は、名作SFホラー『Dead Space 2』に挑んでみてはいかがだろうか。ストーリーの細かい部分は分からなくても、ストアページの説明を読めばゲームとしては十分楽しめるように作られている。そして前作をプレイ済みなら、道中でサプライズも待っている。
今からでも遅くないので、初代リメイク未プレイの方も検討してみてはいかがだろうか。
Gaming Device Power Tune for FPS
Source: X, IGN, Bloomberg
コメント
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SONYに関わった結果がこのザマだよ!