Activisionが、『Call of Duty』シリーズにはびこるチート問題への新たな一手を公開した。悪名高いチート製作者Elocarryの自宅(米オハイオ州)に法務担当者を派遣し、活動停止(C&D=Cease and Desist)通告を手渡す一部始終を撮影、公式Xで公開したのだ。日本時間8月29日0時の発表で、Elocarryの『Call of Duty』向けチートはすでに販売停止となっている。
- 3行まとめ
- Activisionがチート製作者Elocarry宅に突撃、その動画を公開
- 累計で再販業者375件超を妨害、停止通告80件超、業者30社超を閉鎖と公表
- ベータ初週は感染率が低下。PC勢はTPM 2.0とセキュアブートが必須
チート製作者の自宅にC&D通告、一部始終を撮影
公式Xに投稿されたのは、約1分間の動画だ。法務担当者がオハイオ州のElocarry宅に到着し、活動停止を求める書面を手渡す様子が収められている。開発元によれば、これはクローズドベータが行われた先週末に実施したものだという。
映像そのものは過激ではない。担当者が訪問理由を説明して書面を渡し、Elocarryがそれを受け取り、担当者が立ち去るという淡々とした内容だ。
ただし、動画の穏やかさが本質ではない。Activisionが伝えたいのは「チート対策が現実に成果を上げていること」、そして「バイラル化しかねない現実世界での“突撃”という形で、チート販売者を公然と標的にする用意がある」という姿勢だ。
ActivisionはElocarryのDiscordから取得したというスクリーンショットも投稿。そこには「内部で事案を精査中」として、『Call of Duty』(と、何か別のタイトル?)向けのチート提供を一時停止する旨のアナウンスが写っている。
チーター販売網ごと狙う
Activisionは一連の投稿で、アンチチート「RICOCHET」の姿勢をこう表現している。「RICOCHETはマッチが終わっても止まらない」。チート製作者は世界中で活動しており、こちらも世界中で追う、という宣言だ。オハイオでの一件についても「これは単独の事例ではない」と釘を刺した。
狙いは、チート製品の裏にいる個人・事業者を追い、そこから利益を得るエコシステムを崩すこと。「チートを使う側だけでなく、作る側・売る側にとってもチートを難しくする」ための施策だと位置づけている。実績として公開された数字が以下だ。
| 項目 | 実績(累計) |
|---|---|
| チート再販業者の妨害 | 375件超 |
| 送付した活動停止(C&D)要求 | 80件超 |
| 閉鎖に追い込んだ販売業者(ベンダー) | 30社超 |
Activisionの投稿の一つは、こう述べている。「チート開発者・販売者との継続的な戦いにおいて、我々は375を超えるチート再販業者の活動を妨害し、80件を超える活動停止要求を送付し、30を超える業者を閉鎖に追い込んだ。今後さらに動きがある。必要であれば訴訟も辞さない。フェアプレイを守るため、チート開発者・販売者を法廷に引きずり出す用意がある」
ベータ初週、RICOCHETは「好スタート」と自己評価
同社はアンチチート「RICOCHET」の成果として、『Call of Duty: Modern Warfare 4(コール オブ デューティ:モダン・ウォーフェア4 / CoD:MW4)』早期アクセスベータ週末での改善データも公開した。数百万規模のマッチにわたって、以下の3点で改善が見られたとしている。
- チート感染率の低下:マッチ内でチートが検出される割合が下がった
- ハードウェアBANの回避が困難に:BANされたPC環境からの再侵入がしにくくなった
- 対応までの時間(time to action)の改善:検出から処置までのスピードが向上した
ハードウェアBANは、アカウントではなく端末そのものを識別して締め出す制裁だ。アカウントを作り直しても同じPCなら弾かれる仕組みで、常習チーターに一番効く。ここが「回避しにくくなった」というのは地味だが効く報告だ。具体的な数値は公表されていないものの、週末を通じて新たな検知も投入したという。
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『Call of Duty』向けは停止、他タイトル向けは継続

Elocarryのウェブサイトを確認すると、『Call of Duty』向けチートは本体タイトル・『Warzone(ウォーゾーン)』ともに現在まったく提供されていない状態だ。一方で、『Rust』『Apex Legends(エーペックスレジェンズ)』『Marvel Rivals(マーベルライバルズ)』といった他の人気タイトル向けのチートは引き続き公開されている。
これらのタイトル向けにElocarryが提供しているのは、エイムボットやESP(壁越しに敵位置を把握する機能)などで、対象ゲームでは検出不可能だと主張している。以前は『Call of Duty』向けにも、ほぼ同種のチートを提供していたという。
Activisionの対チート戦争は長年続いており、チート製作者への複数の訴訟に加え、チートが発覚したプレイヤーのゲームをプレイ不能にするゲーム内対策なども講じてきた。とはいえ、チーター側も年々巧妙化しており、対策は概して“モグラ叩き”の様相を呈してきたのも事実だ。今回のように販売網そのものを叩きに行くのは、その構図を変えにいく一手と言える。
『CoD:MW4』は2026年10月23日(金)発売。オープンベータのウィークエンド2は日本時間8月29日午前2時に開幕済みで、PS5・Xbox Series X|S・PC・Nintendo Switch 2の全機種で参加できる。Activisionはこのウィークエンド2でもチーターに先手を打つ準備があるとしており、10月の製品版ローンチに向けてさらに続報を伝えるという。まずは開幕したばかりのW2で、その成果を自分の目で確かめよう。

Source: x.com
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