『Delta Force』オープンテストは10/15!

オーバーウォッチ2:「6v6復活」の可能性について開発がコメント、公開テストやHACKEDイベントで「異なる対戦フォーマット」のテスト検討中

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過去に実施された対戦フォーマットの大規模変更

第1弾「ヒーロー制限」

Overwatch トールビョーン
懐かしい6トールビョーン

リリースされたばかりのオーバーウォッチでは「ヒーロー制限」がなく、6人全員が同じヒーローを使用することも可能だった。現在で言うと、アーケードの対戦ルール「ノーリミット」に相当する環境である。

カジュアルシーンでは1チームで12の射線を用意する「6トールビョーン」、競技シーンでは「5ウィンストン or 5トレーサー+1ルシオ」など、今では考えられないユニークな構成も頻繁に見られた。

チーム内のヒーロー重複は対戦関連の開発目標が4人のヒーローにしか立っていなかったこともあり、最初期においては必須と言える要素であったが、ヒーローの増加によって重複への依存度は低下。同時に「ゲームバランス」という新しい問題が浮上した。

メリット:同一アビリティ連打による、畳みかけを防止

オーバーウォッチに登場する各ヒーローのアビリティは個性豊かであると同時に強力。同じアビリティで畳みかけるという戦略は、刺激的である一方でバランス調整を一層難しくさせている要素であった。しかし、ヒーロー単体のパワー(魅力)を大幅に削り戦略のバラエティとバランスの両立を行いたくはなかったため考案されたのが、この「ヒーロー制限」

直接的な制限である同一ヒーローの禁止によって、同一アビリティによる畳みかけの問題は解決。さらに、マッチの質や対戦バランスの向上も確認された。

デメリット:戦略自由度の大幅な低下と選出問題

ヒーロー制限実装以前も全員が異なるヒーローを使用できたため、戦略の自由度としては当然低下することになる。また「○○を使いたくても、先に誰かが選んでいてプレイできない」といった選出関連の問題が発生するようになってしまった。

しかし、この時編み出された「マッチの多様性、そしてプレイヤーの自由度と戦略を狭めることで、マッチのバランスと競技性を確保する」という考え方は、その後もチームの方針となる重要なものになったと記載されている。

「同一ヒーローの使用禁止」に関しては、即採用というわけではなく開発内でも葛藤があったことが、過去の流れ(以下の記事)から見て取れる。当時のコメントを見てもらえれば、ヒーロー重複に一定数のファンがいたこともわかるだろう。

第2弾「“オープンキュー”から“ロールキュー”への移行」

ow role queue
大きく賛否が分かれた「ロールキュー」の実装

続く対戦フォーマットの大規模変更は「“オープンキュー”から“ロールキュー”への移行」。本変更の実施によりタンク/ダメージ/サポートが、各チーム2/2/2の構成で固定となった。

オープンキュー時代には、プレイヤー1人がマッチ中に選択可能なヒーローが多く(試合中のロール変更も可能であった)ノーリミット環境程ではないものの、多様性に富んだ構成でマッチに挑むことができた。

同時にロール間での人気度が極端に異なる事に起因する問題も数多く発生。当時も現在と同様にプレイヤーから人気の高いロールはダメージ、低いロールはタンクであり、5ダメージや6ダメージといった歪なチーム編成も多く見られた。

メリット:チーム内のロールの偏り解消

歪なチーム編成と3つのロールが均等なチーム編成を比較すると、一般的な試合では「均等なチーム編成」の方が高いパフォーマンスを発揮することが多い(GOATsバンカー等の一部構成を除く)。

結果「チーム内のロールの偏り」は「対戦チーム間の強さの偏り」に繋がり、その偏りは他のプレイヤーにタンクやサポートを強要するトラブルに発展してしまうケースも少なくなかったが、あらかじめロールを申請するロールキューの実装により問題は解決された。

メリット:バランス調整や新ヒーロー追加の負担が軽減

「チーム内のロールの偏り」という問題は、バランス調整と新ヒーロー実装の面でも大きな障害になっていたが、ロールキューの実装でこちらも解消された。

ロールキュー実装前は必要であった「各チームのロールの偏りにあわせたバランス調整の実施」や新ヒーロー実装の際には「膨大なチーム編成パターンとアビリティのコンビネーションの考慮」という膨大な作業量が大幅に削減された。

メリット:ロール別のスキル評価が可能に

ロールキューの実装は「チーム内のロールの偏り」解決という目標を達成しただけでなく「プレイヤーのロール別スキル評価」が可能になるという副産物も生み出している。これにより、ロール毎に大きく異なるスキルを持ったプレイヤーが参加するマッチの質が大幅に向上した。

また、チームが必ず3つのロールで構成されるため、ロール毎のアイデンティティと役割が、より明確なものになった。

デメリット:マッチング待機時間の大幅な増加

マッチメイキングの難易度が大幅に上昇

ロールキュー導入以前は、同程度のスキル帯のプレイヤーを12人集めるだけでマッチを編成できていた。しかしロールキュー導入後は、同スキル帯のプレイヤーをロール毎に4人集める必要が生まれたため、不人気ロールの待機数の比率に応じて待機時間が変化するように

ロールキューの実装自体は「ロールごとの人気については大きな影響を与えないもの」であるため、結果的にタンクを希望するプレイヤーの少なさが影響し、他ロール(特にダメージ)を希望するプレイヤーのマッチング待機時間が大幅に増加した。

この問題を解決すべく開発チームは不人気ロールをプレイすることで、次回優先的にマッチングが行われる「優先パス」システムを導入したり、トレジャー・ボックスやXPを不人気ロールをプレイした際に配布するなどの対応を実施。しかし、前者は導入直後に一定の成果をあげたが、数週間でその効力は低下。後者に至っては大きな成果は得られなかったとのこと。

時間を追うごとにダメージの待機時間で少しずつの減少が見られたが、これはライバル・プレイにオープンキューが登場したことや、待ち時間の長さにうんざりしたプレイヤーが離脱していった結果にすぎなかった。

デメリット:ゲーム展開自体の均一化

「ヒーロー制限」でも記載したように、開発チームはプレイヤーの自由度と戦略を狭めることで、マッチのバランスと競技性を確保する方針を選択した。そのうえで、チームごとのロール構成を2/2/2に制限するという事は理にかなっており、ゲームプレイはさらなる安定を獲得した。

しかし、さらなる安定化は同時に「ゲーム展開自体の均一化」も生み出してしまった。ロールを問わずにチームを構成できた頃には、バラエティに富んだメタや試合中のロール変更で試合の流れを大きく変えるきっかけを作るなど、独自の面白さにあふれていた。

ロールが制限された環境下であっても、同一ロール内であればヒーローの変更(試合展開の変化)は可能だが、当時ほどのバラエティの豊かさは失われてしまった。これについてディレクターの視点内では、以下のように記載されている。

ロールキューは​ヒーロー制限と​同じく、​OWを​OWたらしめる​「ヒーローを​選べる​自由」を​さらに​犠牲する​ことで​メリットを​得ようと​導入された​施策と​いえます。​しかしながら、​その成果はと​いうと、​ヒーロー制限ほど​大きかったと​言い​切れません。

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コメント

コメント一覧 (5件)

  • 6vs6に戻すとかありえないでしょ
    エンジニアの人が言ってる通りで「誰もタンクをやりたがらない」問題はなにをしても解決しないよ。

    そりゃ競技性では6vs6のほうが間違いなく優れてたけど、
    サービスとして考えるならどう考えてもマッチング時間を短くするほうが重要。

  • 今更?

    大会の視聴を考えて5vs5にしたんだろうけど、ゲームの面白さが損なわれちゃったよな

  • 今戻すと5v5は失敗だったってことを認めることになるからそういう点でも難しいんじゃないかな。
    てかパフォーマンスは絶対6v6実装に関係ないでしょ。OW1の時GTX970とかだったぞ、未だにHaswellとかで開発してんの?

    • 6vs6は今でもカスタムゲームでできるけど、カスタムゲーの設定弄りまくりとかでなければPS4でも処理落ちが酷くなったとかは特にないな
      ただ開発者が言ってるならそうなんだろうね

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