フランスのゲーム情報サイトNofragが『Rainbow Six Siege(レインボーシックス シージ)』のゲームディレクターLeroy Athanassoff氏へのインタビューを実施。普段なかなか語られることのない裏話やYear3 Season2を含む今後のシージについて語りました。
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R6SゲームディレクターLeroy Athanassoff氏へのインタビュー
ゲームディレクターLeroy Athanassoff氏は以前Year3開幕時のメイキング映像にも登場していました。
なお今回のインタビューは先日の公開Q&Aよりも前に行われたもので回答者は異なります。Redditに投稿された英語訳をもとに一部を抜粋し再編集しています。
オペレーターデザイン
- 追加オペレーターには2タイプある。ヒバナのように既存オペレーターを応用したタイプや、ミラやライオンのように戦術を一新するようなタイプ。
- 開発チームでプレイし楽しめるか検証したのちに、社外のプレイヤー・主にプロプレイヤーに試してもらってフィードバックをもらう。何千何百も試行錯誤している。
- 反復型開発式の開発(計画→実装→テスト→評価・分析)を繰り返していているため、考えられたアイデアはそのままにせず、まずゲームに落とし込み実装するかどうか決めている。
- どのように実現するか迷うことはあるが、オペレーター100人計画を実現する気持ちは変わらない。人数は90にも110にもなるかもしれない。
- このように口に出すことで、プレイヤーにもユービーアイソフトにも宣言したようなもの。
- オペレーターの設計に失敗することもあるが、プロジェクトを進めながら後から強化したり弱体化したりできる。
- デザインやテスト段階では評価も上々だったのに、ゲームに実装してみたらプレイヤーからは好かれないことはある。
- ゲームリリース以前は我らのタチャンカは強すぎてゲームバランスを壊すオペレーターになるのではと危惧されていた。
関連記事:レインボーシックス シージ:今後のオペレーター調整Q&A公開、タチャンカは今年も強化予定なし
オペレーションヘルス(Year2 Season2)
- オペレーションヘルスまでは長期的な視点が欠けていた。
- 今はゲームの質を念頭に置いている。リリース後に3カ月もやり直しをするのは懲りたので、その意味ではオペレーションヘルスはいい勉強になった。
アウトブレイク(Year3 Season1)
- 実はY1S3の制作時、攻撃側でヒーラーのオペレーターを入れようとカピタオにヒール効果のある矢を持たせようとしたが動き回るプレイヤーに当てるのが難しく、ドク以上にストレスになるので中止した。
- アウトブレイクのとき開発チームに「ヒーラー出せない?」と聞かれたので「ずっと温めていたアイデアがあるからリリースしよう」という流れになった。
- PvEとPvPではオペレーターデザインの考え方は根本的に異なる。
- アウトブレイクは二度とやらない。というのも新しいオペレーターやシステムを考えるリソースをPvEに割かなくてはいけなくなるため。当面はPvPに集中する。
- まったく関係ないイベントなら今年実施する可能性があるが、そのうち明らかになるだろう。
LION(ライオン)とFINKA(フィンカ)
- 開発中は「ラッシュとライオン」と呼んでいたのでフィンカのコードネームは「ラッシュ」
- ライオンを避けるほうが綱渡りだろう。当初はPvE専用のオペレーターで、プロプレイヤーに試してもらっても反応はいまいちだった。
- もっと“グローバル”になる余地はある。ボタン一つで状況を変えられるという点でフィンカも優れているが、ライオンはバランスの問題がある。
- シルエットが見えるのはある種のウォールハックで、位置を特定する方法としてベストとは言えないと考えているので変更する可能性はある。
- チームの息を合わせるきっかけを作れるのはライオンとフィンカの長所であり、ゲーム内VCで見知らぬ人と話すのが苦手でもライオンのガジェットを起動すればチームの役に立てる点は気に入っている。
- 今シーズンでは多くの収穫があり、2名とも攻撃オペレーターや防衛オペレーターにすることはYear3 Season3からはない。
- Year2のブラッドオーキッドやホワイトノイズで3名のオペレーターを投入したのは楽しかった。
Year3 Season2
- 次シーズンのイタリア人オペレーターは両名とも防衛オペレーター。
- イタリア人オペレーター「アリバイ」と「マエストロ」についての質問には『否定も肯定もできない』と答えるしかない
- 2015年から着手していたピック&バンシステムがY3S2のプロリーグマッチに実装される。オペレーターが増えたら、ランクマッチのような通常のプレイリストに入ってもいいと考えている。
- 詳細は言えないが、開発チームは新たなチート対策システムに取り掛かっている。
- より高い競技性と、プレイ時の楽しさを与えるため、初期オペレーターとYear1の追加オペレーターには必ず調整をかける予定。
- 照準と着弾点とがズレるバグと新リコイルシステムについての詳細説明はブログにてY3S2リリース時に公開する予定。また、次のTTSに反映されるだろう。
関連記事:(噂:OPERATION PARA BELLUM/オペレーション パラベラム)
追加を検討中のゲームモードや仕様
- 『R6S』のスピンオフやモバイル版などの開発については”知らない”
- バトロワモード? もちろん実装されないよ(笑)
- 期間限定の“ハードコアモード”は実施するかもしれない。
- ゲームリリース当時のゲームバランスを再現したバニラモードの実装も話に出ているが、追加するならアウトブレイクのような期間限定イベントだろう。
- カスタムゲームにおいて、より細かいオプション設定やパラメーター調整ができるようにしたいと考えている。例えばC4の投げ方の解説動画などでは、リセットのためにデスする手間が掛かるためチートコードオプションも実装するか検討中。現在はバグ修正が最優先だが、着手する可能性はある。
- マップ担当チームは今後何カ月、何年かけてもすべてのマップに手を入れたいと考えているようだ。民家や大統領専用機といった古いマップは大会競技を考慮に入れてデザインしていなかったらしい。
- オペレーションヘルス以前は「マップに手を入れる=作り変えることになるため強化も弱体化もできない」と考えていた。
- 今、補強壁の破壊についてはヒバナかテルミットのガジェットがあるかないかで変わってしまうが、どこでも壊せるマップというのは良くない。破壊可能な障害物を増やしたいが、かなり慎重に考えていかないとマズいことになる可能性がある。
- 常にゲームには幅を持たせたいと考えていて、最終的にはゲームの様々な要素が修正されたり手直しされる。
以上です。今までのR6Sを徐々に進化させながらもゲームを生まれ変わらせる可能性にまで言及していたLeroy氏。アップデートのたびに賛否両論は絶えませんが、「プレイヤーの楽しさ」を常に第一としていることからもコミュニティの声には耳を傾けているのではないでしょうか。
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『レインボーシックス シージ』の発売日は2015年12月10日で、対象機種はPS4、Xbox One、PC。
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コメント
コメント一覧 (9件)
なおLeroy氏のPCがCPU100%張り付きバグでまともに遊べなくなったから買い替えた模様
アウトブレーク話が全く進んでいないうちに打ち切りか
>・ゲームリリース以前は我らのタチャンカは強すぎてゲームバランスを壊すオペレーターになるのではと危惧されていた。
嘘つけ絶対思ってないゾ
余計な事に手出すと既存のゲームがガバガバになるって今回でよくわかったでしょ
バトロワなんか100人オペ実装なんて夢物語が成就してから考えろ
バトロワに便乗しない姿勢すこ
せんでも面白いゲームなのは確か。時代に流されないのは良ゲーな気がする。
スマホ版レインボーシックスならゲームロフトから配信されてましたね。
アウトブレイクは二度とやらない。というのも新しいオペレーターやシステムを考えるリソースをPvEに割かなくてはいけなくなるため。当面はPvPに集中する
あっ...
強過ぎてゲームバランス崩壊・・・誤
弱過ぎてチームバランス崩壊・・・正