本当にたどり着けるのか?
また、もう一つ重要な問題もあった。街までの情報は日本語でも豊富だったが、肝心の「モンテグラッパ」までの行き方がほぼ分かっていないのだ。あとで理解できたのだが、これは観光地化されていないためだと思われる。日本語どころか英語ですら情報がほぼない。
イタリア語であれば情報は集められたが、情報の鮮度も怪しく機械翻訳の信用性高くはないので「もう現地で情報収集しちゃえ! 」と勢いで訪れてしまった。当然「本当に辿り着けるのか?」という不安がつきまとう。
モンテグラッパまであともう少し!と思ったら...
安宿に駆け込み、ドロドロになった体の汗を流すため「まずは風呂!」とシャワーを浴びる。安宿特有のバスルームのドアがキチンと閉じない現象に見舞われるが、疲れのおかげで細かいことは気にならない。小休止後、とりあえず街の観光協会に足を向ける。
さすが観光協会。幸いにして英語での案内をしていたため、身振り手振りを交えつつモンテグラッパまでの行き方を相談。結果、「徒歩では慣れていないと厳しいので、タクシーで向かうのが一番だ」と勧められる。冷静に話を聞くと車で1時間らしいので慣れている云々ではない気もした。
「それじゃあ、タクシー予約してくれる?」とお願いすると、「自分で連絡しろ」とイタリア語ができない自分には無慈悲なお言葉。観光協会なのに...!?とは思うが、こんなカルチャーギャップこそ日本での“常識”をぶち壊してくれる旅の醍醐味だろう。
翌日、使い慣れない言語で連絡するも当然上手く伝わらず、めんどくさがられて「また後でね!」とガチャ切り。後でなら来てくれのだろうか? 「イタリア人は冷たい奴ばっかりだぜ!」と心が折れかけてきたが、ここで諦めたら24時間かけて安いシャワーを浴びに来ただけになってしまう。
すぐさま部屋を飛び出し、ホテルのフロントに決死の形相で地図を見せながら訴えたところ、どうにか別のタクシーを確保。予算交渉も想定より上手くいって一安心だ。一路、モンテグラッパにあるという慰霊施設に向かう。
コメント
コメント一覧 (8件)
めっちゃ良い記事じゃん
流れず少しTOPの方に固定しといて欲しいくらい
拘ってるなぁ大戦へのリスペクトを感じる
魂のある作品っていつまでも愛されるよね
集金のためだけに作られた最新作とは大違いだ
素晴らしい記事をありがとうございます
ゲーム性はともかく、BF1のキャンペーンと雰囲気は最高だったな
EAAで珍しいコラム、楽しくませてもらいました。
おもしろかったです。丘陵地帯での戦闘、想像できないほど過酷だったでしょうね。
25万人の犠牲者や殺傷に特化した近接武器は写真でみても恐ろしく感じました。
貴重な情報ありがとうございました
たしかにめちゃめちゃ忠実に作られていてすごい。
すごいけど・・・そういうところにばかり予算かけてるんだろうなとも思ってしまう。
素晴らしいの一言
ゲームのマップと比較したいという動機で旅するの面白すぎです
私もヴォー要塞とか行ってみたくなりました
貴重な体験をシェアしていただき有難うございます!
とても感慨深い記事でした。
史実に基づいたゲームだからこそ、現地の過去と現在に敬意を払っていると思いました。
ぜひBF4の上海や中国も旅してください!