CoD:MW3：マルチに"スタミナゲージ"実装予定 / バニーホップやクイックフィックス復活か / エイムアシストは現状維持など、SHGが語る今後の計画

CoDシリーズ最新作『Call of Duty: Modern Warfare Ⅲ（コール オブ デューティ モダン・ウォーフェア 3/ MWⅢ）』を手がけるSledgehammer Games（スレッジハンマーゲームズ、SHG）のスタッフ2名が、ストリーマーRepullzeの配信に特別出演。

プレイヤーとの質疑応答を通じて、『CoD:MW3』のマルチでSHGが計画していること、または計画していないことなど、さまざまな興味深い話を聞くことができた。

『CoD:MW3』今後のアップデート計画

Repullzeの配信ログはこちら（Twitch）。今回はSHGから、シニアデベロップメントディレクターのAdam Iscove氏と、マルチのクリエイティブディレクターGreg Reisdorf氏が登場し、『CoD:MW3』のマルチに関するさまざまな質問に答えていた。

「スタミナゲージ」を追加予定

SHGは今後どこかで、キャラクターのスタミナを確認できるゲージをHUDに追加予定であることを明かした。今回の質疑応答の中で、最も興味深かった新情報だ。

『CoD:MW3』ではキャラコンのスピードが向上したが、スライディングやダッシュ、タクティカルダッシュに関わる議論がリリース前から白熱している。タクティカルダッシュには継続可能な時間が設定されており、これはリフレッシュタイマーとセットになっている。

ベータの仕様では、スライディングをするとスタミナがすぐリフレッシュされていた。リリース版ではこれが無くなり、むしろスライディング後のリフレッシュに遅延がかかっていたことが11月18日付のパッチノートで解説されている。現在はリフレッシュの遅延が75％減少し、ダッシュとスライディングを繰り返しやすくなった。

とはいえ、こうした繊細なメカニズムを文字で説明されてもプレイヤーには理解しにくい。スタミナゲージが追加されれば、今どのくらいタクティカルダッシュできるのかが直感的に分かり、便利になるはずだ。

Reisdorf氏は「実際に追加しているところです。間もなく登場するでしょう」と請け負っていた。

バニーホップ（のようなもの）復活？

良くも悪くも『コール オブ デューティ』のキャラコンを象徴する「バニーホップ」を、"何らかの形"で『MW3』で復活させる可能性が模索されているという。

現在はスライディングやジャンプを繰り返しながらエイムしようとしても、上述の通りディレイがかかるため、各動作がスムーズにつながっていかない。バニーホップできない点について、Reisdorf氏にも明確な理由はないようだ。

「なぜ（バニーホップが）できないのか、良い理由があれはいいのですが。なので、何らかの形での復活を模索していきます」

チャット欄でもバニホ復活を望む声は多い。各モードやマップでのテストもする必要があるため「明日すぐ復活」というわけにはいかないそうだが、長期的に見たときに期待できそうだ。

プレステージの仕組みは現状維持

12月初頭に始まる「シーズン1」では、6v6用の新マップ3種など、さまざまなコンテンツがリリースされる（詳細記事）。

新コンテンツと合わせて、やり込み要素の1つである「プレステージ」のレベルアップもできるようになる。2022年の『Call of Duty: Modern Warfare ll （コール オブ デューティ モダン・ウォーフェア 2/ MWll）』に引き続き、シーズンごとにリセットされない仕組みだ。

プレイヤーからは「シーズンごとにプレステージがリセットされる仕組みに戻して欲しい」という要望を受け取っており、SHGも変更の検討はしたという。しかし、少なくとも『CoD:MW3』の1年はリセットされない形式でやることとなった。

また、開発段階では、「武器プレステージ」の復活も検討。しかし、こちらも結局実装されることはなかった。

MW3のクラッシュ率は歴史的低さ

（毎年のことではあるものの）『CoD:MW3』リリース時は、リスポーンして自動的にデスするのを延々と繰り返すバグなど、さまざまな不具合が話題を集めた（Reddit）。現時点でも、「ゲームがクラッシュした」、「条件を達成しても報酬がもらえない」などの不具合は報告され続けている。

しかしAdam氏によると『CoD:MW3』におけるクラッシュ発生率は「歴史的に低い」そうだ。

もちろん、SHGはプレイヤーの満足度をさらに改善させるべく、引き続きサーバーやパケットバーストに関する不具合に取り組むとともに、さまざまなプレイ環境での最適化を図っていくという。

クイックフィックスはどこへ？

プレイヤーをキルすると体力が回復するPERK「クイックフィックス」。『CoD:MW3』ではPERKシステムがベストやグローブなどの軍需品として表現されたが、「クイックフィックス」に相当する効果を持つものは実装されなかった。

Greg氏によると、クイックフィックスが無い理由は、それを問題視しているからではない。バランスチームとも話し合ったが、現時点のラインナップでも彼らの目指すバランスが取れているためだ。

とはいえ、プレイヤーからのフィードバックは引き続き受付中。バランス面で「ひどいマイナス点さえ生み出さなければ、実装しない理由はない」とも述べた。

PERKのうちギアとブーツには、今後のシーズンで調整や追加を行っていくという。

武器バランス調整

『ウォーゾーン』、『CoD:MWll』、そして『CoD:MW3』。3つのタイトルでバランスを取るのは「非常に難しい」と認めるGreg氏。実際、初代『ウォーゾーン』で3年分のタイトル、すなわち『Call of Duty: Modern Warfare（コール オブ デューティ モダン・ウォーフェア / CoD:MW）』、『Call of Duty: Black Ops Cold War（コール オブ デューティ ブラックオプス コールドウォー）』、『Call of Duty: Vanguard（コール オブ デューティ ヴァンガード）』の武器が共有されていたときは、毎シーズンのように激しいバランス調整が実施されていた。

しかし、可能な限りゲームが求める形へと調整しなければならない。『MWll』の武器バランスについては、単にダメージを変えるだけでなく、反動の強さや弾速などさまざまな面に取り組んで行くという。

エイムアシストは問題ナシ

エイムアシスト弱体化の可能性についての質問もあった。SHG側は、『MW3』のエイムアシストは今のところ「良い状態」にあるとしており、しばらく調整されることはなさそうだ。

しかしデータ収集は継続中。もし今後、コントローラーの方がキーボード&マウスよりも明らかに高いキルレを出すようになったら、やはり変更が検討されることになる。

一方では、エイムアシストに関するオプションのうちいくつかは削除する予定だ。各プラットフォームでのクロスプレイに見合った、最適なソリューションを模索していく。

Redditで開発者Q&A開催中

SHGのスタッフは現在、RedditのMW3サブレでマルチに関する質疑応答イベント（AMA）を開催中。日本時間11月21日の午前5時から、集まった質問に回答していく。

コメント欄では既に、スキルマッチ（SBMM）に関する質問や要望が多数寄せられている。Repullzeの配信では触れられなかったが、マルチの開発チームが反応してくれるかどうか気になるところだ。今も昔もスキルマッチには賛否両論あるが、シーズン1の開幕に向けて、一旦SHG側の意図を確認してみたい。

Source: Twitch