約12TBに及ぶValve(バルブ)の内部データがオンラインに流出した。研究者たちの解析によれば、2003年以降およそ10年分にわたる内部ゲームビルドとアセットが含まれており、その中には『Portal 2(ポータル2)』『Left 4 Dead(レフト4デッド)』『Counter-Strike: Global Offensive(カウンターストライク:グローバルオフェンシブ / CS:GO)』、そしてお蔵入りとなった『Portal』続編の企画「F-Stop」まで確認されている。『Half-Life 2: Episode 3(ハーフライフ2:エピソード3)』との関連も調査が進む。
- 3行まとめ
- 約12TBのValve内部データが現地時間8月29日に流出、2003年以降のビルドを含む
- 『Portal 2』『Left 4 Dead』『CS:GO』とお蔵入り企画F-Stopのアセットを確認
- 『Half-Life 2: Episode 3』との関連も調査中だが、専用ビルドの確認には至らず
12TBのValve内部データが流出、2003年以降10年分のアーカイブ
ファイルは現地時間8月29日にオンライン上で出回り始め、12TBのアーカイブのコピーは現在SNSでも再拡散されている。ただし、その出所ははっきりしていない。つまり、誰が・いつ・どうやって入手したのかは特定されていない。
アーカイブ全体の中身もまだ完全には把握されていない。マニフェストの再構築、ハッシュの照合、depot IDを既知のSteamリリースと突き合わせる作業には、数日から数週間かかる可能性があるという。
Valveには公に記録された大きな情報流出が2件ある。悪名高い2003年の『Half-Life 2』ソースコード盗難と、2011年のSteam侵害(顧客データベースと限定的な取引バックアップが持ち出された一件)だ。しかし、今回のデータには2013年頃という比較的新しいアセットも含まれており、どちらも流出元としては考えにくいとされている。
Valve作品のコードが表に出た例はこの2件だけではない。2020年4月には『CS:GO』と『TF2』のソースコードがネットに流出しているが、こちらはSource engineのライセンシー向けに提供されていた2017〜2018年時点のコードで、Valve本体への侵入とは別の話だ。
流出データの出所は「Steam2」レガシー基盤か
今回のアーカイブは、Valveのレガシーな「Steam2」コンテンツサーバー基盤に紐づくダンプだと説明されている。Steam2は、2013年3月に「SteamPipe」へ置き換えられた旧世代の配信システムだ。
これほど多岐にわたるバージョン、そしてValveの開発史のさまざまな時期の素材がひとまとめに含まれている理由も、この基盤との関連で説明がつく可能性がある。
『Half-Life 2: Episode 3』との関連
『Half-Life 2: Episode 3』とのつながりの焦点になっているのは、「Weaponizer」と呼ばれるアイテムだ。2011年に『Dota 2(ドータ2)』のベータクライアントが流出した際、データマイナーは「ep3」ディレクトリ内から、Weaponizerのconcrete(コンクリート)/liquid(液体)/metal(金属)バリアントを参照するファイルを発見していた。
2024年には、Valveが『Half-Life 2: Episode 3』の未公開映像を披露している(同年はValveが『Half-Life 2』20周年で長編の開発ドキュメンタリーを公開した年でもある)。そこには、『Portal 2』開発ファイルでボツになった「Paint Gun」に関連づけられた武器モデルと一致する武器が映っていた。データマイナーのGabe Followerは、今回新たに流出した素材にも同じWeaponizerモデルが現れると報告している。

これはアーカイブと『Episode 3』を結びうる材料ではあるものの、流出データに『Episode 3』のビルドや専用depotが含まれていると断定するものではない。ValveがこのモデルをPortal 2開発中に流用していたことは知られており、流出ファイルはそちらの作業に由来する可能性もある。
2026年8月のValve流出で現時点までに見つかったもの
- 『Portal 2』のビルドおよびアセット
- F-Stopのアセット
- 『Left 4 Dead』のビルド
- 『Counter-Strike: Global Offensive』のビルドおよびアセット
- 『Spec Ops: The Line(スペックオプス ザ・ライン)』の2011年1月付ビルド
現時点でもっとも輪郭がはっきりしているのが『Portal 2』だ。出回っているスクリーンショットや映像は、2009年7月のプレイ可能な開発ビルドを映しているとみられる。研究者はさらに、アーカイブにF-Stopのアセットが含まれると主張している。F-Stopとは、『Portal 2』へと路線変更する前に、Valveが『Portal』続編候補として模索していた実験的な写真撮影ゲームの構想だ。
古い『Portal 2』素材はこれまでにも表に出てきており、2022年にはNintendo Switch版から発見されたベータステージの例もある。ただ、今回のアーカイブが抱える開発史のボリュームは、まったく異なる規模のようだ。
初期の『Left 4 Dead』素材もアーカイブから浮上している。コミュニティの研究者は旧ビルドのスクリーンショットを投稿しており、一部はプレイ可能だと述べている。Gabe Followerは、流出バッチの中から古い『Counter-Strike: Global Offensive』のアセットも特定した。リストにはValve作品ではない『Spec Ops: The Line』のビルドも並んでおり、アーカイブの中身がValve社内の資産だけではないことを示している。
アーカイブの全容が判明するにはまだ時間がかかる。現段階で語れるのは、複数タイトルのビルドとアセットが確認されたこと、出所が不明であること、そして中身の照合作業がこれから数日〜数週間続くという事実だ。掘り出し物が出るたびに騒ぎは大きくなるはずなので、続報に備えよう。
Valve関連記事
- 続報:他社ゲームにも波及
Steam12TB流出「テラリーク」、『GTA3』『Mafia II』の試作版まで含む - 前例:6年前のソースコード流出
『CS:GO』と『TF2』のソースコードがネットに流出 - Valveが自ら見せた開発の裏側
Valveの名作FPS『Half-Life 2』が無料配布中:20周年記念大型アップデート&2時間の長編開発ドキュメンタリーも公開 - 幻の続編を巡る動き
2025年こそ『Half-Life 3(ハーフライフ3)』発表? G-Man担当声優が意味深すぎるメッセージ投稿
FPS POWER TUNE
Googleの優先ソースに追加
Source: gamerant.com, pcgamer.com
EAA FPS News(イーエーエー)をもっと見る
購読すると最新の投稿がメールで送信されます。




コメント