アメリカはモンタナ州の田舎町「ホープカウンティ」を舞台に、武装したカルト教団「エデンズ・ゲート」と戦うオープンワールドシューター最新作『Far Cry 5(ファークライ5)』。今回当サイトEAA!!はE3 2017にて、『Far Cry 5 』のデモをプレイ後、プロデューサーのDarryl Long氏とのインタビューの機会を設けていただきました。
モンタナを選んだ理由
―― なぜ今作の舞台としてアメリカのモンタナを選んだのでしょうか? どのような経緯で決まったかをお聞かせください。
我々はシリーズの新作を作る際に、どのロケーションを選ぶかを話し合います。多くの場所の文献を調べたり話を聞いたりしてリストを作成します。 リストを絞り込んだら、今度は実際に現地へ赴きます。 モンタナを訪れた時に「ここだ」と決まりました。
「アメリカ」という国は知られていても「モンタナ」という土地はあまり知られていません。そこはとてつもなく美しく、山や丘、牧場や飛行機、そしてすばらしい歴史があります。モンタナで出会った人々は勤勉な正直者で、先祖代々伝わる土地を所有しているという尊厳を大切にしています。
彼らの歴史を学ぶと、モンタナは政府に頼らず自分で問題を解決してきたと分かりました。 そこで、ストーリーを実際に出会った人々に照らし合わせて作ることにしました。 カルト教団が土地を奪おうとしてきても、抵抗する心を持っているのが彼らです。そこにプレイヤーが参加して人々を繋げることで、ゲームの中心であるレジスタンス設立へと通じていきます。 モンタナはこれらの世界観にピッタリだったのです。
シリーズ初のプレイヤー参加型主人公
―― 今作の主人公はプレイヤー自身という『Far Cry』シリーズ初の試みですね?
おっしゃる通り。今作は「ジェイソン・ブロディ(ファークライ3の主人公)」でも「エイジェイ・ゲール(ファークライ4の主人公)」でもなくプレイヤー自身が主人公です。アバターもカスタマイズ可能です。ゲームを進める中で装備も変わっていきます。今作では主人公は一度も声を発しません、なぜなら主人公はプレイヤー自身だからです。
―― パガン・ミン(ファークライ4のヴィラン)との初対面の時のようなイベントはありますか?
今作でも、プレイヤーはノンストップでカルト教団を襲撃したり、静かな森で狩りにいそしんだり、何時間も釣りをするなど自由に選択が出来ます。ストーリーも同様です。 パガン・ミンとのイベントはプレイヤーがパガン・ミンに言われたとおりに“待っている”という「選択」したことで発生します。 「選択の上に成り立つゲーム」が『ファークライ』です。 今作でもきっとそのような選択がプレイヤーを待っています。
Coopとコンパニオン
―― 本作では人間だけでなく動物もコンパニオンに出来ますが、コンパニオン抜きでプレイすることも可能でしょうか?
もちろん可能です。人間のNPCと一緒に行動するか、動物を連れて行くか、それとも1人で進めるか、すべてはプレイヤーの選択次第となります。そして、一緒に遊べるフレンドは1人ですが、フレンドとCoopでストーリーを最初から最後まで一緒にプレイすることも可能です。
―― フレンドとストーリーを最後までプレイ出来るというのは『Far Cry』シリーズでは初めてですね。
『Far Cry 4 (ファークライ4)』ではオープンワールドを探索中のみCoopが可能でした。 今作では世界がもっと広がったことで、プレイヤーがどこに行くか、いつカルト教団を攻撃するか、どのタイミングでストーリーを進めるかの選択肢が広がりました。 この体験をフレンドと共有できるようにすべきだと考えた結果です。
―― フレンドが私の世界に来てストーリーを進めた後に、フレンドが元の世界に戻ったあとはフレンド側のストーリーは進行していますか?
進行度はホスト側のみが保存されるので、フレンドは再びストーリーを自分好みに進めることが可能です。一方で、詳細は明かせませんが、もしクールな装備や良い報酬など入手したものは帰還後も維持出来ます。
―― レベル制度についてお聞かせ願えますか?
詳細は後日語るつもりなので今回は話せませんが、前作よりも進化したものをお届けできます。
―― コンパニオンにも成長要素はありますか?
それも詳細はまだ明かせません。コンパニオンは成長していくにつれて戦闘スタイルも変化していきます。 もしプレイヤーがカルト教団の拠点に忍び込みたい場合は、犬の「Boomer」やスナイパーの「Grace」がオススメです。 たとえば「Grace」は遠くからプレイヤーの背中を守ってくれます。もしプレイヤーが見つかってしまっても彼女が即座にカバーしてくれるわけです。
―― もしコンパニオンが敵に見つかった場合、プレイヤーも自動で見つかるのでしょうか?
コンパニオンが見つかってもプレイヤーは無事です。 しかし私はあることに気が付きました。 Boomer(犬)はステルスプレイ用のコンパニオンです。彼は犬ですからカルト教団の拠点を歩いていても誰も気にしません。 そこで隠れているプレイヤーが攻撃指示出すとカルト教団も一斉にBoomerを攻撃しようとします。そうなるとステルスしていたプレイヤーは皆飛び出してBoomerを守ろうとするのです(笑)
―― Boomer繋がりですが、今作では他の動物もコンパニオンに出来ますか?
Boomer以外にも様々な動物が登場します。 今回はE3用の2人+1匹のコンパニオンの事しか語れませんが、製品版ではより多くのコンパニオンが登場します。コンパニオンの中には死亡したカルト信者の武器を剥ぎ取りレジスタンスに参加させてくれと頼んでくる者もいます。
―― フレンドとプレイ中もコンパニオンを雇えますか?
可能です。 プレイヤーとフレンドとコンパニオンは自由に組み合わせることができます。
―― コンパニオンへの誤射はどうなるのでしょうか? デモプレイ中に敵を撃ったら、敵に噛み付いているBoomerに当たりそうになってヒヤヒヤする場面がありました。
誤射してしまってもダウン中に蘇生すれば問題ありません。蘇生をしなかった場合は一時的に呼び出せなくなりますが、後ほど復帰します。 E3デモ版ではこの辺りはシンプルにクールダウンという形にしていますが、製品版では「Guns for Hire」のエコノミー制度が絡んでくるようになります。
―― 銃の数やカテゴリーの数はどうでしょうか?
えーっと、たくさん登場します(笑) 正直言いうと数が多すぎて把握しきれていません(笑) 武器カテゴリーは『ファークライ4』から引き継がれていますが、『ファークライ5』用に新たなカテゴリーも追加されています。 E3デモ版でも登場した近接武器がその一つです。 これは『ファークライ プライマル』から継承されました。 『ファークライ プライマル』では棍棒で殴るだけでなくそれを投擲することもできましたが、今作では野球バットを投げることができます。
―― デモプレイではバットを使って背後からテイクダウンが出来ましたが、連続で敵を倒すチェインテイクダウンは可能でしょうか?
スキルについては明かせませんが、多くのスキルが『ファークライ4』から継承され、チェインテイクダウンもその中の一つにあります。
―― ベータテストはありますか?
現在はその予定はありません。
以上、Darryl Long氏に語っていただいた内容でした。 氏はインタビュー中に何度も「選択」という言葉を使っており、『ファークライ5』は「The game above the choice (選択の上に成り立つゲーム)」だと強調していました。
これまで以上に美しく広大な世界と、狂気に満ちたストーリーと混ざり合う『Far Cry 5(ファークライ5)』。対象機種はPlayStation 4、Xbox One、PCで、発売日は2018年春(海外版は2018年2月27日)。
関連記事: 初のゲームプレイトレーラー公開、カルト教団に支配された田舎町が舞台
Far Cry 5: E3 2017 Official Gameplay | Ubisoft [US]
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コメント
コメント一覧 (4件)
神父さんは見た目的にめちゃ強そうで気になる
素晴らしい
今年のFPSで一番楽しみかもしれん
強力プレイというなら3の時のcoopみたいなのなら面白いのにと思っていたがフレンドオンリーのだったか、オープンワールドの野良コープは目的意識が合わないとクズになるしこれは妥当だと思うな
EAAさん本当にありがとう。今回のインタビューで色んな心配が吹き飛んだし、他所の記事では書いていないチェーンテイクダウンの続投についても書いてあって最高の記事でした!