長らく大量のチーターに悩まされてきたアジアPC環境の『Apex Legends(エーペックスレジェンズ)』と『Battlefield V(バトルフィールド 5)』。EA公式が「努力している」と返事をするも、数年も改善されない状況に苛立ちを覚えているプレイヤーも多く、今まで「本当に仕事をしているのか?」とまで疑われてきたEA社のアンチチートチームの人知れぬ苦労が見えてくる情報が発掘されました。
EA社の新特許「Secure anti-cheat system」
USPTO(米国特許商標庁)のデータベースによると、EA社は2019年10月01日に新しくアンチチートシステム関連の特許を登録したそうです。
アンチチートの新特許
「ネットワーク越しにユーザーのコンピューターの揮発性メモリにアクセスできる機能を有するアンチチートソフト。一部の実装形態では、このアンチチートシステムは揮発性メモリの一部をスキャンまたはアクセスし、起動中のゲームアプリに干渉しうるチートソフトや非認定ソフトの存在を感知することができる。また、アクセスされた揮発性メモリの断片をチートソフトの実行痕跡と比較参照することができる。更にアンチチートシステムが非揮発性メモリに保存されないようにし、害意を持つユーザーのアンチチートシステムに対する改竄を防ぐ」
仕様全文からもかいつまんで抽出すると、この新しい技術は以下のことが可能になっているそうです:
- バックグラウンドで走っているチートソフトの検知。
- チートソフトの痕跡の検知。
- ローカルストレージに保存されず、逆解析や改竄を予防。
- チート使用者の地理情報を取得、サーバーに送信(仕様第20条より)
特許許可に4年、長い審査期間
この特許に関して注目すべきはその仕様だけではなく、出願日にもあります。特許は出願してから特許庁に審査してもらい、審査が通ったらやっと正式な権利として認められるもの。なので新技術は開発が終わっても特許申請が通るまで待つことになるのが常なのですが、この技術の出願日はなんと2015年3月27日。EAのアンチチートチームが新たなチート対策を開発するも、米国特許商標庁の足止めをくらい審査完了まで4年以上も待たされた形になります。
「努力している」と表明するもコミュニティから猜疑の目を向けられ続けてきたアンチチートチームですが、そんなコミュニティからの追求や長期間の足止めにもめげずにチートソフトと戦い続けている、律儀な技術スタッフたちの姿が垣間見えます。
4年来のチート関連の苦労を考えると「もしこの技術がもっと早めに審査を通っていれば」と思わずにはいられませんが、今はとりあえずやっと特許の許可が降りて、今後の『Apex』や『BFV』の状況改善に繋がりうることを祝いましょう。
もし実用化されたら?今後のチート対策への展望
アンチチートにとって最大の敵はチートツールによる改竄で、様々なチートツールもまず既存のアンチチートソフトを無力化するところから始めるのですが、この新技術はその点においてチートツールに見事なカウンターパンチを食らわせることになります。
また、チート使用者の地理情報を取得するという機能が追加されているのも面白く、例えばチートツールを標準搭載しているネカフェからの接続を一斉シャットアウトするのに使用したり、訴訟や逮捕の材料に使うなど様々な応用が考えられます。
特許登録から実用化までにどの程度時間がかるかはわかりませんが、なるべく早い段階での実装を期待したい所です。
チート映像
10 Minutes of Apex Legends Cheaters
Cheating Epidemic Battlefield V
基本プレイ無料FPS『Apex Legends(エーペックスレジェンズ)』の配信日は2019年2月5日で、対象機種はPlayStation 4 / PC(Origin) / Xbox One。[wpap service="with" type="detail" id="B07XQ715FG" title="エーペックスレジェンズ ブラッドハウンドエディション【同梱物】・限定レジェンダリーキャラクタースキン..."][wpap service="with" type="detail" id="B07XQ715FG" title="エーペックスレジェンズ ブラッドハウンドエディション【同梱物】・限定レジェンダリーキャラクタースキン..."]
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コメント
コメント一覧 (31件)
今もチーターがいなくなってるわけじゃないし、なにか対策がみられるわけでもない。チーターが湧くのはバトロワやFPS、ゲームである以上しょうがないとは思うけど。もうすこし対策を強めてもいいと思う。