『WARDOGS(ウォードッグス)』の新たなゲームプレイトレーラーが、Future Games Show Summer Showcaseにて公開された。100人のプレイヤーが3チームに分かれて戦うこの大規模FPSは、稼いだ現金がマッチをまたいで持ち越される「永続経済」を最大の特徴に掲げており、Steamのウィッシュリストはすでに50万件を突破している。早期アクセスは今年後半に予定されている。
- 3行まとめ
- 大規模タクティカルFPS『WARDOGS』が、Future Games Showで新ゲームプレイトレーラー公開
- 100人・3チームが256km²のマップでコントロールゾーンを奪い合う。バトロワでもエクストラクションでもない新形態
- 稼いだ現金が試合をまたいで永続する経済システムが核。Steamウィッシュリストは50万突破、早期アクセスは今年後半予定
『WARDOGS』とは? バトロワでもエクストラクションでもない大規模FPS
『WARDOGS』は、Team17と、英ダービーのスタジオBULKHEADが手がける「タクティカル・オール・アウト・ウォーフェアFPS」だ。バトルロイヤルでもエクストラクションシューターでもなく、戦術的な深さ・チームプレイ・プレイヤーの自由を優先した大規模戦闘を打ち出している。
戦場となるのは、東欧の荒廃した工業地帯の山岳エリア。最大100人のプレイヤーが3チームに分かれ、破壊可能な地形の上で全面戦争を繰り広げる。タクティカルな銃撃戦、諸兵科連合の戦闘、建築と破壊、そして大規模なチームプレイが融合した内容となっている。

ゲームモードは「King of the Hill」。3チームが100ポイントを奪い合う
ゲームモードは、Arma 3のコミュニティ製Mod「King of the Hill」にインスパイアされたもの。256km²に及ぶ広大なマップ内に、2x2kmの「コントロールゾーン」がランダム生成され、3チームがその支配を巡って激突する。
勝敗のルールはシンプルだ。
- 得点条件:コントロールゾーン内にもっとも多くのプレイヤーを送り込んだチームがポイントを獲得
- 勝利条件:先に100ポイントへ到達したチームがマッチに勝利
- ホットゾーン:より小さく移動する「ホットゾーン」を狙えば、獲得できる現金とポイントが2倍になる。戦況を一気に動かす可能性を秘めた要素だ
ゾーンの位置や各プレイヤーの戦術が毎回変化するため、同じ展開のマッチは二度とないという設計になっている。
核心は「永続経済」。稼いだ現金は次のライフ、次の試合に持ち越せる

本作最大の特徴が、現金(キャッシュ)を軸にした経済システムだ。プレイヤーは全員、$10,000を所持した状態でスタートする。各ライフごとに、多彩な武器・装備・ユーティリティ・ビークルの中からロードアウトを購入し、チームの勝利に貢献していく。
注目すべきは、現金の稼ぎ方が「キル」だけに偏っていない点だ。味方の蘇生、ゾーンへの味方の輸送、目標地点の制圧、敵のスポットといったチームプレイ行動に対して現金報酬が発生する。BULKHEADは「チームプレイは推奨するものではなく、報酬を与えるもの」と表現している。
そして最も重要なのが、この現金がマッチをまたいで永続するという点だ。アカウントに貯め込んで温存するもよし、良いタイミングでより高性能なギアやビークルに大金を投じて戦局をひっくり返すもよし。海外メディアPC Gamerも、この永続経済がメタ進行の手応えを瞬間瞬間の銃撃戦に持ち込み、エクストラクションシューター的な緊張感を生む可能性に注目している。

さらに経済には二層構造がある。稼いだ現金は「ゴールドバー」というエンドゲーム通貨に交換でき、これを「ゴールドマーケット」で使うことでコスメティックを解除できる仕組みだ。
ロールはプレイヤーが自由に定義する。メディック、パイロットなど、スペシャリスト用アイテムを購入してロードアウトを組み、6本の進行トラックでXPを獲得していく。楽しむために組むもよし、毎ライフのリターンを最大化するために最適化(min/max)するもよし、プレイスタイルに合わせて構築できる。

遊び方は自由。スナイパー、輸送、要塞構築、砲撃まで

『WARDOGS』には決められた戦い方が存在しない。ゾーンへのアプローチはプレイヤーの自由に委ねられている。トレーラーでは、地上の1人がランチャーでヘリコプターを次々と撃ち落とす場面など、Battlefieldを思わせる派手な戦闘が披露された。
公式が挙げる遊び方の一例は以下の通り。
- ホットゾーン狙い:現金2倍を狙ってホットゾーンへ突撃する
- 狙撃:ギリースーツを購入し、遠距離から狙撃する
- 輸送・支援:ヘリコプターで味方に物資を運ぶ
- 要塞構築:戦略的な隘路に前線基地(FOB)を建設して固める
- 破壊・砲撃:砲撃戦車に乗り込み、敵陣に破壊の雨を降らせる
ロケットランチャーで団地を吹き飛ばす、重装甲戦車で街を踏み潰すといった大規模な破壊表現も用意されており、プレイヤーの行動に世界が反応する。これらすべてが100%プレイヤー主導で展開し、近接ボイスチャットで味方と戦術を練ったり、敵を煽ったりできる。さらに拡声器を建設して、敵に向けて自陣営のプロパガンダを流すといった芸当も可能だ。
分隊(スクワッド)のサイズは無制限。味方は誰一人置き去りにしないという思想で、分隊を組むと専用UI、コミュニケーションツール、ビークルのロック機能が追加され、より高度な連携がとれるようになる。
舞台は「コルチア」。3勢力が希少資源を奪い合う

『WARDOGS』の舞台は、戦火に引き裂かれた地「コルチア(Kolchia)」。数十年にわたるユーラシアの紛争を煽ってきた希少資源「PV-1」を巡る戦いが物語の中心となる。コルチアには複数のロケーションとPOI(注目地点)が存在し、地に足のついたミリタリー色の強いゲームプレイが展開される。
プレイヤーが身を投じる3つの勢力は以下の通り。
- LONESTAR(ロンスター):西側の準軍事勢力における重火力部隊
- VALKYRA(ヴァルキラ):ソビエト人民共和国の栄光復活を目指す勢力
- MANTICORE(マンティコア):ペルシア王国、テヘランが擁する影の軍隊
あなたはどの旗のもとで戦うのか。これも完全にプレイヤー次第だ。

50万ウィッシュリスト突破。プレイテストの事前登録を受付中

今回の新トレーラー公開は、『WARDOGS』がSteamで50万ウィッシュリストを突破したタイミングと重なる。インディースタジオにとっては大きなマイルストーンであり、プレイヤーが「従来とは違う大規模シューター」を求めているサインだとBULKHEADは見ている。ちなみに最初の10万ウィッシュリストは、2月の発表からわずか3日で達成していた。

プレイテストについては、BULKHEADはすでに数ヶ月前から、少数の実プレイヤーを招いたプリアルファ・プレイテストを実施している。現時点での手応えについて同スタジオは「プレイヤーが何度も戻ってくる」と表現しており、今月さらにテスト参加者を追加していく予定だという。将来のプレイテストに参加したい場合は、FirstLook経由の事前登録ページから申し込んでおける。なお参加枠は保証されないが、開発の進捗は随時共有していくとしている。

BULKHEADの姿勢は一貫して慎重だ。今回公開された映像も「3年以上をかけて、仲間と遊びたいゲームを作ってきた」現時点でのプリアルファそのものであり、「盲目的な誇大宣伝は望まない。今の開発段階のありのままを見せるので、自分と仲間に合うゲームかどうかは自分たちで判断してほしい」と述べている。
なお本作は、BULKHEAD独自の「War Dynamics Framework」によって動作する。これはUnreal Engine 5(UE5)を拡張したカスタムフレームワークで、100人規模の高密度な全面戦争を成立させるために構築された。開発陣自身が熱心なFPSファンであることから、パフォーマンスと入力遅延がゲームの「手触り」を左右する重要な要素だと強く意識しているという。航空宇宙や弾道学の専門家といった実世界のスペシャリストとのコラボにより、現実的な弾道・オーディオ・飛行モデルも実現している。

実際、PRでは磨かれた開発者コメントの代わりに、プレイテスター自身の生の声が紹介された。Steamに1,300本のゲームを所有するというiShot氏は、ここ1年でこれほど興奮したゲームはなく、次のメインゲームになると語っている。著名YouTuberのJackFrags氏も「他のゲームがやっていない新しい要素が詰まっている」と評価した。
今回の新トレーラーに加え、Steamストアページでは、Future Games Showトレーラーの先にある拡張版フルプリアルファ・ゲームプレイ映像が視聴可能となっている。YouTubeには4K版も用意されている。戦術的な深さとチームプレイについて開発陣が語るdev vlogも公開済みだ。

『WARDOGS』製品概要
- タイトル:WARDOGS(ウォードッグス)
- ジャンル:タクティカル・オール・アウト・ウォーフェアFPS(最大100人・3チーム制)
- 開発:BULKHEAD(英・ダービー、2015年設立。『The Turing Test』『Battalion 1944』などを手がける)
- 販売:Team17
- 対応プラットフォーム:PC(Steam)
- 配信形態:早期アクセス(今年後半開始予定/早期アクセス期間は約1〜2年を想定)
- 価格:早期アクセス中は低めの価格に設定し、正式リリース時に引き上げる方針(具体的な金額は未発表)
- 日本語対応:インターフェース対応(音声は英語)
- 技術基盤:BULKHEAD独自の「War Dynamics Framework」(Unreal Engine 5を拡張)
- 収益化:バトルパスなし・Pay-to-Winなし、コスメティックはプレイで獲得(公式明言)
WARDOGS PC動作環境
- 最低(1080p Low @ 60fps+):OS Windows 10/CPU Core i5 8600・Ryzen 5 3500/メモリ16GB/GPU GTX 1660・RX 590/ストレージ30GB
- 推奨(1440p Medium @ 70fps+ または 4K Medium @ 60fps+):OS Windows 11/CPU Core i7 12700k・Ryzen 7 5700x/メモリ16GB/GPU RTX 3070・RX 6700 XT/ストレージ40GB
正式版では、ファイタージェットなどの新ビークル、武器カテゴリの拡張、シーズン制のメタゲーム、より深い進行システムなどの追加が計画されている。なお収益化について、BULKHEADは「バトルパスなし、Pay-to-Winなし、コスメティックはプレイして獲得する」と公式に明言している。「これはゲームであることを忘れないタクティカル全面戦争FPSだ」というのが同スタジオの姿勢だ。
永続経済がもたらす「もう1つの緊張感」
『WARDOGS』が面白いのは、Battlefield的な大規模戦闘の派手さと、エクストラクションシューター的な「失う怖さ」を、現金の永続という1本の軸でつなごうとしているところだ。稼いだ金を次の試合に持ち越せるということは、裏を返せば「今この1発の判断」が将来の自分の戦力に効いてくるということでもある。チームプレイにきっちり報酬を払う設計も、ありがちな野良マッチの殺伐さを変えるかもしれない。
もちろん、永続経済はバランスを誤ればインフレや格差を生むリスクもはらむ。そのあたりをBULKHEADがどう調整してくるか、今年後半の早期アクセスで見極めたいところだ。あなたは$10,000を握りしめて、どんな戦い方で稼ぐ? それとも、まずはプレイテストの事前登録で次のチャンスを待つか。
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Source:WARDOGS on Steam / BULKHEAD・Team17 プレスリリース



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