高性能コントローラー業界の先駆者であるNACONは2023年12月14日、最新作となる高性能コントローラー「NACON REVOLUTION 5 PRO」を日本国内向けに発売した。
本製品は、PlayStation公式ライセンスを取得した、コアゲーマーやプロゲーマーに向けて設計された最新の高性能コントローラーだ。一言に高性能と言ってもその幅は広く、「REVOLUTION 5 PRO」はこだわればどこまでもこだわれてしまう、現時点で究極・最新のプロ向けコントローラーといえる。
そんな「REVOLUTION 5 PRO」を1週間ほど試用させてもらったので、PCゲームでもあってもできる限りコントローラーでプレイし、「Xbox Elite ワイヤレス コントローラー シリーズ 2」や「Razer Wolverine V2」などを愛用しまくっている筆者が、映像を交えてじっくりレビューしていこう。
NACON REVOLUTION 5 PRO コントローラー レビュー
動画でもレビューしているので、ぜひご覧いただきたい。
- どんな機種?:今年発売!最新の高性能ゲーミングコントローラー
- 向いてる人は?:コントローラーで試合に勝利したいゲーマー
- 向いていない人は?:ライトゲーマー
- 競合製品は?:Xbox Eliteワイヤレスコントローラー シリーズ 2 / Razer Wolverine V2など
- 立ち位置は?:PC / PS4,5対応の高価格帯コントローラー
- カラーは?:ブラック / ホワイト
- 良いとこは?:ドリフト問題を解決した革命的製品
- いまいちなとこは?:お値段!
- 同梱物は?:本体 / ストレージケース / アクセサリーストレージボックス / 2Dパッド各種 / 金属製スティックリング各種 / ウェイト各種 / ジョイステックヘッド各種 / USBドングル / USB A – Cケーブル / マニュアル / 外部マイクロホン(外付けマイク) / クリーニングクロス
- 価格は?:38,280円(税込)
- どこまでもこだわれるガチプロ向けコントローラー
- 摩耗による“ドリフト問題”を解決した革新的製品!
- 本体のみでキーマッピング可能
- 多数のパーツと超細かいセッティング
- PC/PS5/PS4対応
- ライセンス関連でPS5のみ振動機能なし
- お値段!
コントローラーマニアの個人的な結論から言うと、「さすがNACON先輩」と言える完成度で、FPSゲーマーには特におすすめ。多数のコントローラーを所持している筆者だが、今後はREVOLUTION 5 PROをメインにする予定だ。ただし、まったく不満がないわけではないので後述しよう。
NACON REVOLUTION 5 PRO ギャラリー
デザインはPSユーザーでもXboxユーザーでもとっつきやすい。純粋なPSユーザーからすれば方向キーと左スティックの位置は入れ替わっているため、最初はとまどうかもしれないがすぐに慣れる(経験者談)。
競合コントローラーとの比較
同系統のコントローラー「Xbox Eliteワイヤレスコントローラー シリーズ 2」「Wolverine V2 Pro」「DualSense Edge」「REVOLUTION 5 PRO」の発売日と重量、価格などを簡単に比較してみよう。
- | Xbox S2 | Wolverine | DS Edge | R 5 PRO |
---|---|---|---|---|
発売日 | 2019/11/5 | 2023/2/24 | 2023/1/26 | 2023/12/14 |
重量 | 345g | 279g | 327g | 309g |
一言 | 重い | 振動なし | PC非対応 | 万能 |
定価(税込) | \21,428 | \40,980 | \29,981 | \38,280 |
Amazon価格 | \19,182 | \37,800(B) \39,800(W) | \29,980 | \34,800 |
「Xbox Eliteワイヤレスコントローラー シリーズ 2」は何年使っても手にずっしり来る重量で、「Wolverine V2 Pro」は数字以上に軽く感じる。「REVOLUTION 5 PRO」はデフォルトでは2番目に軽い。
ちなみに、2022年に発売された「Xbox Elite ワイヤレス コントローラー シリーズ 2 Core」はパッドやサムスティックなどが別売りのため比較対象外。Wolverine V2 Pro(2023)に振動がないのは競技向けなためで、振動が不要なゲーマーも多いだろう。
使いやすさやなじみやすさは個人差があるだろうが、慣れてしまえばどれも大差はない印象だ。REVOLUTION 5 PROは、「PlayStation純正のDualSense Edgeにもう5,000円プラスすれば、PCでも使え、より自分好みにカスタマイズできる」と考えるとシンプルかもしれない。
以下で、「REVOLUTION 5 PRO」の良いところと、気になる部分の詳細を見ていこう。
REVOLUTION 5 PROコントローラーの良いところ
- コントローラーが勝手に動く「ドリフト現象」を理論的には解消!
- コントローラー単体でキーマッピング
- クリエイト/オプション/PSボタンを除く全ボタン対応
- 本体カスタマイズが豊富でどこまでもこだわれる
- 磁気スイッチのサムスティックとLRトリガーがド安定で安心感バツグン
- コントローラーなのにイコライザー対応
- 本体LEDでバッテリー残量を確認可能
- 10時間以上、最大12時間のバッテリー駆動
- 超多機能な専用アプリでどこまでもこだわれる
- FPSを含む5種のプリセットが用意
- PSユーザーが馴染みやすく、他機種比較でボタンが最も押しやすい(DualSense風)
- コントローラーをゲーム機に接続すると、本体サウンドとBluetoothオーディオ周辺機器を自由に切替可能
- 有線、無線ともに遅延が気にならないぐらい問題なく使える。接続も途切れず安定
- Sony公式ライセンス取得
ドリフト現象:最も革新的なのが、コントローラーのスティックの摩耗で勝手に動いてしまう「ドリフト現象」を磁力により低減したとのこと。
非接触のため摩耗が起こらず、構造上はドリフトが発生しない仕様らしい。どんなデバイスでも“絶対”はあり得ないが、少なくとも従来型のコントローラーと比較すれば大幅に耐久性が向上しており、長く使い続けられる可能性が高い。
コントローラー単体キーマッピング:アプリをインストールせずに、本体のみでキーマッピングが可能。
ただし他のサードパーティコントローラー同様に、クリエイト/オプション/PSボタンは対応していない。また、アプリを入れるとさらなる詳細設定が可能になる。
豊富すぎる本体パーツ:2Dパッド2種や、形状の異なるスティックのヘッド6種、ウェイト(重り)6種、スティックの可動範囲を制限するための金属製スティックリング2種、更に外部マイクロフォンやクリーニングクロスまで付属。
これだけパーツがあれば、FPSのみならず多彩なゲームに対応できるだろう。
超多機能な専用アプリ:機能が豊富すぎるので後述するが、専用アプリはマウスで直感的に操作できうえ、どこまでもこだわれる。
例えば発光エフェクトのカスタムや、デッドゾーンを0に設定できるなど超高精度な操作も可能。触ったか触っていないかくらいでもキッチリ反応したので、「押したのにXXが出なかった!」などということはないだろう。
イコライザー搭載:コントローラーには珍しいイコライザー機能を5種搭載。もちろんFPS設定なども用意されており、3.5mmジャックを介して音を聴く人にはうれしい仕様だ。
音量は背面の音量ボタンで調整可能で、タッチパッドではマイクゲインやイコライザーを調整できる。
PSユーザーに馴染みやすいボタン:筆者はいくつものゲーミングコントローラーを愛用しているが、PSライセンス製品のサードパーティ製コントローラーの中で、ボタンの押し心地が最もDualSenseに近いと感じた。
そのため特にPlayStationユーザーにはなじみやすいだろう。タッチアンドトライできるお店があればぜひ押してみてほしい。
REVOLUTION 5 PROコントローラーのいまいちなところ
- 慣れだろうが、背面ボタンとクリエイトボタンが押しづらい
- プロファイル編集は有線時だけで、PSのみで細かく設定するアプリなし(PCが必要)
- 2024年に専用スマホアプリが配信予定!
- PS5と無線接続するにはUSBレシーバーが必要。遠隔で起動はできない
- 細かいが、USBレシーバーのフタを保管する場所がない
- お値段が強い
背面ボタン:他の高機能コントローラーのようにボタンが浮いておらず、埋め込み式になっている。位置の関係で、持ち方にもよるが誤爆しそうでちょっと慣れが必要。
仕様上取り外しはできないが、無効化することは可能。
クリエイトボタン:クリエイトボタンが左スティックと近いため押しづらく、左親指で押そうとすると左スティックが動いてしまうことがあった。
慣れれば問題ないはずだが、スコア確認などでゲームによっては頻繁に使うのでもう少し上に設置するなどの工夫がほしかった。
USBレシーバーのフタ:細かくて申し訳ないが、紛失しないようにレシーバーの背面に付けたりフタと一体化している仕様が良かった。
せっかくの最新コントローラーだけに、他機種との差別化や小さなメリットとして一歩先を行ってほしかった。
PS5関連:これは不満ではなく注意点。PS5のみ振動機能なし(PC/PS4は対応)で、PlayStation本体の電源を入れることもできない。また、ハプティックフィードバック(振動による触覚)やコントローラースピーカーなど、PS5の没入感が増す機能は非対応だ。
ただしこれはどのサードパーティ製コントローラーも同じ仕様なので諦めるしかない。
最後は価格。もちろん安いにこしたことはないが、これだけの多彩なパーツと詳細な設定項目、ドリフト問題の発生を構造的に廃した革新的コントローラーだけに、ある程度コストがかかっていることは察せられる。極限までこだわれる革新的な最新コントローラーだけに、適正価格と言えるかもしれない。
次は、NACONコントローラー用アプリでカスタムできる内容をざっと見てみよう。
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コメント
コメント一覧 (2件)
これレビュー挙がってるけど、設定でデッドゾーン0にしても完全に0にならないんだってな
そりゃドリフト起きるわけねーだろ、と
コントローラーから音取るって実際どれぐらいいるの?
気のせいかもしれんが動きが鈍くなる気がするんだけど