2025年2月13日午前3時に実施される「オーバーウォッチ 2:スポットライト」では、『Overwatch 2(オーバーウォッチ2 )』で今後予定されているアップデートに関する多くの情報公開が予告されている。
中でも注目を集めているのはPvPに適用される《これまでの「オーバーウォッチ 2」の常識を覆すような大変更》の一文であり、本記事ではその大変更について、これまでのテストや発言から推測してみよう。
「オーバーウォッチ 2 の常識を覆す大変更」を予想
《これまでの「オーバーウォッチ 2」の常識を覆すような大変更》とは、2025年2月13日午前3時に実施される配信「オーバーウォッチ 2:スポットライト」で発表が予告されたPvPのアップデート方針。
以下では、過去に実施されたゲーム・モードやニュースページ、配信で語られた内容を振り返りながら《これまでの「オーバーウォッチ 2」の常識を覆すような大変更》の内容を予想していく。
「クイック・プレイ: HACKED」からの採用は?
実装を前提としたテスト環境として、「クイック・プレイ: HACKED」の内容は外せないだろう。「クイック・プレイ: HACKED」は、通常の5v5をベースに一部ルールを改変したもの。「ソンブラにハックされた」という世界観(上手な建前)で、これまでに5回のテストを実施している。
- クイック・プレイ: HACKED「第1弾 - クイッカー・プレイ」
- 目標地点の確保に要する時間やリスポーン速度などが早くなり「全体的にスピーディー」なゲーム性に
- クイック・プレイ: HACKED「第2弾 - ダブル・トラブル」
- チーム内に同一ヒーローを2名まで選択可能。ノーリミット程の大荒れを防ぎつつ「構成の自由度がUP」
- クイック・プレイ: HACKED「第3弾 - 選択可能パッシブ」
- ロール毎に用意された「3つのパッシブ(ロールの特色強化)」から、1つを選択できるルール
- クイック・プレイ: HACKED「第4弾 - リミット2」
- 「各ロール最大2名」まで選出可能なルール。現在では不可能な2タンク構成をOW2で構築可能に
- クイック・プレイ: HACKED「第5弾 - キングメーカー」
- リミット2をベースに「1名のロールが強化」されるルール
「クイック・プレイ: HACKED」の実施期間は通常のイベントアーケードと比べて非常に短期間ではあるものの、このうち第1弾の「クイッカー・プレイ」で得られたデータやフィードバックに基づいた調整は、現在のライブ環境に採用されている。
既にプレイヤーが体験済みとなので予告のインパクトには釣り合わないが、実装された場合の影響を開発が予想しやすい点は「環境の崩壊」を防ぐ役割を果たすだろう。
中でも「選択可能パッシブ」については、HACKEDイベントの中でもコミュニティからの反応が比較的良好で、次に紹介するカスタム要素の簡易版としての採用も考えられる。
第1回のクイッカー・プレイ実施から実際の採用発表までは2か月弱と比較的短期間であったが、最後に実施されたHACKEDイベント「キングメーカー」の実施以降、関連情報の発表がない点がこの説の懸念点。正式リリースまでの準備期間と考えれば許容範囲か。
「人気ゲーム・モード」からの採用は?
過去に6v6について言及された際、対戦環境の変化の仕方として「1つのテストに続けて参加するプレイヤーの多さや反応によって、そのテストで試したフォーマットを掘り下げていきたい」と述べられていることから、人気のあった期間限定モードの要素を取り入れる可能性も考えられる。
期間限定モードからの調整採用については「ミラーウォッチ」が実施された際に「将来的に(アーケードの)奇抜な変更が、実際に採用される可能性は考えられる」とも語られている。
昨年実施された期間限定モードの中から候補となりそうなものは、イベント限定モードとしては珍しい「実施期間の延長」が行われたゲームモード「ジャンケンシュタインの実験場」と「6v6 ロールキュー」の2つが挙げられる。
実装されれば盛り上がること間違いなし?!「アビリティのカスタマイズ」
「ジャンケンシュタインの実験場」は、コントロールマップのみが登場し、ラウンド毎にアビリティの強化カスタムが可能なゲームモード。リリースから2週間が経過した時点でも、日常的にプレイしているプレイヤーの内15%が引き続きプレイするという驚異的な記録を残した。
カスタム要素はHACKEDの選択可能パッシブの比ではなく、バランス良くヒーローを強化したり、1つの要素に特化させたりとプレイスタイルに合わせた自由度の高いカスタムが人気を博した。その人気ゆえに期間延長だけでなく、追加のバランス調整まで実施されている。
選択できたヒーローも「タンク3/ダメージ5/サポート4」と少なかったため、全ヒーローがカスタム可能になれば《これまでの「オーバーウォッチ 2」の常識を覆すような大変更》と言えるレベルのアップデートになるだろう。
実装の際に問題となりそうな点は、本モードではカスタマイズを行う時間が必要であるため、登場するマップはラウンド間が存在する「コントロールマップ」のみとなっていた点。
オーバーウォッチには「コントロール」以外にも「エスコート」「ハイブリッド」「クラッシュ」「プッシュ」「フラッシュポイント」「クラッシュ」の基本ルールが存在するが、明確に休戦時間が設けられているのは「コントロール」のみ。また、ラウンド毎に追加でカスタムしていく性質上、ヒーローの変更が行えず、カスタマイズでカバーするしかなかった点も挙げられる。
試合中のカスタム要素については、昨年『Apex Legends(エーペックスレジェンズ)』に実装された「レジェンドアップグレード」という前例があるものの、ゲーム性やゲームスピードの違いからそのままの採用は少々難しそうだ。
そのため仮に実装されるのであれば『エーペックスレジェンズ モバイル』で採用されていた事前にアビリティセットをカスタマイズしておく「レジェンドパーク」に近い形での採用も考えられる。これなら2点目のヒーローの変更ができない問題も解消される。
6対6に戻る?「6v6 ロールキュー」
「6v6 ロールキュー」は、昨今長期的にコミュニティで話題となっている6v6の対戦フォーマット。オーバーウォッチ2から採用された現対戦フォーマットである「5v5」から、無印の対戦フォーマットである6v6に戻せば、確かに《これまでの「オーバーウォッチ 2」の常識を覆すような大変更》ではある。
しかし、6v6については2024年の振り返りが行われた記事の中で、6v6に戻すと断言できる状態ではないと発表されている。それと同時に「何らかの形で6v6が定着する可能性が高いこと」や「シーズン15で小規模な6v6のライバル・プレイを実施すること」も発表されているため、実装の可能性自体はかなり高い。
ただ、実装(または5v5との置き換え)を発表するにしてももう少しテストやデータの収集を行ってからになるだろう。
インパクトは弱いが「ヒーローBAN」の可能性も
マッチ中に一部のヒーローを使用禁止にするシステム「ヒーローBAN」も候補の1つ。ヒーローBANについては、昨年8月にAaron Keller氏とAlec Dawson氏がコンテンツクリエイターのSVB氏の配信で既に言及している。
配信内では、オーバーウォッチ2の今後の展望や現在取り組んでいる要素などについて語られており、その中に「マップ投票やヒーローBANなどを採用したトーナメントモード」をカスタム・ゲームのオプションとして追加したいと述べられている。また、OWCSの2025シーズンでは既にヒーローBANが採用されている点も、ヒーローBANの実装を後押しする要因と言える。
上記配信内で同時に紹介されていたヒーローのバランス調整や「リミット2(配信内では“ロールリミット”)」など、大部分は実現しているため実現する可能性は十分に考えられる。
一方で実質的に選択ヒーローが減少する「ヒーローBAN」というシステム自体は《これまでの「オーバーウォッチ 2」の常識を覆すような大変更》と言うほどのインパクトがないように感じられる。
また、大変更の対象範囲は「PvP」と記載されていたため、クイック・プレイまでヒーローBANの対象になってしまうと、カジュアルに好きなヒーローを動かしたいプレイヤー層にとっては大きなマイナス要素になるだろう。
加えて、無印時代にはライバル・プレイ限定の週替わりで選択禁止ヒーローが変化する「ヒーロー・ローテーション(ヒーロープール)」が一時実装されていた。メタの停滞への対処法として実装されたものであったが、コミュニティからの反応はイマイチであった。
実装後も使用不可ヒーローの選択アルゴリズムや使用率集計対象の変更、適用を平均SR 3500以上のマッチに限定するなど、何度も手を加えられたものの最終的に「メタの停滞に別の方法で対処する」と宣言し削除された過去がある。
「ヒーロー・ローテーション」当時と比べて、各ロールのヒーロー人数が増えた事を考慮すると、好意的に受け入れるプレイヤーは多くなっていると予想される。しかし、言及されたようにカスタム・ゲームのオプションでの採用や「ヒーロー・ローテーション」と同じく、高いレベルで多くのヒーローを扱えるプレイヤーが多い「高ランク帯限定での採用」に留まる可能性も高そうだ。
上記の変更が実装される可能性は?
紹介した「大変更」の予想について、個人的に考える実現する可能性(%)は以下のとおり。
- 「クイック・プレイ: HACKED」からの採用:70%
- 特に「選択可能パッシブ」が採用される可能性を高く考えている。比較的手軽かつ影響の予想がしやすい変更であるため、実装のインパクトとゲーム性維持のバランスも良さそう
- 「ジャンケンシュタインの実験場」からの採用:60%
- 本モードの実施が昨年の10月中旬であり、小規模なカスタム要素を持つ「選択可能パッシブ」よりも準備期間が短くなる事を考えると、実現する可能性はさらに低いと予想。「常識を覆す」の文言に期待を込めてこの%に
- 6v6対戦フォーマットの実装:80%
- 2024年の振り返りで「何らかの形で6v6が定着する可能性が高い」と明言されているためこの数値。しかし「大変更」というよりは無印OWへの原点回帰であるためインパクトに欠ける
- ヒーローBANの実装:90%
- 準備期間が最低でも「配信での発言から6カ月」存在する事、OWCSで採用されている事を考えると「適用される範囲」と「実装される時期」を問わないのであれば、ほぼ確実に実装されると予想。こちらも「大変更」は言いすぎだ
個人的には「6v6」と「ヒーローBAN」は、いずれほぼ確実に実装されるものであると考えている。「大変更」と言うには物足りないが、一気に実装されればインパクトはある。
一方で「HACKED(選択可能パッシブ)」と「ジャンケンシュタインの実験場」の要素は、実装に必要な開発コストが他2つに比べて高く、どうしても実装の可能性は低く見積もざるを得ない。しかし、それらを参考にした「カスタム・アビリティ」のような要素が発表されれば「オーバーウォッチ 2:スポットライト」の配信は盛り上がること間違いなしだろう。
もちろん「ヒーローBAN」と「選択可能パッシブ」といったように、複数の大型変更が同時に採用されるパターンも考えられる。
テストなしで「大変更」の可能性も?
上で予想した既に何らかの情報が公開されている内容以外の、《これまでの「オーバーウォッチ 2」の常識を覆すような大変更》の名に恥じない大型アップデートが行われる可能性も十分考えられる。
事実、昨年実施された「弾丸サイズの変更」「全ヒーローの体力増加」「共通の自動回復パッシブ追加」などは、明確に相当するテストのないまま実装され、環境に大きな変化をもたらした。
ヒーロー連携!会話の掛け合いだけではなくなる?
似たジャンルのゲームとして最近人気の『マーベル・ライバルズ』では「連携」と呼ばれる一部ヒーローに用意された専用のシナジー(追加アビリティやアビリティ強化など)が存在。「連携」は主に原作等で関係性のあるヒーローの組み合わせで発生する。
オーバーウォッチにも9年以上かけて積み上げられてきたストーリーが存在するため「新旧OW」「タロン」「鉄坂」「ジャンカータウン」「研究者」「宇宙」など、いくらでも組み合わせや専用の効果は考えられる。連携目的でプレイヤーに特定のヒーローを強いる場面も出てきてしまうが、ランク上位帯ではメタ構成で固めるシーンも少なくないので大きな違いはないだろう。
回復以外のアイテム方式もあり?
少々地味ながら「ライフ・パック以外のマップ上アイテム追加」も考えられる。実際、お祭りゲームモード「打倒デーモン・ロード」では、“アルティメットが貯まるオーブ”や“移動速度がアップするオーブ”などで戦略性が問われる戦いを楽しめた。
こういった要素が追加されれば、通常のモードでもアイテムをめぐる攻防やアイテムを考慮したヒーロー選択など、ゲームプレイの幅が広がり楽しそうだ。
皆さんが考える《これまでの「オーバーウォッチ 2」の常識を覆すような大変更》はどのようなものだろうか?ぜひコメントで聞かせてほしい。
- タイトル:Overwatch 2(オーバーウォッチ2 )
- 発売日:2022年10月5日
- 対象機種:PC / Xbox Series X|S, Xbox One / PS5, PS4 / Nintendo Switch
Source: Overwatch
コメント
コメント一覧 (4件)
今後、どんどん新旧キャラクターに新しいアビリティが追加されて、アビリティスロットに任意のアビリティを装備出来るシステムが来ると予想。
・オリーサであれば盾とストップが復活→3つあるアビリティスロットのどれかと交換して、防御重視の運用が可能
・リーパーであればグレネード弾が追加されてテレポートかレイスフォームのどちらかにセット。片方の性能は失われるけど火力重視の運用が出来る。
こんな感じで好きなキャラクターでプレイヤーの好みに合ったスタイルで戦えるようになる。
ヒーローシューターでアビリティのプリセット自体を変えれるシステムは今の所見た事ないし、バランス調整も前より融通が利くようになるんじゃないかと。
OWに合うとは到底思えんがなぁ
そのトレーサーの画像みると狩野英孝が頭によぎる
常識を覆すとまで言うなら、1-2-2を3分隊の15vs15の中規模戦くらいやらなきゃ嘘だろ