Ubisoft(ユービーアイソフト)の『Rainbow Six Siege(レインボーシックス シージ)』国内eスポーツ競技シーンでは、X-MOMENT主催の日本プロリーグ「Japan League 2023」シーズン2が進行中。
10月1日には、KAWASAKI SCARZが「ノックアウトステージ」の決勝戦を制し、シーズン2のチャンピオンに戴冠。同時に、10月30日から始まる世界大会「アトランタメジャー」で、フェーズ2から出場する権利を獲得した。
「RJL Season 2」ノックアウトステージはSCARZが優勝
RJLプロチームによる「ノックアウトステージ」の決勝戦、CYCLOPS athlete gaming vs KAWASAKI SCARZがBO5で行われた(配信ログ)。
BO5(最大5マップで戦うフォーマット)ということもあり、最終マップまでもつれる大激戦を予想する声も数多く見られた。しかし、始まってみると試合はSCARZが高い連携力を発揮する展開に。結果はマップスコア0-3で、SCARZのストレート優勝となった。
2022年度でのリーグ優勝。2023年春期のシーズン1優勝に続いて、シーズン2も日本チーム序列1位の座を譲らなかったSCARZ。誰もが納得の強さを見せつけ、10月30日からスタートする世界大会アトランタメジャーに、フェーズ2から出場する。
フェーズ2の8チームは既に固まっている。「RJI 2022」で来日したTeam BDS。春のコペンハーゲンメジャー優勝チームw7m。そのメジャーでSCARZを破ったFaZeなど、おなじみの強豪チームが勢揃いだ。
前回ベスト8を記録したSCARZは、日本シージ界の歴代最高記録である世界ベスト4、あるいはその上に挑戦する構図。既に世界に名前を覚えられている彼らは、どのチームからも徹底的に対策されることだろう。2度目のメジャーに向けてどのような準備を進めているのか、今から期待が高まる。
片やCAGは、敗れはしたものの今シーズン「日本2位」の称号を確保。アトランタメジャーにはフェーズ1から出場する。春のメジャーは逃したことを踏まえると、この秋期はロースターとスタッフに手を加えた成果がはっきりと出たと言って間違いないだろう。海外の経験値ではSCARZを上回る彼らなら、メジャーの序盤から目立つ存在になってくれるはずだ。
- 「RJL 2023 Season2」関連記事:
グランドファイナル CAG vs SCARZ
BO5によるノックアウトステージ・グランドファイナルは、第1マップ「国境」からスタートした。直近の公式戦では両チームともに好勝負が印象に残るマップだが、攻撃側でスタートしたCAGは、まずラウンド序盤で頭数を減らしてから、じっくり組み立てる戦法を披露する。
しかしSCARZもまた、「国境」での引き出しの多さをアピール。2-4と優位に立って攻防を交代すると、Wqsyo1選手やRec選手がキルを拾いつつ、全員で立体的に連携しながら徐々に差を広げていく。「国境」での初戦は、3-7でSCARZが勝利をおさめた。
第2マップは「クラブハウス」 。丁寧にキル拾いを狙いながら侵攻する攻撃側・CAGに対し、SCARZはFishlike選手が粘り強い遊撃で逆にCAGの人数を削り、うまくラウンドを制する。CAGはその後もさまざまなテンポを試して攻め込もうとするものの、この日特に冴えていたRec選手に阻まれるなどして、逆に0-3とリードされ、タイムアウトを強いられる。前半は、1-5でSCARZがリードして攻防交代。
最初の地下防衛こそ成功させたCAGだったが、SCARZは積極的に立ち回り、CAGに対してリアクションを求め続ける。相手を息切れさせるような形で、SCARZは2-7で「クラブハウス」でも堂々勝利。これでグランドファイナルのマップスコアを0-2とし、優勝に王手をかけた。
後の無いCAGは、第3マップ「銀行」で防衛からスタート。しかし、第4ラウンドでFishlike選手がBlackRay選手との際どい戦いを制するなどして、やはりSCARZが1-3とリードする。
第5ラウンドではCAGのSuzuC選手によるリテイクが刺さり、いったん2-3としたが、その後はSCARZのTaiyou選手が2階拠点で活躍したこともあって、2-4でSCARZがリードして攻防交代する。
第10ラウンドでは、ガレージに隠したドローンを利用してBlackRay選手が防衛陣への側面攻撃に成功。SCARZに対し、スコアを5-5まで寄せてみせた。
しかし、SCARZは次のラウンドを取って5-6で先にマッチポイントを獲得。第12ラウンドでは、CAGが徐々に囲い込みを完成させているように見えたが、制限時間までしのぎ切り、ラウンドスコア5-7でSCARZの勝利。これでマップスコア0-3と、終わってみればSCARZの圧勝でグランドファイナルは幕を閉じた。
シーズン1に続き、シーズン2も制覇したSCARZ。2度のメジャー出場と、現時点で1回の世界ベスト8という好成績もあり、これでブラジル・サンパウロで2024年2月に開催されるシージ界最大の祭典「シックスインビテーショナル2024」への出場も確定させた。
メジャー最後の1枠をかけたLCQが開幕
ノックアウトステージは完結したが、日本チームのアトランタメジャー出場枠は、あと1つ残っている。
この先はメジャーLCQ(Last Chance Qualifiers=最終予選)を通じて、8チームが激突。優勝した1チームがその資格を得る。
なお、厳密にはLCQはまだ開始の準備が整っておらず、先に10月7日に行われる「予選プレイオフ・ルーザーズブラケット」のディサイダーマッチで最後の出場チームを決める。マッチアップはSYSTEM e-Sports vs Diva。キャスターのCrazyPapiyoN氏が、自身のYouTubeチャンネルでこの試合を配信予定だ。こちらも忘れずにチェックしておこう。
LCQでもやはりRJLプロチームが中心だが、オープン予選からの一般参加チームであるA2 ESPORTSの存在も見逃せない。LCQは、各試合BO1、決勝のみBO3で行われる。10月30日から始まるアトランタメジャーに向けて、最後の日本チームが決定する瞬間を見届けよう。
- タイトル:Rainbow Six Siege(レインボーシックス シージ)
- 発売日:2015年12月10日
- 対象機種:PS5, PS4, Xbox Series X|S, Xbox One, PC(Steam)
Source: X-MOMENT
EAA FPS(イーエーエー)をもっと見る
購読すると最新の投稿がメールで送信されます。
コメント