そもそも「マラソンのせい」なのか
ここは冷静に切り分けたいところだ。Forbesのゲームジャーナリスト、Paul Tassi氏がBungie内部の情報筋をもとに報じたところによれば、Destiny 2の打ち切りは「マラソンの成績次第で決められたものではない」という。Tassi氏の情報筋は、「(マラソンが)10億ドル稼いでいたら、Destiny 2が継続するチャンスはあったか? まあ、あったかもしれない」としつつも、「ローンチ当日に、マラソンの成績がDestiny 2を殺すかどうかを判断していた人間はいなかった」と語っている。
Tassi氏の報道によると、Destiny 2の雲行きが怪しくなったのは拡張『The Edge of Fate(ジ エッジ オブ フェイト)』の販売・継続率が振るわなかった頃からで、続くスター・ウォーズ題材の拡張『Renegades(レネゲイズ)』がさらに悪化したことで「アラーム」が鳴り始めたという。打ち切りの最終決定は2026年に入ってからとされる。
つまり、これは基本的にはBungieの経営判断と、コスト高なプロジェクトに投資を続けたがらないSony側の事情が重なった結果という見方が強い。SonyはBungieを2022年に約36億ドルで買収したが、その後の業績は芳しくなく、2025会計年度には約7億6,500万ドル規模の減損損失を計上している。Bungieはこの数年、複数回のレイオフにも見舞われてきた。
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マラソン側からの声「批判はいい、でも失敗を願うのは違う」
ここで、攻撃を受ける側の声も拾っておきたい。マラソンでアサシンを演じる声優のElias Toufexis(イライアス・トゥフェキス)氏は、PC Gamerのインタビューで今回の反発について率直に語っている。同氏は『Deus Ex』のJC・デントン役などでも知られるベテランだ。
Toufexis氏は、ゲームそのものへの批判は歓迎するとしたうえで、「失敗を願う」風潮には疑問を呈する。「Bungieはみんなが愛した『Destiny 2』を作った。そして『それは一旦止めて、マラソンに取り組む』という方向になった。それで人々は怒った。わかるよ。なら、マラソンを遊ばなければいい。それでいい、財布で語ればいい」と述べ、不買という意思表示は正当な選択だと認めている。
その一方で、矛先がゲームの中身や作り手個人にまで及ぶことには線を引く。「ゲームを批判する? 僕の仕事を批判する? 全く問題ない」としつつ、「でも、Twitter(X)で何時間もかけて『これはConcord 2だ』というミームを投稿する人たちがいる。なぜそんなことに時間を使う? どうして何かが失敗するのを願えるんだ?」と語った。
ライブサービス型シューターは近年、参入過多で淘汰が激しいジャンルだ。Sonyの『Concord』はローンチからわずか14日でサービス終了に追い込まれ、元Apex Legends開発者らが手がけた『Highguard』もリリース45日で終了している。

そうした「新作シューター墓場」とも言える現在の市場のなかで、レビュー爆撃をくらいながらもローンチ時90%・直近でも8割超の好評率と一定の固定ファンを維持しているのも、また事実なのだ。
『Destiny 3』署名は29万件超、それでも実現は厳しい
ファンも黙ってはいない。発表後、『Destiny 3』を求めるChange.orgの署名運動が立ち上がり、その数は約29万件に到達。これはなんと、マラソンのこれまでの最大同時接続者数を上回る数字だ。Destiny作品の声優陣の一部も、この署名を公に支持しているという。
さらに6月9日のMonument of Triumph配信に合わせて、サーバーへ大量ログインして需要の大きさをSonyに示す「サーバースラム」を行おうという有志の動きもある。何十万人もが同時にログインすれば、スプレッドシートや四半期決算では表せない「熱量」を可視化できる、という発想だ。
もっとも、Tassi氏の報道によれば、Bungie内部の情報筋はこうした署名やサーバースラムが"結果"につながることはないと見ているという。Bungieは『Destiny 2』を一拡張モデルに戻して『Destiny Infinity(デスティニー インフィニティ)』として再出発させる構想も検討したものの、コスト面から実現には至らなかったとされる。ちなみに、ゲーム業界インサイダーのJason Schreier氏は、『Destiny 3』の制作にはマーケティングやローンチ後サポートを除いて約5億ドルかかると指摘している。
『Destiny 2』Monument of Triumph 概要
- 配信日:2026年6月9日
- アップデート名:Monument of Triumph(モニュメント オブ トライアンフ)
- 位置づけ:最終ライブサービスコンテンツアップデート(以降はメンテナンスモードへ移行)
- 価格:全プレイヤー向けの無料アップデート
- サーバー:開発終了後も稼働継続、ゲームはプレイ可能
- 主な追加要素:ディレクター復活、Pantheon 2.0(恒久)、レイド/ダンジョン報酬刷新、SRL復活、サンドボックス調整
『Marathon』製品情報
- タイトル:Marathon(マラソン)
- 開発元:Bungie
- 対応プラットフォーム:PS5 / Xbox Series X|S / PC(Steam)
- 発売日:2026年3月6日(日本時間)
- 価格:スタンダード版 4,480円
- ジャンル:PvPvE脱出シューター(エクストラクションシューター)
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終わりに
10年以上続いたタイトルが、これだけ豪華な「最後の贈り物」とともに幕を下ろす。寂しさと感謝が入り混じる、なんとも言えない節目だ。だが、コミュニティが「Destiny vs マラソン」で消耗し合えば、両方が弱まりかねないのも事実。『Destiny』というIPが何らかの形で続く可能性が一番高いシナリオは、「マラソンが失敗すること」ではなく「マラソンが成功すること」だろう。


コメント
コメント一覧 (4件)
そもそもDestiny2はポータルが出てから明確に死んだじゃねえか
Marathonが出た当時の時点でも人口が4桁だったんだから既にくたばってたも同然だよ
何でもかんでもMarathonのせいにするのは本当にDestiny2やってたのかよって思ってるよ
それもこれもMarathonがインディーの脱出ゲー以下のクオリティと同接数しかないのが悪い
Bungie程でかい会社がV時回復出来る程のポテンシャルもないし来年には社員がSIE側に吸収されるとの見方が多数
BungieってPvEとかソロゲーは作れるけど
PvPがHALO3で止まってる感じがして刺さる人には刺さるけど万人向けは作れないんだよなぁ
だからこの問題ってひとえにかけたことに対してリターンが少ないって問題に尽きる気がするわ
もっと安いコストで作ってれば成功と言えるだろうしそれこそ二足の草鞋ができたかもしれんしな
D2の立ち上げに失敗し、アクティビジョンと袂を分かったのが終わりの始まりでしょう
その後の数年をなんとか食い繋ぎ、ソニーの傘下になってメインストーリーを完結させただけでも大成功だよ